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第六話:黒き死神の戦い方

ISAF海軍第一艦隊 9月16日 15:00
「敵襲だ!全機要撃用意!」
空母の飛行甲板にスピーカーの声が響く。急ぎパイロット達が機体に乗っていく。
「連日これか?こんなんじゃ肩がこるな!飽きないから良いが!」
愛機のF-4カスタムに乗り込む刹那。
「敵編隊ベクター0-7-0!高度25000!600ktで本艦隊に接近!!これは演習ではない!敵対艦ミサイル射程まで10分!」
スピーカーが正確に敵の位置を報告してくる。機銃弾のみを積んいる機体でキャノピーを閉めてカタパルトに向かう。周りを見てもF-14やF/A-18、ラファール、Su-33といった現役の筈の艦上戦闘機は少ない。機をカタパルトに載せて最終確認と離艦準備を済ませる
≪Brack-Death-Size Cleared for TAKE OFF!≫
射出指揮所の指示で出力を最大にまで上げる。まだ戦闘を体験させていないこのファントムの戦闘能力は未知数で、本物の亡霊だ。
≪行くぜ・・・相棒!!≫
バン!!ギュアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
A/Bオンの機体はカタパルトによって射出された。直ぐに70度のハイレートクライムに入る。
≪良し・・この感触だ・・・これなら、行ける≫
後続の傭兵や海軍の機体が続々と上がってきたが、長距離ミサイルを積んでいる様でのろのろとしている。
≪馬鹿な奴等だなあ・・・遠くから狙おうっても、そんなにとろかったら敵が攻撃する前に必中圏内に入れる訳無いだろう≫
X-00エンジンのA/Bは最大出力が178kNのF-135よりも高い190kNで、しかもそれを二基備えているこの機体はスーパークルーズなど余裕で出来る。垂直でもA/Bだと速度は落ちる事は無い。むしろ軽量化を徹底させたこの機体には垂直で音速を超えられる事すら容易なのだが、機体の耐用年数から大きなリミッターをかけられている。ノース・サウスポイントではこれをF-15改やSu-30MKIに搭載する予定だ。軽量だが生産・集中整備に難があることが唯一の弱点だ。高高度高速度(高度15000m以上、マッハ1.5以降、上空では空気が薄くなるので音速の速度が遅くなる)ではスクラムジェットエンジンが作動する様にこの試作型はなっている。その為、スクラムエンジン燃料である液体水素用のタンクを胴体と主翼に増設して大型化している。タンクは電気系統、稼動部分から離れているが、曳航弾が被弾したら即爆発する為にパイロットに超絶な負荷を掛けると言う理由で量産型では外される事になった。これは刹那自信の覚悟でもある。
≪速度980kt・・・・990kt・・・・高度36000≫
とてつもない速度で飛び続けるF-4カスタム、ミリタリー推力のままで飛んでいるのでそれほど大きな音もしない。
≪ターゲット確認!行くぞ!≫
複数の攻撃機を下方IRSTに捉える。護衛戦闘機も混じっているらしいが、200KM以上の距離を発進から僅か5分でやって来たのは意外すぎて護衛戦闘機が追って来れない様だ。護衛戦闘機のAMRAAMやR-33はことごとく外れた。1000ktで90度のスパイラル急降下に移る。
≪敵攻撃機の針路をずらす・・・一番機に一射撃!≫
ヴァアアアア!

バルカン射程外だが、海上に向けて直角で発射された20㎜弾は地球の重力に引かれて加速して行く。
≪二番機に一射撃!≫
ヴァアアア!!
≪三番機に一射撃!!≫
ヴァアアア!!

同じ様に微妙に機の角度を調節して放たれた20ミリ弾は正確に敵攻撃機・・TNDの主翼の付け根を撃ち抜き、そこにマッハ1.5の刹那のF-4戦闘機が編隊のど真ん中を通り過ぎ、主翼が根っこから綺麗に折れて3機ともバランスを失って搭乗員が脱出した。
≪ブルー1と4、12がやられた!≫
≪何だあれは!ISAFにあんな高速で尚且つ正確な射撃が出来る奴がいたなんて!≫
≪護衛戦闘機!優先して奴を狙え!敵のエースだ!≫
≪クソ!速過ぎて追えない!IRのミサイルロックすらさせてくれんのか!?≫
≪攻撃第二派はまだか!?≫

敵が混乱しているようだ。第二派と言うフレーズに舌打ちしながらも、下からの突き上げ体制に入った。敵はまだ任務を放棄しないらしい。もう直ぐバルカンの射程に入る時に――
≪諦めろ!散開するんだ!≫
パパッと敵機は対艦ミサイルを放棄して散開した。
≪優柔不断なやつらだな!だがそれが正しい!≫
スロットルを下げて、エアブレーキを最大にし、AOA(機体の角度による空気抵抗の大きさ、AOAが大きいと失速しやすい)を最大限利用して450ktまで下げて、再び出力を上げ、操縦桿を左手前に引いた。70度の突き上げから0度に戻して右旋回に入った。敵機と同高度に並んだのだ。比較的鋭い動きをする敵攻撃機Mig-25にA/Bで加速しながらロックした。
≪落とす!FOX3!≫
ヴァアアアアアア!ヴォン!ガン!バン!ギャウン!バキャ!

敵機の主翼に上手い事直撃させてその背後からマッハコーンを出しながらコックピットスレスレを飛んでいった。
≪ば・・・ば、ば化け物・・・・ッッ!!≫
その敵機のパイロットは恐怖にまみれながら反射的に射出レバーを引いた。死神の哂うエンブレムが見えたのだ。
≪撃墜!次!≫

この戦闘空域より西に130KM 15:20
≪何!?第一陣が!?≫
三枝 虚空はAWACS[ゼルダ02]の報告を受けてショックを受けた。
≪ああ、とてつもなく速い敵のエース単機が第一陣の中心を叩っ壊してくれて、現在混戦状態だ。空母からも多数敵機がやってきているし、ノースポイント本土からも5機程敵援軍が来ている。いずれもレーダーの反応の大きさからISAF機と思われる≫
三枝は舌打ちをしながら直ぐに下令した。
≪ワイバーンより全機へ!攻撃機は全て一時撤退!護衛戦闘機のみで第一陣を援護する!!≫
次々と了解が帰ってくると対艦ミサイルを抱いた攻撃機は全機撤収していく。
≪ノースポイントでもサウスポイントでもない、ISAF軍にそんなパイロットが!?≫
彩雲 朱義ことコールサイン、ツクヨミが驚きの声で言った。
≪判らん・・・友軍第三陣も同じ様にしてくるはずだ。思いっきり戦う。それだけだ≫
どんな敵のエースか、面を見てやると言う気持ちで機を巡航状態からさらに加速させた。

ノースポイント近海上の公海 戦闘空域 15:24
≪監視衛星より報告!敵機の第二陣、第三陣が接近中!警戒せよ!≫
刹那は敵機をまた一機落としながらそれを聞いた。
≪おもしれえ・・・・最後の一機までやってやる≫
後続の友軍機が長距離ミサイルを放ち、敵機に喰らい付く。必中圏内まで刹那の抜け駆けによって安全に接近出来た為、確実に一機ずつ落としていった。敵機第一陣は既に逃げの体制に入っていた
≪ありがとよ!新人!≫
≪その調子で頼むぞ≫
友軍機の声が無線に響く。それを刹那はもう聞いていなかった。
≪逃すかぁ!≫
戦闘スイッチの入った刹那にはもう敵は獲物にしか見えなかった。
≪た、助けてくれえ!≫
≪死神だ!死神が来る!助けてくれえ!!≫
敵の悲鳴に近い声を聞きながらも容赦なく一機一機落としていく。白旗を揚げなければ敵は敵としか見えない状態だ。
≪これ以上はさせん!FOX3!≫
そこにレーダーミサイル警報がなった。放った敵機は20KM西にいる
≪必中圏内からミサイルか・・・それでも俺にとっては脅威じゃない≫
A/Bで急上昇に移る。ミサイルもそれにあわせて上昇する。
≪新人!死ぬ気か!?≫
友軍機のパイロットが必死に叫ぶ。この場合チャフを大量に放って運動・位置エネルギーをいかに失わずに左右上下に急旋回し、敵ミサイルを惑わすかが問題なのだ。刹那のやり方は死に急ぐやり方と言った方がいい。
≪マッハ1.6・・・高度45000・・・作動しろ!≫
刹那は一つのレバーを引いた。と同時にコックを液体窒素タンクに切り替える。エンジン出力がグンと桁違いに上がり、機体がさらなる急上昇に転じた。
≪マッハ1.7・・・1.9・・・2.0≫
ミサイルが燃料切れになって追い付かなくなったのを確認すると機を急降下させて、レバーから手を離し燃料コックを戻した。そう、スクラムエンジンを作動させたのだ。
≪たいした上昇力だ。・・・・新型機なのか?≫
敵は関心と驚きの声をあげた。
≪その声は、三枝・・・か≫
擬似記憶に間違いなければこの声は三枝 虚空だ。機体を20度の緩降下を維持しながら、速度を1200ktで維持させる。
≪!?その声は・・刹那!ノースポイントで自衛官をやっていたんじゃないのか!?≫
三枝はまたも驚きの声を上げた。
≪・・・・立ち塞がるのなら、落とす!≫
エースブレイカー02が敵と認知した為、戦闘体勢に入る。
≪まさか、お前・・・待て!お前はそのAIに・・・クソッ!≫
三枝は機を傾けて刹那の第一撃を交わした。
≪戦場では機械と自分の直感を絶対信頼する事を俺は信じている≫
刹那は最大Gを掛けたインメルマンターンで速度を落とし最小半径で三枝のX-01に喰らい付いた。刹那は三枝の言いたい事は大体分かっていた。
≪三枝さん!!≫
その刹那に横から攻撃を仕掛けたのは彩雲 朱義のF-16XL改等が率いる編隊だった。
≪邪魔だ!≫
彩雲の攻撃を交わしてその編隊に攻撃を仕掛ける。コックピットのキャノピーを開けて13mm拳銃の銃口を少しだけ出して発砲した。
≪うわあ!≫
F-16Cの一機のエンジンに炸裂弾が直撃した。すぐに射出座席が射出される。
≪どうしてもやると言うのであればやるしかないな!≫
すると機首を空に向ける。
≪コブラか。いやクルビットだな≫
刹那は落ち着きながらその機動を見極めた。機体がオーバーシュートしたが落ち着いてある操作を行なった。
≪やったか!?ッッお!?≫
三枝は驚いた確かに敵機はオーバーシュートしたが、視界が白煙で何も見えなかったのだ。
≪何だこれは!?ぅあっ!≫
ガンガンガン!!!

機銃を喰らったようだ。ダメージを即刻確認する。
≪左主翼中破!?くそ!≫
機体を即座に基地に向ける。
≪逃がしたか・・・さっきの編隊は何所だ!?・・・・!・≫
刹那は此処で残弾数と燃料が危険なのに気が付いた。
≪ち・・補給の為に帰還する!≫

結局この後もISAF軍の強力な迎撃によりエルジア軍はISAF艦隊を撃滅できなかった。この戦闘での損害はエルジア側作戦機40機中25機が撃墜、大破。6機が中破、小破した。ISAF側が迎撃機15機中6機が被弾、本土から援軍で来たメビウス1が被弾し艦隊近くで不時着、機体と共に救助された。エルジア側の34名のパイロットが捕虜になった。

Fin
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