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第十話:

9月20日 ノースポイント 那覇統合自衛軍基地 04:52
「ふう・・・着いた着いた」
キャノピーを開けながら刹那は呟いた。愛機からタラップを使って降りる。
「お待ちしてました。刹那准尉」
ISAF軍の制服を着た男が敬礼をして迎えてくれた。
「これから厄介になるな。ISAF空軍SAF(スペシャルエアフォース)フォースリコン001認識番号1344253。刹那准尉、只今着任した」
SAFとは傭兵、若くして退役をした空自自衛官で構成される特設空軍の事だ。フォースリコンとはかの有名なオーシア陸軍特務偵察隊とは違い、戦闘機による偵察又は輸送機からパラシュートによる空から強行偵察する為に作られた新設部隊だ。その募集要項は陸戦、空戦、言語に長けてなければならない。
「では此方に。既に003と008は到着しています」
その士官は兵舎に向けて歩き出した。この士官の階級は中佐だが、SAFはどんな階級にも縛られない独立部隊だ。例え将軍クラスが声を掛けようにも敬語でなければならない。
「まだフォースリコンは3名しかいません。ですが質を保つ為には何としてもこうでなければならないのですよ」
フォースリコンは余りにも任務内容が危険なためサイファーの様な傭兵でも敬遠する程だ。殺気を感じて反射的に手元の64式小銃を構える。兵舎に着いて中に入ると二人の男女が銃を此方に向けていた。
「誰だ?てめえは・・・」
「こいつじゃないのか?俺等の部隊に配属されるのは」
二人がこっちから目をそらさずに言った。
「お察しの通りだウォルター少尉、レヴェッカ准尉」
此処まで言っても相手は銃を下ろさない、銃身から左手を離し特徴的な蒼い模様の描かれた小刀を取り出す。
「ふうん・・・ダマスカス刀・・・か」
すると相手は銃を下ろした。
「あんた中々やる方だね。このまま発砲したってその刀で防がれて7.62㎜弾を喰らうだけだ。それにパイロットスーツの袖の中にSIGが格納されてるし、相当実戦を知ってるようだ。あたしはレヴェッカ、レヴィでいいわ」
女から自己紹介をした。直ぐにもう一人の男が自己紹介をする。
「ま、ここに入れるんだから相当の腕前だろうな。私はウォルター、かつては死神と呼ばれたが、左足が逝っちまったんでね・・・・鉄脚とでも呼んでくれ」
刹那はようやく此処で小銃を下ろした。
「私は刹那、と言っても偽名だがな。お前等揃いも揃って同じ臭いがするな。血と臓腑の臭い、戦の臭いがプンプンしやがる」
クククと笑いながらも刹那は言った。
「此処にいるのは皆同じ様な奴さ。ISAF正規軍のやつらは腑抜け揃いだ。実戦では役に立ちはしない。皆簡単に死んでいく」
ウォルターはニヤリとしながら体験談を始めた。
「そうだな、今ひとつ今の戦場は緩い」
レヴェッカも笑いながら言う。刹那は自分と同類の人間が居る事に心地良さを感じていた。
「私は数多の戦場を歩いてきたが、今回の戦争ほどつまらん物は無い。あっさりISAF軍は後退するし、調子に乗っていたエルジアも秩序は守れていないと聞く」
「ヤー、そうさ。どっちもどっちなんだよ。所で、お前の愛機は何だ?」
「私のか?私のはF-4ファントムⅡカスタムだ。貴官は?」
「あたしのはF-22カスタム。ウォルターはS-32カスタム。つーか、あんたは敵のレーダーに引っ掛かりたいのか?」
「そっちの方が楽しいんだよ。敵に追撃される時は気持ちがいい。んでもって敵を殲滅するのさ」
身振り手振りを交えながらも楽しく会話をする。そんなウォーモンガー(戦争狂)達に任務内容の書かれた紙が配られた。
「んー?何々?・・・・早速任務か。リグリー飛行場の敵の防衛網を弱体化させるために戦闘機により敵地の弾薬集結所に強襲を掛けよ・・・だってさ」
レヴェッカは苦笑しながら命令文を読み上げた。
「所詮、俺等は消耗品さ。Lets do it」
ウォルターがヘルメットを持ち、外に歩き出す。当然ながら既に当該空域の情報は紙に書かれ彼等の愛機のコックピットに張られている。
「結構敵は多いんだな・・・。事前情報でCAP機は4、中規模対空陣地が6、小規模対空陣地は12、最寄の基地には50機・・・・」
刹那は愛機のエンジンを回しながらも、その事前情報を見る。
「増槽2、爆弾と機銃弾をありったけ頼む」
整備員にオーダーを出して、後はそれの完了を待つ。
≪武器搭載完了しました。いつでもどうぞ≫
整備員が無線に言った。彼等もSAFで様々な訓練を受けた整備員だ。ほぼ全ての機体の整備マニュアルを頭に叩き込まれている
「OK!Lets move it!」
機体のエンジン出力を上げて、タキシングを開始する。
≪フォースリコン001、あんたの腕前を見せてもらおうか!≫
≪001了解、003、008怖気ついたらさっさと帰っていいぞ≫
≪まさか!≫
笑い声が無線に響く。兵士は消耗品である事を証明するかのような感じである。彼等は死ぬ事を恐れない。皆笑って死んでいく。何故なら彼等は闘う事でしか自分の存在を感じられないのだ。
≪行くぞ前線豚ども、フライト時間だ≫
三機の戦う為に生まれた戦闘機と三人の戦争狂が死の臭いがプンプンする空に向かって飛んでいった。

エルジア軍燃料弾薬集積地 周辺監視塔 11:45
「ふあ~暇だなあ・・・・」
エルジアの監視兵は敵襲も何も無い為もう一人の監視兵と話をしていた。
「だよなー。あーさっさと家に帰りてぇ」
一応周囲を見ているこの兵士だったが次の瞬間の目に映った映像が最期となった。
「え?て・・き?」
ヴァアアアアアアアアアアアアアア!!ガンガンガンガンガン!!!グチャ!べキョ!
エルジア側のレーダーにも、監視役の兵士も気付かないところを一気に飛んでいく三機。そこは所によっては戦闘機一機分の非常に狭い渓谷の中。途中にある監視塔は徹底的に破壊していく。
≪後もう少しだ。001クラッシュしてくれるなよ!≫
≪分かってるウォルターいや003≫
≪ここまで無傷ってのも驚きね。001あんたが隊長だ。指示に従うぜ≫
≪Roger!008、003へ。此方でミサイルの誘導を行なう。全機攻撃用意。生きて帰れよ。じゃないと敵に継続的な損害を与えられんぞ≫

SAFの交戦規定は"どんな犠牲を持ってしても敵に多大な損害を与える事"だ。それに背く奴は即座に通常部隊に回される。だが、フォースリコンはこの交戦規定にさらにどんな犠牲を持っても帰還せよが混じっている。
≪ターゲットインサイト!ガンホー!ガンホー!≫
≪003ライフル!≫
≪008ライフル!≫
ゴゴゴゴン・・・・シャアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア・・・・ズガアアアアアアアアアン!!!!
ミサイルベイから放たれたマーベリックは確実にロックした敵の弾薬庫や燃料集積地に命中した。
≪奇襲成功。次だ。爆弾投下アプローチ体勢に移行。ブレイク≫
散開を指示し、各機の機体の腹、ミサイルベイと主翼に搭載されたクラスター爆弾を用意する。
≪敵CAP機接近、如何するか決めてくれ。隊長≫
敵のMig‐29UBが背後に迫ってきた。
≪当機が一番ターゲットに近い、投下後に援護する。アプローチ続行≫
刹那にはちょっとした自信があった。今敵がミサイルを放てば機体の残骸と爆弾がそのまま基地に落ちるからである。
≪目標上空、ベイブウェイ≫
ゴンゴンゴンゴンゴンゴン・・・・・・・パパパパパパパン!!・・・・グワッッグワッグワッグワワン!!!!
クラスター爆弾の小爆弾が敵の対空陣地と余っていたトラックなどに命中して爆ぜた。刹那は節約していて燃料がまだ少し余っている増槽を落としそのまま敵機に進路を向ける。
≪003、008行け。援護を開始する≫
≪003スタンバイ・・・・スタンバイ・・・・・・・・ベイブウェイ≫
≪008スタンバイ・・・・スタンバイ・・・・ベイブウェイ!≫
二機の機体から爆弾が切り離され、一気に地上に向かう。そして大規模対空陣地3つが小爆弾で文字通り吹き飛んだ。その瞬間敵機からIRミサイルが放たれる。目標は爆撃直後の無防備の僚機だが、その間に刹那のファントムがいた為、IRミサイルはファントムをロックした。
≪エースブレイカー02You have≫
刹那は1機当たり4発、4機全機で16発の迫り来るミサイルを見てAIに自機のコントロールを預けた。電子パネルに[I have]と出た。
≪グッ・・・≫
突如自機は急旋回をして爆撃直後の燃え盛る敵対空陣地に機首を向けた。かなり強いGで刹那は危うくブラックアウトする所だった。
≪さて・・・お前ならどんな機動を見せるのかな?≫
急降下で息が詰まりそうな所でも余裕を見せる刹那。僚機は既にもと来た道を戻り始めていた。
≪う゛あ゛!!≫
恐ろしいほどのGが機体と刹那の肉体に掛かる。急上昇に機体が転じたのだ。すると16発全弾がその炎に突っ込んだ。そのまま自機はもと来た道である峡谷へと機首を向けた。敵機もその峡谷へと突入してくる。さらに最寄の空軍基地から上がって来た敵機も峡谷に突入する。
≪大した歓迎振りだ。エースブレイカー02、I have≫
AIに指示を出す刹那。この峡谷は先程も言った通り、戦闘機一機分の広さしかない所がある。誤差は2m以内と余りも厳しい所だ。
≪振り切れるか?いや、やるしかない≫
HUDを睨み、その先の風景に集中力を増させる。そして最大の難門の最も狭い所に接近した。
≪GUNセット・・・FOX3≫
ヴァアアアアアアアアアアア・・・・・バスッゴン!ビシッ!メキッ!
刹那はその狭い所にバレルロールしながら機銃弾を撃ち込んだ。さらにアフターバーナーを吹かして、さらに加速する。操縦桿をギリギリまで微調節させて叫びながらその穴をくぐった。
≪イイイイイヤッホォオオオウ!!!≫
元々そこの地質は岩状で硬いが、20mm炸裂弾曳航弾ミックスの直撃で脆くなった所を戦闘機が高速で通過したのだ。その穴はあっと言う間も無く崩れ去った。それに敵機が交わす術を持たずに突っ込んだ為に敵機は全滅した。
≪此方001、003、008無事か?≫
≪此方003、損傷無し。008も損傷は無いようだ≫
≪こちら008大した度胸だなお前さん。気に入ったぜ≫

Fin
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