HOME>スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HOME>SS

第三十五話:逃亡者

??? ??? ???
「しつこい連中だなまったく」
基地施設の中を縦横無尽に駆け抜けながら脱出手段を考える刹那。敵は挟撃しながら足止めを狙ってくる。
「・・!!しまった!正面に回られた!」
曲がり角で向こうから足音が聞こえて来る。後ろからも追撃の手がやって来る。狭い道なので戦いにくかった
「クッ、逃げ道は?」
辺りに目を配り、障害物が無い事を確かめると、すぐさま迷う事無く曲がり角を曲がり、やって来た敵兵5人を大鎌で斬り裂いた。その先は戦闘機格納庫だった。
「ついてるんだか、ついてないんだか分からんが、使わせてもらう!」
そう言うとすぐさま増槽のついたミラージュF-1に飛び乗った。エンジンはアイドリング状態だったらしく、すぐに始動した。
「クソッ!!撃てっ!!撃つんだ!!奴を狙うんだ!!」
敵の隊長らしき男が叫んだがもう遅かった。機首を回頭させ、武器を機関砲にセットした。
「これが礼だ。あの世まで持ってけ」
そう言うとトリガーを引いた。
ヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
敵兵は20mmで薙ぎ倒され、死んでいった。さらに様々なパイプを撃ち抜たのを確認した後機体を滑走路に進めた。
「クソッ!!逃すなあ!!――――ッッ!!」
敵兵がM16ライフルの引き金を引く寸前に、周りの状況に気がついた。だがもう遅かった。
パン!グワアアアアアアアアアン
M16から発した、マズルフラッシュは周囲のパイプから漏れたガスに引火、大爆発を起こした。
「クク、汚い花火だ。機体に血と内臓が付いてしまったな」
機体をざっと眺めるとあっちこっちに吹き飛んできた人間の血や内臓の一部が付着していた。
「ただ単に逃げるのも勿体無いな、殺るだけ殺ろうじゃないか」
そう言うと機首を急ごしらえの管制塔に向けて、IRミサイルを設定した。
「王手済み(チェックメイト)だ。苦しめ」
躊躇無くトリガーを引いた。ミサイルは僅かな管制塔の機器の排熱を追って、簡素に作られた管制塔の排熱口に突っ込み起爆。すると、機器はオーバーヒートし管制塔の上部はショートの火花に包まれた。あれでは無傷な人間は居まい
「人間の丸焼きの完成だな。よし逃げるか」
そう言うと機を離陸させた。
「さて確か此処は・・やはり、Z基地だったか」
Z基地――ベルカが首都近郊での戦闘を想定して表向きには民間空港として建設されていた空港。無論旅客機が止まれるとこなんて無い。
「と、すると・・デインズマルクはすぐ傍で防空網もまだ完璧じゃない筈・・行けるな」

7月16日 デインズマルク近郊 廃飛行場 07:45
「ふう・・着いた・・・懐かしいな此処は・・なあ、カプチェンコ?」
F-1から降りると、そこに立っていた男に声を掛けた。
「フン、貴様の行き先は大体分かっているからな」
そう言うとG3ライフルを構えた兵士が周囲を囲った。
「そうかいそうかい・・・で?何の様だ?」
すぐに戦闘態勢に入る刹那、それをカプチェンコは見るだけだった。互いに動けないのは重々承知しているからだ。
「貴官には悪い事をしたな・・はっきり言って、あの時はどうかしていた。せめてもの罪滅ぼしとして、ジョシュアが暴走したらそれを止めてくれ。・・・本来、私がやるべき事だが、今の私に追従してくれるのはここに居る奴と、部隊員だけだ・・・」
そこまで言うと少し間を置こうとしたが、刹那はそれをさえぎった。
「分かってる。今のあんたはもうジョシュアの下僕同然だ。その時は、空で逢おうじゃないか。そこで散れば少しは報われると考えているんだろ?」
そこまで言うと、カプチェンコはほっとしたように部下に下がるように言った。
「・・・有り難う。・・ああ、これは偽造パスポートだ。ノースポイントに戻る時に使ってくれ」
そう言うと手帳のようなものを差し出した。
「助かるな・・この借りはちゃんと返す」
刹那はそう言うとデインズマルクに向かって歩き出した。
「・・・?何だ?この紙は・・・!!」
パスポートの中に挟まっていたのはアヴァロンダム周辺の防空・防御についての重要情報だった。ダムより半径500kmまで記入されている。
「・・ったく。私もお前も不器用だな・・・」

7月18日 ノースポイント北部オクジリ基地 15:00
「通行証を・・・あ、どうぞ」
警備兵が敬礼で通すと敬礼で返し、車を進めた。久々に戻ってきた懐かしい基地。と言っても今は別人だ。階級も5つ位上がっている。
「愛機は何所だったっけ・・・え~と・・・」
今日はSOG隊員に回収させた愛機F-4E改の受領が目的だった。だが、何所に置いてるなんて、別人である自分には教えてもらう筈は無かった。取り合えず、基地司令室へと向かう。
「先に連絡してあったから何ら問題ないとは思うけど・・・」
言動に気をつけなければ、すぐにばれてしまう。廊下を移動している時だった。基地司令室の扉が開いて、誰かが出て来た。
「?・・・!!」
思わず声が出る所だった。そう出てきたのはリョウコ一尉。すぐ帽子を深く被り、軽い敬礼でやり過ごそうと考えた。だが―
「・・・!・・セツナ?ねえ、セツナでしょう?」
ヤバイ――直感がそう言った。ばれたらそれこそ今の新しい内閣にヒビが入るし、死亡したと言ったウステイオの評価も下がる。最悪、外交問題になりかねない。少し考え、可及的速やかに答えた。
「・・・・・失礼ですが、人違いでしょう」
「・・え?」
「あの戦争に巻き込まれて、生きて帰って来たこの基地の人間は居ない筈です。・・失礼」
本心はこんなのは言いたくは無かった。が言わざるを得なかった。やり過ごしたと思い、司令室に入ろうとした瞬間だった。
「・・・待ちなさい・・何故それを知っているの?マスコミも、上層部もオクジリ基地とは一言も言ってはいないわ・・貴方みたいな青二才が中央の幹部な訳無いじゃない・・・やっぱり、セツナでしょ?」
そこまで言われると背筋が凍ったようになった。さっさとしないと・・そう焦りだした刹那。
「歩き方も、敬礼も少し独特な感じがあるし、顔もそっくり、声も、まるで本人の声よ・・やっぱり死んでなんかいなかったんだ・・・」
此処まで来るともう逃げ道は無い。大急ぎで司令室に入室した。
――10分後、用事を済ませ、外に出るとそこにはまだリョウコ一尉がいた。
「・・・・・・何で今まで隠していたの?何も一人で背負う事は無いじゃない・・ねえ、どうして?」
リョウコ一尉はまた質問の雨あられを被せて来る。
「待って下さい。私は貴方とは初対面です。私は流 刹那一等空佐です。貴方が思っている人とは違う!」
少し苛立ちながらも、はっきりと冷静に答えた。
「!!・・・ああ、そうゆう事ね・・7月現在の健在している佐官の中でそんな名の人は居ない、やっぱりセツナなんでしょ?・・・どうしても思い出せないんなら、思いださて上げる・・」
そう言うといきなり体を寄せて唇を合わせた。
「ッッ・・・な、何をするんです!!リョウコ一尉!!」
ハッと気付いた時にはもう手遅れだった。
「やっと思い出してくれたんだ・・・この馬鹿」

fin
スポンサーサイト

この記事のトラックバックURL

http://4253blog.blog115.fc2.com/tb.php/56-9aa7b898

コメント

あー
そうか、Drがぶっ飛んでたのはウィザードが原因か……
さすが異端的思想犯、やることが違います

リョウコ一尉が今後どう動くか気になってます
今後も急がず待ったりと書いていってください

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

 

Template Designed by めもらんだむ RSS
special thanks: Sky Ruins DW99 : aqua_3cpl Customized Version】


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。