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第二十二話:剣を倒せ

5月21日 ウステイオ クレスタ基地近郊 17:00
「・・・・来た」
pipipipipipi!!
≪―――剣を壊せ、鍛冶屋が作り直すから材料集めをしろ―――そして力を持つ者は力無き者を滅すであろう―――≫
定時連絡にはこうあった。やはりな――とセツナは哂った。
剣はエクスキャリバー、鍛冶屋はノースポイント技術本部、材料はデータ、力を持つ者は連合軍、力無き者はベルカ国民と訳す。
つまり、エクスキャリバーを壊し、データを送って来る事と、今後の連合軍の予定だ。
「気にいらねえな・・・連合軍なんてクソくらえだ」
そう吐き捨てると、愛機のチェックをする為に格納庫へ向かった。

ウステイオ クレスタ基地 ハンガー 17:20
「あれ?セツナ三尉?ブリーフィングは?」
整備員が聞いてきた。
「はん!どうせ、少数精鋭で剣を折りに行くんだろ!?そんなの聞くまでも無い!ほら手を動かせ!」
整備員を叱咤する。
「・・・なんか三尉ってさあ・・・最近、怒ってない?」
ポソポソと喋ってる奴らがいる。
「・・・そんな事より手を動かせ!・・殺されるぞ!・・・」
こっちの殺気を感じ取ったのだろう。
「あの人がブチキレたら・・・俺等は確実に戦死だな」
とまで言っている。
「コラァ!!そこ!!バッターを喰らいたいかぁ!!」
整備長が棍棒を持ってきた。さながら50年前の第二の母国みたいだ。
「整備長、やりすぎですよ」
苦笑しながらも整備員が叩かれるのを眺めていた。
「ちょ!三尉!助けて下さいよ~!アギャ!」

ウステイオ クレスタ基地 宿舎 18:04
「・・・・・・」
静かな宿舎、なんと言っても今は夕食タイムだ。だがここ数日、何も喰っていなくて。水だけで生きている。体重は10kgくらい減った
「・・・・寝るか・・・・」
ぽそっと呟いて目を閉じた。
何も喰ってはいない理由は、連合軍の今後の予定を知ってしまった為だからだ。
(・・・爆撃目標として考えられるのは、ホフヌング、スーデントール、もしくは・・・デインズマルク、だな)
いずれの都市も人口が多く、前者の都市は工業都市だ。潰さない訳には行かないだろう。
(・・・・・・・・大量殺人の片棒は担ぎたくない、かと言って、また裏切るのも・・・)
そこで考えるのを止めて寝る事にした。

??? ??? ???
「・・・・・此処は?」
気が付けば、血だまりの中央にいた。
「君の心の中です」
後ろから声を掛けられた。ばっと振り向くとそこには真っ黒のワンピースを着た、男とも女ともつかぬ人間がいた。
「貴方は誰ですか?」
その人間に聞いてみた。
「死神、と言えばいいのでしょうか?」
そう答えると大鎌を取り出した。
「お迎えですか?」
また質問する。
「いや違う、アドバイスに来ただけです」
きっぱりと答える。
「貴方は悩んでいるでしょう」
今度は相手が質問してきた。
「それがどうしたんです?」
相手の心理を読もうとする。
「今君の下には血があるだろう、プライドにしたがってその量を多くするか・・それともプライドを捨ててその量を少しでも少なくするかで悩んでいるだろう。そこで私からの提案だ。ここに君のプライドと他人の血があるとする。君ならどっちを斬る?私ならプライドを斬る。どうするか、良く考えなさい」
そう言うと周りが明るくなった。

5月23日 クレスタ基地 宿舎 08:00
「う・・ん・・・」
目がようやく覚めた。
「・・・ほ~」
何人かが息をつく音が聞こえた。
「まったく、丸一日以上寝るなんて。どういう神経をしているのですか?」
アクセルの声が聞こえる。
「丸一日?」
怪訝な目で相手を見た。
「今日は二十三日ですよ。ほら」
と時計を指した。確かに5月23日だ。
「さっさと準備して下さい。今回の作戦は重要なんですから」

ベルカ タウブルク丘陵 16:00
≪作戦空域に入った。作戦開始!≫
イーグルアイから作戦開始の合図が飛び出た。
≪たった数機の戦闘機が心強い援軍ね≫
ピクシーが嘆いている。やけに騒がしいF-16もいる。
≪此方クロウ隊、三番機、PJ!ガルム隊可能な限り援護する!≫
≪所で、花束何時買ったんだい?≫
≪のんびりしてると別の奴に彼女を撃墜されちまうぞ?ハハハハ!≫
その笑いを突き破ったのはレーザーだった。レーザーはタンカーを撃ちおとした
≪タンカーがやられた!!射程内に接近!危険中域だ!全機ブレイク!≫
戦闘機が散っていく。が、自機だけは最速最短ルートを取った。
≪クソ!ジャミングだ!レーダーロックできない!≫
友軍機が喚いている。
≪全機!ジャマーを潰せ!≫
レーザーが発射され目の前を薙いだが、バレルロールで難なく交わす。
(ジャマーなんてどうでも良い。今は写真だ)
そう思い突入を最優先させた。

タウブルク丘陵 エクスキャリバー操作室 16:03
「敵戦一機が突入してきます!は、速い!速度マッハ2.8!」
部下からの報告を受けて、すぐに命令した。
「単機突入とはバカなやつだ!列車砲、迎撃開始!」
列車砲がレーザー光線の弾幕を張った。が、掠るどころか、合間を縫ってきた。
「ええい、ちょこまかと!」
敵機は何もせずに通過した。
「な、何なんだ?」
また突入してきた。
「今度こそ落とせ!」
と言った直後。エクスキャリバーの丁度真上に向かって90度で上昇した。レーザー光線が敵機のすぐ後ろで交錯する。
「もう少しだ!堕ちろぉ!!」
次の瞬間、ふわりと機体が背面になったかと思うと、急降下の体勢に入った。またレーザーは交わされたのだ。そこには日の丸がレーザーによって蒼く染まったファントムがレーザーにそって降下してきた。
「て、敵機直上!!急降下する!!!」
叫んだ時には既に間に合わなかった。
「ば、爆弾投下!伏せろー!!」
放った2本の爆弾は確実に北側の発電所と列車砲を貫いた。
グワワッ
「損害報告!!」
責任者のベッケンバウアー少将は叫んだ。
「北側列車砲・発電所大破!使用不能!現在人的被害を確認中!・・・何?全員無事ぃ!?人的被害は無し!!」
部下から報告を受けた。ギリッと歯を食いしばる。
「まるで我々を嘲っている様だ・・・」
モニターの先の敵機は未だに他の列車砲の攻撃をかわしている。
(ピンポイント爆弾でもないのに、人が居ない所に確実にぶち込むとは・・・・!)

タウブルク丘陵上空 16:06
「写真も取ったし、もうすぐジャマーも消えるし。列車砲と発電所を一つ叩いたし、後は観戦してるか」
セツナはゆっくりとエクスキャリバーの周囲を旋回しだした。
勿論敵が攻撃できないのを承知である。撃てばエクスキャリバーに当たるから撃てないのだ。
≪ジャミング施設4つめを破壊!≫
≪よし残るは本丸だ!≫
どうやら破壊したらしい。
≪クソ!近づきたくても、周囲には列車砲!どうする!?≫
ピクシーが叫んだ。
「遅ーい」
セツナは呆れた声で言った。
「こっちはジャミングの中を突入して列車砲と発電所を1つ叩き壊したのにぃ」
≪デスサイズ、作戦に集中しろ!≫
イーグルアイから注意される。が、気にしていない。
「お手並み拝見させていただきますよ。皆さんの腕前。私は何もしませんから」
そう言うと旋回を続けた。
≪クソッたれめ!気まぐれの戦場の死神め!≫
他の奴はそう毒づいた。
「この程度で死ぬんだったら、この戦争は勝てませんねえ~連合空軍って役立たず揃いかもね~~」
と味方を嘲った。
≪この野郎!!≫
どうやらクロウ・ブレイズ隊の皆さんがぶちぎれたみたいだ
「それじゃあ頑張ってくださいね~」
勿論、これは喧嘩を売ったわけではない。相手の闘争心を上げる為にやった事だ。そして作戦終了まで残段数を維持するためにした事だ

タウブルク丘陵 16:32
≪やった・・・≫
剣が折られゆっくりと倒れだした。
≪目標の沈黙を・・確認!此処からでも見える、良くやった≫
イーグルアイが宣言した。
≪あの剣が折られた!やったのはウステイオの一番機!≫
≪やったぞ、最高のチームワーク!≫
≪相棒、聞こえるか?よせ集め集団の勝利だ≫
友軍が喚起に包まれた。
「此方、デスサイズ。まだですよ。方位0-0-0、距離40マイルに敵機確認。機数、10機」
だが自分だけはちゃんと見ていた。北から敵機が来るのを。
≪レーダーには何も・・!?今一瞬反応が!ステルスか!!≫
イーグルアイも確認したようだ。他の機は殆ど残弾が無いし傷ついてる。
「此方、デスサイズ。私が引き付けます、皆さんは撤退を」
冷静に言った。
≪馬鹿!お前死ぬ気か!≫
クロウ隊から声が上がった。
「死にませんよ。・・・私はまだこの戦争が終わるのを見ていない」
少しの沈黙の後に相手はこう言った。
≪・・・・上等だ。帰ってこれるならヴァレーに来い、帰ってきたら一発殴らせろ≫
「了解」
ニヤッとしながら返答する。
≪ちょっと待った、あんただけにかっこいいとこは取らせはせんぜ≫
ブレイズ隊が続いてきた。
≪俺等にも余裕は少しある。そうだろ?相棒≫
ガルムも続いてきた。
「・・・どいつもこいつも非効率な事を考えやがって・・いいだろう、付いてきなさい」
たった7機の臨時編成が此処に出来た。
「よし、来い・・・」
機体に八発装備した零式奮進弾の諸元入力を始める。
(全部「時限」でっと・・・ロック完了)
相手の出方を待つ。敵機から長距離アクティヴミサイルが放たれた。その数――20基
「撃っ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴン・・・ドシュッッ
全弾が発射された。
「上手く行ってくれよ・・・」
ミサイルがすれ違う直前にこっちのミサイルが消えた。次の瞬間、敵のミサイルは全弾落ちた。
「よしッ撃墜!」
その直後聞き覚えのある声がした
≪な、何が起きたの!?≫
≪アムラームCが消えた!?≫
(この声は・・ネーヴェル隊か)
敵の無線に周波数を合わせて言った。
「お久しぶりですね。リザ大尉、ウェル少尉、ヘルマン少尉。セツナです」
相手から驚きの声が上がった。
≪・・え?三・・尉?≫
驚いている相手に続けた。
「そちらの放ったミサイルは全弾落とさせて頂きました。覚悟は良いですね?」
≪おい、デスサイズ。なんであいつ等の事を知っているんだ?≫
ピクシーが聞いてきた。
「教えるまでも無い・・行くぞ・・・」
ぴしゃりと言うと速度を上げた。

fin
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コメント

・・・・
どうしたらそんなに早く書けるんですか?
どうやって・・・

ホントに早すぎです
それと、話の展開の早さについていけてません(苦笑

でも、今後は期待してます(爆

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