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第九話:死神の予感

9月19日 ISAF軍第一艦隊空母ウィスコンシン 19:00
コンコン・・・
「失礼します・・・・!?」
玲は一応仲間の女性整備士についてきて貰って刹那の部屋に入った。実はこの整備士も刹那に用事が在るらしく、都合が良かっただけだったのだが。だが部屋には誰もいなかった。
「あれ?????」
二人はそろりと一歩ずつ入っていく。すると・・・
「おやおや・・・いつもの会話相手の連れと一緒か」
「「うひぃ!」」
何と天井の幅20㎝の支柱の上で片手腕立て伏せをしていたのだ。そこから頭からぶら下がって目の前に現れたんじゃあ驚くのも無理は無い。
「え・・あ・・その・・・」
何とも言えない状況にいきなりなった。刹那の上半身は裸で、無駄な筋肉、脂肪は全て削ぎ落としたきれいな筋肉質の身体がである
「ん?ああ、別に気にするな。最近体が鈍っていたんでね」
そこまで言うとクルッと体を宙で半回転させて着地した。身のこなしはかなり良いらしい。既に机の上には様々な戦闘機の模型が10個並びさらにISAFとエルジアの勢力図が描かれた藁半紙が十枚ほど重なっている。余程熱心に観察していたらしく、敵味方の戦死した人数、負傷した人数、部隊名がズラッと書かれている。恐らく彼が作り出した独自の情報網があると見て間違いなさそうだ。その机の横には部品数が多くて有名な64式小銃が立てられている。少し前まで分解整備をしていたらしく、工具がその横に置かれている。ベットの上にはSIG拳銃とその弾45口径弾果ては手榴弾が転がっている。
「さて、まずは君の方だ。何の用か聞こう」
刹那は整備員の方を指差した。
「は、はい。あのですね・・・機体の整備ですが・・・その・・上手くいってなくてですね」
戸惑いながらも整備員は言葉を綴った。
「で、来てもらいたいって言っているのか?」
刹那はそんな彼女の言葉を繋げた。
「は、はあ・・・そうです」
モジモジとしながらもどうにか伝えきった。退出しようとする彼女を手を前に出すジェスチャーで引き止めた。
「その点なら問題無い。私の機体には特殊なAI・・・人工知能が積まれている。そいつが戦闘中でも常時自動で整備しているから問題は無い、そう伝えといてくれ。あとは、いつでも発進出来る様に燃料と機銃弾は搭載してくれと伝えておいてほしい」
一応のオーダーを出して彼女を退出させた。
「何故、今から燃料弾薬を積むのですか?直ぐに敵襲がある訳無いと思いますが」
玲は刹那が出したオーダーに疑問を抱いた。何故なら刹那はスクランブル待機でもないし、次の作戦からはノースポイントを拠点に主に強行偵察任務に出る為の休みが取られている筈だからだ。
「私は昼間の空襲は前座だと思っている。私がエルジア軍の人間なら爆撃コース上で邪魔になる本艦隊は放っておけない筈だ」
そう言うと一枚の写真を取り出した。
「リグリー飛行場?」
その写真の日付けは今日。最新の上空からの映像だ。それもかなり空港に近い。
「よっく見ろ・・・此処だ」
刹那は人差し指で駐機場を指した。特徴的な角ばった機体、黒い塗装・・・・
「・・・・・F-117!?その隣はSu-・・35?にF-15・・?」
かなり高い所から撮られたらしく画像の拡大図でも分かりにくい。
「こんな物を何所から!?」
玲は刹那に問うたが、刹那はこう言っただけだった。
「企業秘密だ。それより始めるぞ。じゃあ、まずは1トゥ1でヘッドオン状態でな」

AWACS[スカイアイ] ISAF艦隊より約50KM西、高度10000m 22:15
「今日の空襲は一回だけかな?」
スカイアイの管制官は欠伸をしながらレーダー画面を眺める。何の反応は無くまったくを持って暇だ。
「・・・・・・っとと」
他の管制官も流石に眠気が掛かっている為これ以上は無理がある。
「おい、そろそろRTBを進言したほうが良いんじゃないのか?」
寝ている管制官を起こしながらコックピットに声を掛ける。
「おい?何かあったか?」
その管制官が気になって他の奴にレーダー監視をさせるよう言った後にコックピットに入った。するとパイロット達の視線は右に向いていた。
「ん?・・・・!!」
急いで管制室に戻るが、レーダーには何の反応が無い。再びコックピットに戻る。その視線の先には機影が一つあった。
「ばかな・・・此処まで接近して反応が無いだと!?」
管制官もパイロット達もその機体に目を取られた。敵機ではないのは確かだ。だが、ビーコンも出さないで何の為に?そんな考えが頭に浮かんだ時管制室から無線が入った。
≪機長!上位から強制リンクが!拒否できません!発信源はごく至近!!≫
「「「何ぃ!?」」」

近くには他に機影は無い。友軍機なのかも分からないが、その機体からのデータリンクらしい。直ぐに管制室に戻る。
「!?何だこれは!」
レーダー上に突然ブリップ(光点)が現れた。IFFはENEMYと出ている。その数は10機
≪管制室!国籍不明機が我が機に接近!パイロットから発光信号だ。解読する・・・ワレハ NASDF ボウエイショウチョッカツ ダイゼロチュウタイ ダイニテイサツタイ コールサイン ニンジャ テキタイカンコウゲキタイ ノ ジョウホウヲ タシカニトドケタ・・・?何だこれは・・・・!国籍不明機が北東に進路をとった!≫
コックピットから報告を受けて、すぐさま艦隊に連絡する。
「此方AWACSスカイアイ!第一艦隊へ、敵機らしき機影を捉えた。これよりデータリンクを行う。さらにスクランブルを要請する!」

ISAF第一艦隊 22:20
「敵機接近!スクランブル機は即座に離陸せよ!」
スピーカーがけたたましい音を出す。刹那と玲はまだ空戦のイメトレの講義の真っ最中だったが、刹那はスピーカーが音を出した瞬間には、椅子から立ち上がって部屋を出ようとしていた。
「そうら、来なすった!玲!お前は此処にいろ!こっちの方が安全だ!」
有無を言わさない声で玲に命令した。
「えっ・・・でも・・・」
「お前はまだ完璧じゃない!邪魔だ!!」
強い命令口調に反論を妨げられた。
「・・・・」
刹那は飛行甲板への階段を全力で駆け上がる。アイランドから飛行甲板に出たときには既に一機が離陸体制に入っていた。
「馬鹿な奴等だ。この前の教訓を生かせてない!長距離ミサイルをたんまり積んでいやがる!!」
刹那は歯軋りをしてそのF-14を見た。レイピア4の機体だ。他の機体も皆同じである。
「まわせ!」
整備員に怒鳴り、エンジンを回させる。全計器チェック。各装備、油圧、燃料、機体ALL OK、直ぐにIRSTとAI・・・エースブレイカー02を起動、さらにローレライシステムも直ぐに起動させる。整備員に離れろと指示を出すとそのままカタパルトに向かった。
≪Brack-Death-Size!離陸許可は出てないぞ!おい!ええい、くそ。そいつも飛ばせろ!Brack-Death-Size Cleared for TAKE OFF!≫
バン!ギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
カタパルトで射出されてそのまま2-7-0に機体を向ける。
≪・・・・・捉えた。F-117にSu-27UB、そしてF-15Cか。距離50000、高度50m≫
自分の頭の中にIRSTで捉えた敵機の形状が映る。脳に直接干渉するローレライの能力だ。
≪飛ばすぞ、相棒!≫
咄嗟にA/Bを使用して加速する。マッハを越えた瞬間スクラムジェットに切り替える。
≪800kt・・・・900kt・・・・1000kt・・・1100kt・・・1200kt≫
マッハ2になり次第、そこで出力を安定させる。マッハ2になると低空での自身の出すソニックブームの被害がなくなる為、自身のソニックブームで自機が破壊されるのを防ぐ為にとっていた高度、1000mから降下させて、敵機と同じ50mに下げた。後は正面から挑むのみ。
≪ネガテイブコンタクト!敵機が見えんぞ!≫
≪こっちもだ!何所だ、何所にいる!?≫

僚機はこっちの事は気付いていない様だ。
≪此方ブラックデスサイズ!これより全機に敵機の位置を常時送信する。敵攻撃機はステルス!繰り返す!敵はステルス!護衛機はその後ろに隠れている!不意打ちに注意!≫
コンソールを叩きながら無線に叫んだ。送信を完了すると、再びHUDに目を向ける。するとAAM警報が鳴り響いた。
≪!AMRAAM!!それにR-33か!≫
チャフをばら撒きながらも増槽投下を準備する。
≪被弾まで後20秒!≫
上空からのミサイルが飛来してくる。AMRAAM等の特有の機動だ。
≪よし、NOW!≫
増槽を捨ててインメルマンターンをした。するとミサイルは増槽を目標と信じてそのまま増槽に命中した。すると増槽の中身が一気に周囲に広がった。
≪!?レーダーに霧が!?いや、チャフ!それも量が多いぞ!≫
増槽の中身はグラスファイバー片、つまりチャフだった。敵機の目は確実にこっちを見失った。
≪今のミサイルで敵機の位置が丸見えだ。ブラックデスサイズに感謝する!FOX3!!≫
≪FOX3!!≫
≪FOX1!AWACS、誘導頼む!≫

僚機が一斉にフェニックスやスパロー、アーチャーなどのBVRミサイルを放つ。
≪!敵にこっちの場所がばれた!≫
≪護衛機!援護してくれ!≫
≪くそ!振り切れん!グアアアアア!≫
≪ブルー6が・・・・!!・・うわあああ!≫
≪くそ!チャフだ!チャフ!交わすんだ!≫

敵機の断末魔が聞こえても尚も敵攻撃機は無傷。護衛機は殆ど消えたが、敵攻撃機の位置は友軍のレーダーには映らない。
≪全機、こっちのデータリンクを信じてその目標に近づけ≫
≪レイピア6、了解≫
≪バイパー12、コピー≫

友軍機が敵攻撃機に近づいていく。
≪捉えた・・・GUN OPEN FIRE!≫
ヴァアアアアアアア!!!!

先頭のF-117に機銃を仕掛けるとあっと言う間に爆散した。
≪敵機確認!≫
それに僚機も続いた。曳航弾が黒い特徴的な機体に吸い込まれまた爆発する。
≪よおし・・捉えた。バイパー12、Fire!≫
また一機が爆発を起こす。その爆発の光がまたF-117の機体を照り返す。
≪鴨撃ちだぜ!オメガ4、FOX2!≫
ミサイルの直撃を喰らい、4機目が吹っ飛んだ。
≪最後は私が貰う、FOX3≫
ヴァアアアアアアア!!!ガン!キュン!ガキュン!バキャ!!
最後の敵機が爆発して、敵の反応が全滅した。
≪良くやってくれた。あの国籍不明機がいなければ艦隊は壊滅していたよ≫
AWACSから賞賛の声が上がった。
≪国籍不明機?≫
≪ああ、そいつが敵襲を知らせてくれたんだ。そいつはNASDF機と名乗っていたが≫
NASDFのワードに刹那は反応した
≪そいつはNASDFの中でも最精鋭の偵察隊だろう。恐らく、第零中隊の第ニ偵察隊だ≫
≪偵察隊?NASDFにステルスで編成された偵察隊があるのか?≫
レイピア4が隣に寄ってきながら言った。
≪いや、機龍のレーザーを偵察ポッドにとっかえただけの機体で、敵地偵察は得意の部隊だ。別名ブーメラン隊だよ≫
≪ブーメラン隊・・・中々良いネーミングじゃあないか≫
僚機が笑っている。後何回この様な風景が見られるか、刹那にとってちょっとした楽しみになった。

Fin
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