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第三十九話:We Are Guardian Of Peace Keep

12月31日 ウステイオ クレスタ基地 06:00
「・・・・どうやら、皆揃ったみたいだな」
基地指令はこの基地に居るほぼ全ての搭乗員が揃ったのを確認するとゴホンと咳を払った。
「何です?最重要任務にあたる直前だと言うのに・・・」
アクセルが不満を放つ。どの基地も、もうすぐ出撃のための準備に入る所だったが、国境無き世界攻撃隊のいる基地はほぼ同時刻に緊急ブリーフィングが成されていた。
「・・・実は、昨夜から国境無き世界を監視していた衛星が奴等のZ・Y基地とベルカ北方海域での大規模戦闘を感知した」
基地司令は落ち着きながらも、言葉を選んで言った。
「!?如何いう事だ?」
「奴等まさか・・もう動いたのか?」
「もしかして・・だが・・」
ざわざわと騒がしくなるブリーフィングルーム。
「静粛に!!!・・・さらに、たった今入った情報だと、北方海域に見た事も無い空母を中心に機動二個艦隊が展開し、さらにZ・Y両基地には戦車部隊と砲撃部隊、さらに対空火器部隊をも含む約一個中隊と一個戦闘機中隊が確認された。明らかに国境無き世界の連中とは違う部隊だ。しかし、そのような別働隊は我々連合軍には出す余力も無い。・・・そしてこれが両基地に展開している不明勢力の高精度衛星写真だ」
そう言うと数枚の大きな拡大写真を正面に貼った。そこには一機の見た事の無い戦闘機に整備員らしき人が2人引っ付いて、機を見ている写真と戦車の写真に集められる捕虜らしき写真、そして、傷ついた兵士を治療する兵士の写真。その写真にある一つの共通点、兵士の迷彩服の左腕に白の四角の中に赤の丸の刺繍らしき物があり、戦闘機には日の丸が付いていた。
「こ、これは!?」
マーロンは目を丸くした。昨日のブリーフィングでの写真では、様々な国際表記の付いたF-14やSU-35、F-22、EF-2000等と言った物しかなかったのに、それらが全て無くなり、代わりにこいつ等が駐在している。
「そう、恐らく奴が呼び付けた物だが・・敵か味方かは判らん・・・今次作戦は彼等が来る可能性が高い為、警戒して貰いたい・・・・質問は?」
司令はサッと言って彼等に最後の時間をやろうと考えていた。だが、シンキチがそれを遮って言った
「ちょっと待て・・この写真・・真実であれば、大変有利だぞ・・・これがあるということは、だ。頭を下げてもノースポイントに支援要請するべきじゃないのか!?」
確かのその通りだ。Z・Y基地には主力とも言うべき航空隊が大量に配備されていた筈だった。それが彼等の手に落ちたということは、敵方の戦力の低下。さらに言えば敵の首根っこを押さえたと言う所だ。後は、止めの剣を立てれば良い
「それは既にやっているが、ホットラインに向こうは応じない・・・実質的に連合国とは一線を引いていると言う事だ。もう良いだろう。解散せよ」

デインズマルク空港 07:10
「もしもし・・ああ総理、作戦フェーズ1は終了しました。報告では死者は出ていないと言う事です。・・・何?ホットラインが五月蝿い?ほおって置いて下さい。大国に付き合う必要は無い。・・・・御命令を、我が主人(マイ・マスター)・・・・・・」
刹那は経過報告をした後、指示を待った。だが、すぐには返答は帰ってこなかった。
「・・・私は簡単に人は殺せる。微塵の躊躇も無く。何の後悔も無く。痕跡すら残さずに塵殺出来る。何故なら、私は[人間]と言う枠を超えて歩く感情も無くせて、人を斬殺し、千切り、撲殺し、握り殺し、瀟殺し、射殺するのを快感とも感じられる[化け物]だからだ。機銃に機銃弾は私が入れよう、照準も合わせよう、マスターアームも私が外し、トリガーも私が引こう。だが、撃つのは貴方の殺意だ。さあ、如何する?如何するんだ!?ノースポイント連邦国内閣総理大臣、村瀬・良郎殿!?さあ、御命令を・・・・貴方は言ったよな。世界平和の邪魔になる奴で話し合いで解決出来なければ、手を汚してでも良い方向に向ける、と・・・さあ、早く御命令を!!!!」
刹那は今までに無い哂ってるとも、苛ついているとも言える声で言った。
≪・・・・判ってる・・そんな事は判ってる・・・では、命令する。「国境無き世界」を殲滅し、一人でも多くの人間を救え!!!
相手は少し、つらそうな声で言った。
「了解・・我が主人」
ニヤァとしながら答える刹那。やはり、人を殺すのは愉しいのだ。この戦争で最も変わった人間は彼なのだろう。無線を切り、自らの機に歩き出した。
「ククク・・・クハハハハ・・・やっぱり、良いなあ。人を殺すって言うのは・・・ハハハ・・・」
だが、この様な理性が外れた状態は機に乗り込めばいつも通りに戻る。誰の見送りも無く、誰にも感謝される事も無く、誰も彼も知らないまま――だが、それでも逝かなければならない。誰も振り返らなくても良い。ただ、世界の為に――
「・・・・・・さて、と・・・・平和の為に逝って来ますか!!

ヴァレー基地 10:00
≪最後の出撃だな・・・≫
管制官の声が寂しそうな声だった。でも、行かなければ。相棒とのケリをつけなければならない。サイファーはそれに応じる事も無く。只、僚機たちを見つめた。皆、覚悟が在るらしい。
≪さあ・・・発進準備が完了した≫
それを皮切りに、全機がスロットルを上げて離陸に入った。滑走路脇には整備員達が手を振って、大声を上げている。でもその言葉は聞こえない。多分、一人でも多く帰って来い、とでも言っているのだろう。機体が浮き上がり、一気にA/Bで垂直上昇する。
≪頼むぞ・・必ず帰って来い!!≫

エリアB7R「円卓」 11:00
「・・・・ッッ!!来たな!!」
カプチェンコはレーダーに反応が検知されたのを確認する。機数は1機
≪此方、ソーサラ1。馬鹿が一機居るぞ。出迎えてやれ≫
ソーサラ隊が動こうとしたその時、無線が混線した。
≪舐めてくれんなあ。小僧!!デスサイズよりコブラ全機!!!戦闘態形に移行!!≫
≪コブラ1了解!!行くぞ手前等ァ!!!≫

いきなりレーダーに12の機影が現れた。可変翼ステルスのようだ。直感が言った。強い、と
≪フン、たった13機で何が出来る。こっちは腕利きが24機いるんだからな≫
ヤコフは余裕をかましていった。
≪吠え面かくなよ?この雑魚共!!!≫
敵の2番機が鼻で笑って言った。
≪雑魚かどうか、試してみろ!≫
ソーサラ隊が動き、16本のAMRAAMを放った。
≪どんなに実戦経験が豊富なミサイルでも、当たらなければ意味は無い・・・・ブレイク!!≫
次の瞬間レーダーから一気に機影が消えた。何故か奴のファントムまでも、だ。
「!!ECM!!!・・・馬鹿な・・ECCMが・・効かないだと!?」
ECCMを作動させてもまったく効果が無い。無線はノイズ交じりになっている。
≪やむ・・ん・・・機、ブレイ・・・・!?ミサイッッ!!・・・・≫
火玉が一つ空に散った。反射的に機体を捻る。次の瞬間接近警報が鳴った。咄嗟にチャフを連射し、7.8GものGに耐えながら、ギリギリで交わした。その瞬間、コックピットスレスレに見えたミサイル――AAM-4が至近で爆発した。
「ぬあっ!!・・・・クソ!!」
(ミサイルアラートが鳴らない!?クソッ!!こいつは核ノイズと一緒で、計器すら麻痺させるのかっ!!なんて高度な技術だ・・・!!!)
ほんの一瞬だけ考え反撃に移ろうと敵を探すが、後ろから曳航弾が2発飛んで来た。すぐに機を急降下させて、逃れようとする。
(何!?既に回り込まれている!?何てスピードと機動性だ!!しかも、落とせた筈なのに何故はずした!?・・!!ま、まさか・・情けを掛けられた!?畜生!)
機を上昇させて、敵機に喰らい付こうとする。
「捉えた!!落ちろ!!」
ヴァアア!! ヴァアアアアアアアアア!!!
機銃弾は敵機に吸い込まれていくが、命中する直前に我が目を疑う事が起きた。
「き、消えた!?」
敵機がガンサイトの中から消えたのだ。必死に探すが、何所にも居ない。
≪隊・・う!!下・・!!て・・は真下・・す!!!!≫
無線にハッとして機を急旋回させる。すると機銃弾が何発か当たった。
ヴァン!!ガン!!ヴォン!!
(な、何だ!!!今のは!!)

fin
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コメント

拝啓、落ち葉の見える時期になりました
読ませてもらいました
相変わらずの定期連載
感服であります
魔術師と近の医師が、死神とどう戦うのか期待してます

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