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44話:死神の最期

アヴァロンダム 
(小隊長、突入準備完了です)
隊員が搬入口の入り口で中を見ながらハンドサインで言った。敵兵は見えないがトラップが仕掛けてある可能性が高いので、慎重に中を覗き見る。
(エリア・クリア、漸進だ)
小隊長は同じくハンドサインで指示をすると壁の傍・道の中央に5名一チームずつ前進させる。計26名5チームが侵入し、30名が後方の搬入口のカヴァーに回る。そして十字路に差し掛かった。
(チーム1は右、チーム2は左、チーム3は1の、4は2の後方カヴァー、チーム5は私と一緒に直進・・・行動開始)
手早く指示を回すと即座に部隊が動き出す。無論各員の89式小銃・sig・ミネベア拳銃を各方面に構えながらである。
カッ・・・コッ・・・カッ・・・コッ・・・
軍靴の音だけが均等良く複数人の軍靴の音が小さく響く、緊張が張り詰め。各隊員の心拍数は軽く100を超えそうである。10分少々歩き続けて広い場所に出た。どうやら核を運び込んで暫く保管していた所らしい。ガイガーカウンターが・・・・・カリッ・・・・・・・カリッ・・・・と微弱な放射能を拾っている。この位なら長時間居ても人体に害は無い。
pipipi・・・・
無線機が反応し、直ぐに通信兵が応じる。
「・・・・ああ・・・ああ・・了解。小隊長、チーム2が敵弾薬庫を確認しTNT爆薬を設置したそうです。さらにチーム3・5も設計所らしき所で小戦闘があり、敵を殲滅。各チームとも健在で先に進路が無い為此方と合流するそうです」
隊員から小さい声で報告を受け、軽く頷く小隊長。此処で待機するように指示を下す。水筒で喉を潤し、そっから先にある筈の核発射器の方を睨んだ。
(こっからが勝負だ・・・。他の部隊と合流後に一気に制圧にかかる!)
5分もしないうちに味方が全力で走ってきた。まるでカールルイス張りの速度である。
「CQB、スタンバイ」
チャッ・・チャッ・・カチャッ・・ガシャッ・・ジャキッ・・
到着した隊員は休む間も息を整える間も無く小銃の銃床を折りたたみ、ショットガンを構えたり、拳銃に持ち直し、通路に一気に突入して行く。T字路に差し掛かり、二人の隊員がT字路の左右に飛び出た。
(右側敵影・異常なし)
(左側敵影・トラップ無し)
(前進・・・チーム1・2は右、チーム3・4は左5は分かれて後方カヴァー。行動開始)
ぱっぱと指示を飛ばし、そそくさと移動を始める。カーブしている通路を2分ほど歩いた先に歩哨が居た。即座に銃を構えるが小隊長は部隊を安全な所まで下げた。するとM24を持った2人を前進させる
(敵が向こうを向いた瞬間に撃て。それまで撃つな)
ハンドサインで指示を飛ばし、隊員がスコープを覗く。
―――――湿度は58%、気温は摂氏2.7℃、距離400m、風力6時方向から0.12m――――
即座にそれらを暗算し様々な微調節をする。照準を合わせて狙う。歩哨が後ろに向いた瞬間息を吸って止めてトリガーを引いた。
パン!ドン!・・・・ビシュウ!!ドシュウ!!
胸―――心臓に直撃弾を喰らい倒れてそのまま動かなくなった。
(不思議なもんだな。人を殺したってのに罪悪感が無い。狙撃銃ってのはやっぱり良いな)
隊員は不謹慎かもしれないがそんな事を考えていた。そんな感傷に浸っている間も無く、部隊は前進をする。


アヴァロンダム上空
「砲火がやんだからって、要塞が黙ったわけじゃないか!!チイッ!!」
カザロフは自分の隊とともにアヴァロンの上空で制空任務に就いてはいたものの、激しい対空砲火に舌打ちをしている。
≪クソッッ!!こんな所でお陀仏なんて冗談じゃない!!!!≫
≪まだだ!!まだ持ち堪えろ!!!≫

僚機や友軍機はまだ善戦はしているものの、かなり押されている。既に49%の損害率をマークしている。
≪カザロフ!!チェックシックス!!敵機が3機!!≫
後席のイリーナから怒声が飛んでくる。
―――んなこった判ってるよ!!
カザロフ内心悪態をつきながら回避行動を取る。だがまったくといって良いほど振り切れない。
「クソッたれ!!このまま落とされてたまるか!!」
カザロフは激しいGに耐えながらそんな事を叫んでいた。
≪敵機ミサイル発射ッ!!・・・だめ!!落とされる!!≫
イリーナが悲鳴の様に叫んだ。必死にフレアを2カートリッジ分を放ちダイブで逃げようとするが、ミサイルは何にも惑わされずにカザロフのF-14に喰らい付いて来る。カザロフも諦めかけたその時、数機の戦闘機が敵機3機をまとめて落とし、さらにミサイルを"狙撃"した。
「日の丸イーグル!?ノースポイントの増援か!?」
騎兵隊の様に戦場に突っ込んできたのは日の丸を大きく主翼にペイントされたF-15―――しかもかなりカスタマイズされこれまでのF-15よりもさらに強そな鷲に見える。
≪此方軍記違反の303TSQ!来ちゃいましたよ一佐殿!!!ついでに南の201SQも連れてきました!!!≫
≪此方デスサイズ、馬鹿野郎!!!・・・と言いたいが、良く来てくれた!≫
すると幾つものミサイル―――AAM-4が一気に20本も放たれた。それは全て国境無き世界の戦闘機に向かっていく。あっと言う間も無く敵機がレーダーから消えていく。
≪此方ガルム2!!援護に感謝!!!これより要塞に突入する!!!!!≫
ガルム隊が一気に要塞に突入して行く。各隊は全機が空の残敵への攻撃に入った。

アヴァロンダム
(良し・・ガルムが突っ込んだか)
刹那はガルムが要塞を叩き壊すまで攻撃をひきつける役を取った。
壮絶な対空砲火が左右を抜けていく。ガルム隊の速度に機速を合わせて回避行動をしながらSAMランチャー、AAAに20mm機関砲弾ををプレゼントする。
「もう遅いがクリスマスプレゼントだ。ありがたく貰って逝けッッ!」
ダムの端っこまで飛んでガルム隊を待つ。ガルム隊がダム内部から飛び出てきて敵対空砲火攻撃を引き付けながらガルムがまた突っ込んで行くのを援護する。
「さっさと行け!!核が発射されっぞ!!!!」
ガルムの二機がまた突入をして行く。突入を確認すると同じ様に敵に攻撃を掛ける。
≪此方ガルム2!!敵核発射施設を2箇所完全破壊!!後一箇所だ!!≫
≪V2発射まで後2分!!!急げ!!≫

ガルム隊が飛び出てきたその直後、太陽から白煙が降りてくる。
――――ミサイル!!!!
咄嗟に機体をA/Bで加速させ、白煙とガルム隊の間に割り込んだ。
グワンッ!!!
「ぐあっ!!」
奇跡的に直撃はしなかったものの近接信管で機体が蜂の巣のようになり、自身もかなり破片を喰らったようだ。全身が悲鳴を上げている。意識がもうろうになりかけてもう戦う事も出来ないし帰還も無理と言うのが判りきっているし何せイジェクション装置は全て取っ払っているので脱出も出来ない。とすれば・・・・
≪ガルム1!!チェックシックス!!急げ!!!≫
イーグルアイからの報告を聞いて、ガルム1の方に機を向けた。
「・・・相棒・・・最・・期・・・・・の・・仕・・・事・・・だ」
まだエンジンは生きている。A/Bを点火し、ガルム1の後方上空から接近する敵機を睨んだ。
「・・・き・・貴・・様も・・・み・・・み、道・・・づ・・れ・・・だ・・・ッッ!!」
主の最期の願いを叶える為に黒き亡霊は疾駆する。目標は上から降りてくるX-29。主が命じたとおりに亡霊は特徴的な前進翼機の進路に立ちはだかった。そして・・・刹那の時が此処で止まる。

fin
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コメント

No title
まずは、1995年編終了お疲れ様です。
これまで、ずっとROMってましたが、1話からずっと読ましてもらってました、特に後半の刹那やノースポイントの手際の良さに驚きながらハラハラしながら読んでました。

刹那は生きてるか?という問いですが、同一人物かどうかまでは分かりません、しかし自分も生きていると思います、たとえ1995年に存在した刹那とコミューンに存在するセツナが別人だとしても1995年の刹那と同じ信念を持ちそのセツナという人物が刹那(セツナ)という名を語る限り刹那(セツナ)と言う人間は生き続けると思っています。
陳腐な意見だと思われるでしょうが、ケラーマン先生の想いは受け継がれるという言葉から考えた結果です。
今年のインフルはとても強いようです、お体にお気をつけて。
お疲れ様でした
まずは、1995年編終了おめでとうございます。

セツナ(刹那)は、自分のところの小説でもキーマンとなる存在としてとらえさせていただいているので、毎回の更新ごとに見せる彼の生き様は真剣に見させていただきました。
蒼空の死神さんの問いかけですが、自分は刹那とセツナは同一人物であると考えています。後半部分では、セツナ(刹那)の負の部分のような面が目立っていましたが、前半部分ではそれだけではなく、人を思いやる面も見られました。その違いに戸惑ったこともありましたが、どちらも「同一の信念」に従った結果での行動のように思えました。その点から、自分は刹那=セツナであり、コミューンでの設定どおり、生きているものだというのが自分の結論であります。


少し自分なりの妄想(笑 が入っていますが、上記が蒼空の死神さんの問いかけへの答えとさせていただきます。
次は、アナザーを含めて2004年編ですか。恐らく、そのときに蒼空の死神さんの答えが出されるのでしょうね。楽しみにしております。
一応暫定終了になりますので・・・
え~と・・・結構中途半端かもしれませんが、これで1995年編終了です。次はアナザーを含めて2004年編と行きます。彼の生死はコミューンのほうでは不明になってますので、此方もそれに付いては言及は致しません。刹那が生きているか、それともコミューンの名簿に居るセツナは別人なのかは個人でお考えください。そしてそれを考えられた方は、この物語の終結が判る方だと信じています。
おひさしぶりです
毎回見させていただいていたのですが、
感想を書き込んでいる暇がなかったのでずっと書けずじまいでした

最後はしっかりと見させていただきましたよ、刹那一佐
あなたの死(まだ分かりませんけど)は無駄ではありませんでしたと思いたいです

そして、死神さんに、敬礼!

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