HOME>スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HOME>SS

第十九話:たった二日の平和

5月14日 ウステイオ クレスタ基地 休憩室 16:00
「ベルカの奴等戦闘を止めますかね?」
ロイ・シュランは周りに意見を求めた。
「多分・・な。もう国境線は元通りだしな・・・」
三枝虚空も同意見だ。出来ればそうあって欲しいと皆考えていた。
「いや、10000%有り得ないな」
休憩室の入り口から声がした。
「三尉!戻ってきたんですね。・・・なんで有りえないと?」
ステラは理由を聞いてみた。
「ヒントはジョーカーとプライド。・・・これじゃ答えですね」
セツナの隣にいたアクセルはこう言った。
「プライドは分かりますけど・・・ジョーカーって何ですか?」
セリーヌは二人に聞いてきた。
「正解を言いましょう。まず、やつらの首脳部の頭は半分以上がプライドで出来ているといっても過言じゃない。つまり奴等を一網打尽できる様な策がいることと、奴等はまだ国内にジョーカー、つまり秘密兵器があるってことだ。この二つを何とかせにゃならん」
セツナはサッと言った。
「そして我々はその二つをどうにも出来ないんです。この戦争はどちらかがギブアップしなければ終わりませんって事です。」
アクセルがセツナの言葉を継いだ。
「まあ、私もジョーカーほどではないですが、エース位の秘密兵器を二個くらい用意しているんですけどね」
ニヤリとセツナは笑った。
「・・・どっちに転んでも、結局は戦争続行って事か・・・」
アルフレッド=ヴィッターはぽそっと言った。
「コラ!滅多な事を言わないの!」
レテリア=リンストンはヴィッターを叱った。
「だが、そのジョーカーを潰せば戦争は早く終わるって事だぜ」
マーロンはニッとしながら言った。
「いえ、そう簡単には行かない筈です。相手は核を持っている可能性が大、さらにレーザー兵器があるとも噂があります。勝利は確定ですが、必ず多大な犠牲を出すでしょう。それこそ万単位の犠牲が・・・」
セツナはそこで言葉を切った。核の恐怖を知っている国に居たからこそ言える台詞だ。
「・・・まあ、その時はその時だ。今はゆっくり休もう・・」
ガフェイン・ブルフィンチはそう言うと自販機からコーヒーを買った。
「かと思って、こんな物を用意しときました!」
セツナはそう言うとワインが入ったビンを20本取り出した。
「へ?さ、酒ぇ?」
一同は呆然とした。
「デイレクタスからでしか取れない葡萄を使った最高級ワインです。デイレクタスの皆さんから、解放の戦士達にって50本位頂きました!今夜は飲んじゃいましょう!老若男女関係無く、の・み・つ・ぶ・れ・る・ま・で・ね!」
反論を許さない口調で言った。嫌でも飲ます、という目だ。
「「「「「イイイイヤッホオオオ!!!!」」」」」
飲める組から歓声が上がったが、未成年・飲めない組は「グヘェ」と言う者が続出した。

ウステイオ クレスタ基地 食堂 18:00
食堂が開くと同時に一気に人がなだれ込んだ。
「愉快に飲みましょう!!愉快に!!」
トールがまず最初にカウンターに突入した。すでにコック達には通達済みで食料は大量に入手しておいたのだ。
「さながらフードファイトですねえ」
アクセルは半ば呆れていた。まさかワインを持ってくるとは・・・と
「ッあ~旨い!アクセル中尉は飲まないんですか?勿体無いなあ」
ガフェイン・ブルフィンチはすでに2杯目に入った。
「飲みますよ。最高級ワインはなかなか手に入らないですからね」
そう言うとアクセルはワインを少しずつ飲んだ。
「・・・!これは後味が利きますね。美味しいですよ」
三枝虚空はワイン一杯だけ飲んで後は食べるのに集中していた。既に彼の顔は赤い。
「・・・戦続きでずっと来たからね。たまには息抜きしないといけないですよ。セリーヌ曹長」
セツナはいまだ何にも手をつけていないセリーヌに言った。
「・・・・私のお父さんは死んじゃって、姉さんはいまだ行方知れずだって言うのに、どうして浮かれてられるっていうんですか?・・・三尉、貴方が同じ状況に置かれたらどうするんですか?・・・」
セリーヌは暗い声で言った。
「・・・プッ、ククク・・・」
突然笑うセツナ。それを見て彼女は怒った。
「何がおかしいんですか!?」
「愚問だね、楽しむ時は徹底的に楽しむ。そしてその後は一生懸命探す。それだけだよ。私がそうだった様に」
その言葉を聴いて彼女は固まった。
「え?・・・」
固まった彼女に気付いて続けた。
「両親が残虐非道な奴等に惨殺され、姉に殺されかけたんだ。私は姉を2年間探し回ったよ。もう一度会って話してみたかったからね」
言い終えると食事に集中した。
(この人は・・・私と一緒だ)
暫くして隣に居たセツナに声を掛けようとしたら、消えていた。

ウステイオ クレスタ基地近郊 19:04
三枝虚空は草むらの中でごろんとしていた。一杯で酔ってしまい、酔いを醒ますために外に出た。空は一点の雲も無い、綺麗な夜空だ。
「好きなんですね・・・夜空が」
後ろから声を掛けられ驚くとセツナが居た。
「まあ、な」
答えるとセツナは隣に座った。
「貴方は小さい頃は友達が少なかったそうですね」
唐突に言った。
「・・・何故、分かる」
理由を聞くと少し間をおいて彼は言った。
「・・目と戦い方を見れば分かります。貴方は私に似て非なる者ですから」
言い終わると笛を取り出した。そして一曲だけ吹いた。
すると三匹程の白兎が出て来て、彼に寄り添った。
「後一匹は?・・・・・後一匹は食べられたのか。じゃあ仕方ないね」
まるで兎と会話するように言った。
「何してるんだ?」
三枝は聞いてみた。
「彼等と話してるんです。こいつ等は素直な奴等ですよ。後一匹は鷲に喰われたみたいです」
そう言うと兎達を逃がした。
「ソラは良いですよね。地を這い蹲る我々から言えば最高の景色をプレゼントしてくれるのですから。」
空を見上げながら笑顔で言った。
「でも、空は死も教えてくれます。空は私にとって師匠みたいなものです」
苦笑しながらもごろんと寝っころがる。
「私は誰も信用してません。唯一の親友はこの広い空と死神だけです」
目を閉じながら言う。
「貴方にとって真の親友とは誰ですか?」
三枝はその質問に答える事は出来なかった。
「答えられないのは当然です。本当に信じられるのは自分が信仰する物だけです」
そう言うとそのまま彼は寝入った。

翌日、パーテイーに参加した搭乗員の殆どが二日酔い・下痢になったのは言うまでも無い。
fin
スポンサーサイト

この記事のトラックバックURL

http://4253blog.blog115.fc2.com/tb.php/28-597bf2ea

コメント

なんというか
あまりに早い更新速度に脱帽しますね。
そのうえクオリティは維持したままとなると…
ほんと尊敬しますよ(笑
何故?
どうすれば6時間で更新できるんだ…
国を背負わなければ早く書けるとでも言うのか…

早すぎです(苦笑
本当にどうなってるのか知りたいです
既に最終UPから一週間がたとうとしてるサンダーでした

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

 

Template Designed by めもらんだむ RSS
special thanks: Sky Ruins DW99 : aqua_3cpl Customized Version】


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。