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第十三話:たくらみ

サンサルバシオン空港 屋外駐機場 第一機動連隊第一特務分隊コールサイン[カオス01](カオスは純粋なる混沌を意味する) 同所属第五援護航空団(エメリア空軍第二航空団からの借り物)AC-130[ウォーピッグ](戦争の豚の意) 11月23日 23:40
「今日も街の灯は灯らず・・・・か」
刹那は空港から異様に暗い新旧市街を見た。灯火管制などしなくても普通の戦争なら電力には困らない。つまり灯火管制してまで電力を確保しなければならず。さらに本来はUNFのこのAC-130にはもっと質の良い燃料が使われる筈なのにエルジア軍の燃料はかなりオクタン価が低く時折エンジンが咳き込むほどだった。
「やっぱり今日の昼のエイギル艦隊壊滅の影響が大きいのでしょうね。タンカーまで全滅に近かったらしいし燃料タンクまでやられたそうで・・・・基地が潰されて帰れなかった空軍機が湾外でベイルアウトまでしたそうですよ。海軍機も半数以上やられましたからね・・・・」
部下の一人が機体をコンコンと叩きながら言った。この第一機動連隊第一中隊通称[カオス特戦中隊]は殆どが他国からの部隊からの引き抜きの兵士だ。その為か軍レンジャー・ミリタリー特殊部隊出の隊員が多く練度が異様に高い。市街から此処に来た刹那は自分の私兵にアクイラ中隊とストーンヘンジの監視を命令してUNF本隊に合流した。新たな命令はノースポイントに早急に帰還することと言う帰還命令だった。彼等に情報が届くのは何所のマスメディアよりも諜報機関よりも早い。世界各地の軍内部に精通若しくは所属している奴等揃いで上層部の命令は5分後には最下層の兵士に伝わり作戦が下令から15分後には始まるよう戦闘待機している。彼等の通信手段は衛星電話若しくは暗号無電で直接各分隊に伝えられる。その為指揮系統は各分隊→CIC→本部と酷く横長いピラミッド型をしている。そのお陰ですぐに命令や指示が来てすぐに状況報告が出来るといったメリットがあるが、その内のCICか本部が壊滅すると一切命令が来なくなるデメリットがある。しかし、国連という大きな袈裟が味方している為、"当分の間"はその心配は無い。刹那はいずれ国連の効力がなくなると予想していた。それも遠い未来などではない、と
「まあ、我々が戦闘を行なう相手はベルカでもエルジアでもオーシアでもユークでも無いですからね。殆どテロリストか狂信的な何処かの宗教の原理主義者共ですからね。それほど燃料や武器弾薬に気を使う必要は無いでしょう。動いて撃てて敵を殺せるか負傷させるか程度の武器、装備でいいんですから。何ならF-5でF-22と格闘戦でもしてみましょうかね?99%練度が上の方が勝つ」
「残りの1%は?」
「当然"運"ですよ」

ドッと笑いが起きる。言いだしっぺは刹那の最も信頼し最初の戦友で今も両想いに近い感情を抱くが唯一刹那の格闘術と射撃能力が互角だった銀長髪の多民族の血が混じった女性・・・ミシェル・アルフィーノだった。彼女と刹那には共通点が多い。容貌(顔、髪の束ね方)・各国の言語を喋る時の独特な訛り(標準語に限りなく近いが微妙に発音がおかしい)・使う武器(刹那は基本装備小刀+SIG SAUER P250拳銃。ミシェルは銃剣+H&K USPヴァリアント9)戦闘術(二人とも殺人のみに特化した総合格闘技を体得、射撃も殆ど同じ様な構え方で命中率も似たり寄ったり)が主な共通点である。この事から二人は双子とも噂され部隊員はどちらが姉か兄かで賭けていたりする。実際は同じ傭兵の元で殺戮マシーンとして育てられて刹那はノースポイントにミシェルはエメリアに売られたのだった。今は分隊長と副分隊長として行動する。因みに彼女も刹那の計画に参加している為、刹那が何をしても咎めず、ミシェルが何をしても刹那も咎めないという関係で成り立っている。
「まあ、そりゃ戦場で生き残るのに必要なのは第一に練度、第二に優れた直感、第三に運だからな」
刹那もフッと微笑みながら言った。その直後パイロットから間も無くテイクオフだと聞いて全員が配置についた。

ノースポイント 入間統合ノースポイント自衛軍基地 11月24日 12:30
ブルフィンチは昨日の攻撃から帰還して満足そうな顔だった。エイギル海軍イージス艦レイヴンを爆弾で沈められたのはこの上なく良いものだったし、Mig-29を7機撃墜と満足した結果になった。ISAFもかなり士気が上がってきたようだ。部下もかなりの好成績を挙げて撃墜マークを書くのが楽しいとハイドラことナシナも喜んでいた。センチネルことミハエルもまだノースポイントの連中に自身の活躍を誇らしげに話していた。だが、彼等の練度にはまだ追い付いてはいない。彼等の話では訓練の際に使うドローンに鬼神や片羽の妖精、ハードリアンラインの怪鳥といった飛行データを参照にしてそれをさらに強化して訓練し、一部は既に全ての面で鬼神を超えている者も多数いるという恐ろしい面もある。そんな事を5年も前からずっとやっているからこんな力がつくのかも知れない。一度自身は鬼神のCPUに挑んだが手玉にされたのだ。まるで赤子の手を捻るように落とされたのだ。その時ばかりは流石にへこんだが。
「やれやれ・・・何時までこんな間の長い戦争が続くのだか・・・・」
他のISAF空軍パイロットも愚痴をこぼす。まあ当然といえば当然か。ずっと戦争が続きようやく一つの区切りって所なのだから。そんな時国際連合のマークが国際識別のマーキング部分に描かれたAC-130が降りてきた。被弾形跡も発砲形跡も無い機体だった。
「何だ?あれは・・・・」
屋外駐機場までタキシングを終えて機から搭乗員が降りてきた。その中にはSAF所属だった筈の刹那准尉が中佐の階級章が付いた見慣れぬ戦闘服を着ている。SAFでもISAFのでもないようだ。と思っていたら黒服の男達が刹那達と何か話している。その言語はオーシア語でもFCU語でもないようだ。そして一緒に歩いていった。
「見慣れない男達だな・・・・なんなんだ?」
「ついてってみるか。基地の内部くらいは見せてもらっても文句は言うまい」

アフマドが提案を出して全員が賛成した。もう此処に来て暫くになるし、もう見せてもらっても大丈夫だろうとの勝手な判断からだった。
気付かれないようにその兵士達を追跡し続けてとうとう地下5階まで来た。勿論警備兵には軽く会釈して通る。彼等もSASに派遣されてかなり戦闘能力があるから怪しまれない様に進む。すると会議室の一室に入っていくのを確認した。中で何かを話している。
「・・・・・ユーク語で御座いますです。ええと・・・・」
ニーダヴェリールがそれを聞き取り始める。
「・・・・多分あの男達の声でしょうけど・・・・・"また君らに新たな任務が加わった・・・場所はオーシア大陸南部、レサス・・・・現地の首相が殺害され、クーデターが勃発した。現在オーレリア正規軍以下エメリアSAS、オーシアデルタフォース、ユークスペツナズが交戦中、しかし敵の猛反撃の前に苦戦中との事だ。急いで援護に向かってもらいたい。"・・・・・・今度は刹那准尉の声ですね・・・・"AC-130でこれを救援せよって事ですね?大使"・・・・・またさっきの男の声ですわ"ああ、既に敵は首都を押さえてさらに軍も関与深いらしい。急いでくれ中佐。ああそれとX-01の開発者は死んだぞ。詳しくはレポートを読め"」
ニーダヴェリールはそこまで聞いてドアから離れた。
「もしかしたら准尉の本当の姿って何処かの国の非正規戦闘を常套とする特殊部隊って事か?しかもAC-130まで所持してるとなるとかなり大きな国家か、組織だぜ?」
ブルフィンチがボソボソと部下と言い合っている。とその時だ
ガチャッ
見事にはちあわせた。すぐ近くに居た刹那の部下らしい奴がM16A4を向けてきた。此方が逃げる暇を与えずに
(((((ヤバッ!!!)))))
今回ばかりは全員の考えている事が一致した。
「なにやってんだ?お前等・・・・・」
左手を上げて部下に止めろと指示しながら言った。
「・・・・え・・・あ・・その・・・・」
「刹那中佐、こいつ等は我々の会話を盗聴していたものと思われます。即刻射殺許可を」

こっちが返答に困っていると相手はAK-103を向けながら普通に言った。
「いや、口止めすればいい。二、三発殴って記憶を飛ばさせれば良いだろう。それに任務前だ、無駄な弾薬消費は極力避けろと言いつけてる筈だ。軍曹、Do It(やれ)」
「Yes Sir コマンダー」

明らかに屈強そうな兵士がパイロット達にずんずんと近づいてくる。その目は飢えに飢えた獣そのものだった。気付けば医務室のベットに全員寝っころがって居た。勿論殴られた衝撃で何があったかは記憶には無い。

レサス民主共和国 首都アレンダル 11月25日 18:45
既に暗くなっていた首都だったが対空砲と航空爆撃そしてマズルフラッシュで茜色に空が染まっていた。
≪此方デルタ1!ブラヴォー4!聞こえるか!?ブラヴォー4!!敵に囲まれた!救援求む!≫
≪此方ブラヴォー4!了解!オーレリア軍の部隊は何所に行った!?≫
≪此方HQ、奴等は後退し、部隊を再編成中だ。持ち堪えろ。間も無く救援のAC-130が到着する。それまで持たせろ。HQ Over≫
≪クソッたれが!今すぐ呼び戻せ!先行したユークのスペツナズが包囲されてる!!オーシアのフォースリコンもデルタフォースもだ!畜生!それと誰が救援だって!?ブラヴォー4 Over!≫
≪此方HQ、救援はカオス01。各隊に繰り返す、救援はカオス01。HQ Over≫
≪何だって!?あの黄色い奴等か!また借りができるな!デルタ1 Over!≫
≪アルファ6Roger!良し皆聞け!救援部隊はAC-130でここら辺を銃弾で耕すそうだ!誤射されない様にビーコンをつけろ!アルファ6 Over!≫

銃声と怒号と遠くから聞こえる悲鳴が絶えない無線内容、友軍各隊は分断包囲されて孤立救援部隊が急遽ノースポイントから派遣された。この戦闘でUNF中立軍のスかーフェイス隊数機が超が付くほどの濃密な対空砲でやられてワイルドヴィーゼル隊のコブラやハボック、F-35、Su-50といった中立軍の航空機が多数撃墜された。空からの接近はほぼ不可能になっているのだ。救援部隊は地上ではなく空からやってくるとの情報も舞い込んできた。だが高空・・・・対空砲火が絶対届かないような所から砲撃を加えれば反撃も可能と考えていた。
≪此方カオス01、ウォーピッグを解して無線を通している。各隊とSAM・AAAの位置関係を確認。40mm砲の射撃を開始する。その間に市街より撤退し再編成せよ≫
≪アルファ6了解!やってくれ!ウォーピッグ!≫
≪デルタ1了解!吹っ飛ばせ!!≫
≪ブラヴォー4了解やっちまえ!ファッカー!≫
≪フォースリコン02了解!希望が見えてきたよ。救援感謝する!≫
≪ウォーピッグ。交戦を許可する≫
≪ウォーピッグ了解、Open Fire、但しストロボが光っている友軍は撃つな。監視員確認しだい撃たせろ≫
≪了解、確認した。発砲を許可する≫
ドンッドンッドンッドンッドンッドンッ!!!!!!・・・・・グワッドカッキュバッ!!!!

赤外線のTVからはただの白煙がのぼってるにすぎ無いが、地上の敵兵にとっては何所から撃たれたかすら判らない。敵は一気に恐慌状態に陥った。
≪此方デルタ1!敵が逃げてくぜ!奴等を105mmで吹っ飛ばせ!≫
≪OK~捉えた・・・・Fire!!≫
ズドオン!!!!・・・・グワッッッ!!!!!

105mmが逃げ行く敵兵群の真ん中を撃ち抜いて炸裂殆どが体をバラバラにしながら吹き飛んだ。その光景を見て敵は建物内に逃げ込み始めた
≪Get Ready!≫
≪此方アルファ6!撤退可能になった!敵が・・・・あーU字型の建物に逃げ込んだ。25mmでミンチにしてくれ。Over≫
≪此方ウォーハマー、何所のだ?Over≫
≪あーこっちから見て北東約300mだ。Over≫
≪了解、撃て!≫
ダララララララララララララララララララララララララララララララララ!!!!!!!ガン!キュン!コン!チュイイイン!カキュン!

毎秒30発の25mm砲が火を吹き敵を壁越しに殺していく。勿論彼等はそんな事は知らない唯のターゲット以外でもなんでもないのだ。
≪静かになったな。援護に感謝するアルファ6、Out≫
≪此方HQ、敵性戦力が壊滅した。これより殲滅戦に入る。各隊は一度本隊と合流のちに再編成し再度首都に侵攻せよ。HQ、Out≫
≪スカーフェイス、ガーゴイル、ワイルドヴィーゼル隊を回してくれ制空権の確保を行なう。ウォーピッグ、Out≫
≪現在、敵性脅威レベル半数に低下、首都奪還も時間の問題だ。ミラー隊進撃開始≫
≪レサス現政府支持派の部隊が前進する。UNF中立維持軍、進撃開始せよ。奴等の退路を断て≫
≪ストーム1、2前進する。後は奴等のねぐらを叩くだけだ。レンジャー5、4は側面サポート≫
≪レンジャー5、4了解≫

UNFの地上・航空隊が進出しレサス反乱軍を追い詰めていく。ここではクーデターは時折起こるその度に各国の特殊部隊などが進出してくる。まあ、ずっと内乱が続いていればこんな事も良く起こるのだが・・・・。刹那はそんな彼等の救援のみを担当している。わざわざ此処まで来たのもその為だ。何にまして刹那の計画にとってこの様な戦争は限りなく邪魔な障害なのだから

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コメント

読ませて頂きました
毎度愛読させて頂いています、スギです、
少しの間更新をお休みになっていたので心配しておりました、
いやー早速出演の方々酷い目に(笑
蒼空の死神様の戦闘シーンはやはり台詞など含めてカッコイイですね~、笑えるシーンも織り交ぜたりしていて、自分ではこのような素晴らしい文面はできません、今後もがんばって下さい。
あと朱義君のこともよろしくお願いします(笑
読みました^^
陸戦シーンの描写がいいですね~(^^)ゞ
お忙しいでしょうが、御体に気をつけてくださいm(ロ)m
ではでは、お互い頑張って行きましょう!!!

ps:登場申請を終わりました。このキャラクターは、自分の小説てでのキーパーソンなので、ちょっと説明が細か過ぎたかもしれません が、何にせよ 南雲中尉をよろしくお願いします/〇\
No title
ども、拝読させていただきました。
しばらく更新されて無かったようだったのでどうしたのかな?と思っておりましたよ。
久々の更新でしたが刹那もウチのガフェイン(ブルフィンチ)もなんか元気そうだしヨカッタヨカッタ(鉄拳制裁)
とりあえず花粉が飛んだり何かと忙しくなったりする季節になりましたが、どうかお体を大切に。次回も期待しています。

あと、自サイトでガフェインの飛行冒険家時代の話を公開していますとか宣伝してみたり(零式噴進弾の流れ弾)
お久しぶりです
書き込むのは久しぶりですが、別にほったらかしてたわけではありませんよ?
ただ、単にROM専になって…たダあ!(13mm弾が貫通
いつもの刹那と愉快な仲間たち(零式噴進弾ゼロ距離炸裂)
の活躍は読ませていただいてました
ところで、ウォーピッグといい、AC-130といい、なんだかCall of Duty4とかぶってしまうんですが、何ででしょう?
きっと、そのなぞはセレス海よりも深い・・・・

私のほうでもいろいろと忙しくなってきたりする時期ですので、
死神さんの活躍を祈りつつ、今後の作品を期待させてもらってます

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