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第四十三話:死神の最期①

アヴァロンダム ムント渓谷
「キャッ!!」
セリーヌは目の前で炸裂した高射砲弾に首を縮めた。10メートルあるかないか位の至近距離でだ。
≪気を抜くな!!撃ち抜かれるぞ!!≫
≪判ってるよ!!クソッッ!!また至近だ!!≫

敵も必死に対空弾幕を張っている。次から次へと友軍機が落とされているが、まだノースポイント機は一機も失われてはいない。それどころか敵の対空陣地をどんどん落して行く。大した肝っ玉だ。本当に実戦経験が無いのかを問いたい位に。
≪敵陣地陥落した。友軍機へ、渓谷へ侵入せよ。上なら任せろ≫
せ一機のノースポイントのステルス戦闘爆撃機が対空砲火の中を悠々と飛びながら無線で指示をして来る。
≪此方ガルム1、先頭に立つ!!≫
≪良し、此方キズモ2援護をする!!各機、遅れるな!!≫
≪ラジャー!一気に行くぞ!!≫

各機がアフターバーナー全開で渓谷へと侵入していく。
≪まずは第一コーナーって所だな。その向こうに何があるかは分からんが・・・≫
ガルム1が先頭で一気に渓谷の第一コーナーを曲がる、その瞬間二機三機と一気に落ちた。
「んな!?」
対空火器がコーナーの先にある橋の上で待ち伏せをしていたのだ。
≪うあッ!!機体損傷!!無理だ!!!イジェクト!!≫
≪キズモ3!!さっさと離脱しろ!!≫
≪ぐおおお!!抜けろおお!!!!≫

この攻撃で一気に20機中16機まで削られた。
「!?皆さん!!!しょ、正面!!!」
セリーヌは正面から来た黒い陰に気が付いた。
≪≪≪「―――敵機!!!!」≫≫≫
対空ミサイルを誰か放てば、皆つられて放たれて同士討ちするだろうから撃てない。避け様の無い狭い峡谷で敵機の攻撃をかわすのは不可能。かと言って上昇したら対空火器の餌食となる。その敵機の向こうには壊滅した対空陣地がある。――――あそこまで攻撃が当たらないでくれ!!全機がそう願うが叶わぬ事なのは知っていた。敵機はミサイルを放ち、ガルム1に当たり、さらに連発する・・・筈だった。
ガンガンガン!!!・・・グバッッ!!
一機の戦闘機がその敵機の上部後方から機銃を仕掛け、敵機は爆発四散した。
≪のろくさいぞ、攻撃隊≫
また日の丸の機体が通り過ぎる。それはまたあの日の丸ファントムだった。
「た、助かった・・・」
セリーヌが呟いた後、制空隊から報告が入る。
≪おい!早くしてくれ!!もう弾が切れる!!クソッッまたミサイルアラート!!≫
かなり空は苦戦しているようだ。一刻も早く要塞を潰さなければならない。
≪畜生!!また対空陣地か!!≫
≪冗談じゃないぜ!!≫

対空陣地から砲火が始まり、何機か食われていく。これでは鴨撃ちだ。
「きゃあ!!ひ、被弾!!離脱します!!」
≪ミサイル!!畜生ォォォォ!!!・・・・・・・≫

セリーヌは被弾した機を全力で反転させて離脱に入った。隣にいたジョーカー2がミサイルの直撃を食らい火玉とかした。
≪ウワァ!!此方キズモ1!!やられた!!脱出する!!≫
≪クソ!!残り攻撃隊機数5機!!≫
≪だ、第三橋下通過!!≫
≪ジョーカー2がやられた!!攻撃隊残機4!!!≫
≪キズモ1離脱!!攻撃隊残機3!!≫
≪ジョーカー1被弾!!攻撃隊残機2!!≫

無線からは味方機の悲痛な声が響く。機さえ被弾しなければ・・・!!
≪!?・・・いきなり全ての対空陣地が攻撃を止めた!?≫
≪な、何だこれは!?地上で連鎖爆発!!敵の陣地が爆発しているぞ!!≫

味方の無線を聞いて、周りを見る。確かに何も打ち上げてこない。地上では比較的小規模な爆発がアヴァロン全体で起きている。それも数え切れないほどの、だ
≪ガガッ・・・此方JSOG第一小隊、全部隊のもてる全ての爆破物で敵対空陣地10分の9を同時爆破した。これより施設内部に突入する≫
ノイズ交じりのノースポイント訛りのオーシア語で宣言をする誰かの声。それに答えたのは日の丸ファントムの主だった。
≪ラジャー、そのまま作戦続行。敵要塞を確保せよ。相当数に上がる敵戦力が居ると思われる。可及的速やかに敵を掃討よ。10分以内に、だ。良いな≫
≪ヤー≫
やり取りを聞いていたセリーヌは彼等が何者なのかを直ぐ察した。

ベルカ北方海域 同時刻
「やれやれ、俺もアヴァロンに行きたかったなあ」
グエン・キャラウェイは友軍機と共に突如現れた謎の艦隊に対する威力偵察を命令された。武装は対艦ミサイル2本に増槽2本自衛用対空ミサイルが2本に機銃といった所だ。
≪仕方ないでしょう、我々の機は本格整備中だったんですから≫
ネクサス・ラグゼ・ステラは同じ装備の機であるグエンに悪態をついた。
≪かと言って、護衛に僕を連れ出す事は無いでしょ!!≫
ロイ・シュランは身軽な機ではいるが、無理やり護衛に付かされた事に不満を持っていた。
≪此方サンダーヘッド、各機私語を謹んでくれませんか・・≫
まだ計器に慣れていない若い士官はおどおどしながらもちゃんと発現はして来る。
「硬い事言うなよな・・・にしても、こりゃあ嫌な予感バリバリ的中だ。レーダーにUNKOWN機、3機?いや5機だ。既に射程に捉えられてるが何故撃たない?」
レーダーには正面からやって来る国籍不明機が映っていた。此処まで気付かないとなればステルスだろう。
≪そこの編隊に次ぐ、此方NMSDF第101戦術海上護衛飛行隊だ。貴編隊は我が艦隊に急速接近している。針路変更するか、官名を述べよ≫
慣れたオ-シア語で警告を促すUNKOWN機どうやら国境無き世界ではないようだ。ほっとしながらも落ち着いて返答をする。
「此方OMDF第25戦隊グエン・キャラウェイだ。コールサインはツームストーン。貴艦隊は何所の所属か」
暫く相手の出方を待ったが、レーダー照準が受けた事を示す警報が鳴っただけだった。視認出来るほど接近してきたUNKOWN機はようやく返答を返した。
≪了解、今確認した。此方はNMSDF第一護衛機動艦隊とSMSDF第二機動護衛艦隊そしてNMSDF第三輸送船団だ。国境無き世界の制圧任務についている。そっちへの攻撃はしない≫
落ち着き払った声が無線に響く。こっちの編隊の正面から約1キロ地点でUNKOWNが編隊を崩さずインメルマンターンで編隊の後方に着いた。
≪良い腕をしてるんですね・・・!!艦隊だ!!≫
ステラが気が付くと同時に全員が下を見た。そこには素晴らしく綺麗にビシッと艦の間と間を均等良くした艦艇が約15ノットで周回航行をしている。
「サンダーヘッドへ、ターゲットは無害だ。司令部に一報を頼む」

fin
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