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第十八話:姉弟

ウステイオ ヴァレー空軍基地 ヘリポート 08:00
「よっと」
セツナは勢い良くヘリから降りた。目的は愛機の返還要求だ。
「久しぶりだな、三尉」
シンキチが声を掛けてきた。
「ええ、シンキチさんも」
笑顔で答える。
「なんか随分変わったなあ。どうしたんだ?」
シンキチは少し驚いた様子だ。
「あっちで人体実験の材料にされただけですよ」
表情一つ変えずにしれっと言う。
「は?どうゆうこっちゃ・・・。!!??」
セツナは右腕の服の裾を捲り上げた。異様な光を放つ化け物の様な義手がそこに在った。
「これは・・一体・・」
驚きの表情を隠せないシンキチ。
「このことは他言無用に・・・」
ぽそっと耳元で呟いた。
「所で、どんだけ稼いだんです?」
セツナはシンキチに聞いてみた。
「・・・・・・一日遊べる+α程度だった」
目を落としぼそりと呟く。
「ははあ、使い切ったんですね」
笑いながらも追い討ちをかけるセツナ。
「うるせえやい!!」

ウステイオ ヴァレー基地宿舎 08:45
「ねえ、ラリー。貴方は家族とかいるの?」
サイファーはピクシーに唐突に聞いた。
「何だ、いきなり・・・いないがそれがどうした?」
驚いた様子だったが、すぐに解答した。
「私と一緒なんだ・・・。ねえ、ラリー、今夜・・・暇?これもあるし、ね」
そう言うとベットの下からワインを取り出した。司令が届けてくれた、高級ワインだ。
「・・・ああ、いいよ。」
ラリーは少し考え承諾した。サイファーと同じベットの夜は10日ぶりだ。
「・・・口笛・・・?基地で口笛を吹く奴なんて居ない筈だが・・」
口笛の囀る音が聞こえる。
「Requiem For a Dream・・・まさか!?そんな筈は・・・私が殺した筈なのに・・・」
相棒が脅えだした。
「どうした!?大丈夫か!相棒!?」
ラリーは脅える相棒を抱きしめて落ち着かせようとした。
「あ、ああ・・嫌だ・・・止めて・・・・私は・・・」
相棒は嫌がり、耳をふさいだ。だが口笛は次第に大きくなり、耳を塞いでも、聞こえる様になってきた。
(なんて上手な口笛だ・・・思わず聞き入りそうだ・・)
ラリーは感心した。音楽は澄んだ音程で、何度も繰り返していた。確かに音楽は「Requiem For Dream」だ。
「ああああ、ああ・・ごめんなさい・・許して・・・助けて・・・」
相棒は苦しそうに言っていた。
「大丈夫だ・・相棒・・俺がいるだろ・・・・」
何とか慰めようとしていた。
(こんなに相棒が脅えるなんて・・・)
そのうち音源はピタリと止んだ。
「あ・・・あ・・・・」
まだ脅えている。
「相棒・・大丈夫だ・・もう聞こえないぞ」
ラリーは背中をさすった。
「ごめんなさい・・・ライン・・・ハルト」
ぽそっと言うとふっと倒れた。
「お、おい!相棒!」

ウステイオ ヴァレー基地 宿舎 08:50
「聞こえたろう、姉さん・・・」
ぼそっと呟くと宿舎の中に向かって歩いた。
「お、おい!相棒!!」
男の叫ぶ声がした。その部屋に入ると紛れも無い姉の姿があった。
「お久しぶりですね。ラリーさん。・・・・そして姉さん」
中の人間に声を掛ける。
「え・・あ、あんたは・・・日の丸ファントムの・・」
ラリーは驚いた顔で言った。そのラリーを置いておき、気を失ってる女性に声を掛けた。
「面会の時は黙ってたけど・・・」
少しだけ笑って手で顔に触れる。ぴくっと反応して気が付いた。
「う・・・ん・・・!?・・セ、セツナ三尉!?」
驚いた様子でセツナを見た。
「違いますよ。・・・姉さん、お久しぶりです」
ニコッとしながら言った。
「え・・・?ま・・さ・・・か・・・ラ、ライン・・・ハ・・ルト・・?」
呆然としながらぽそりといった。
「その名前はもう捨てています。その名を持つ、貴方の弟さんは貴方の手によって死にました」
はっきりとした声で言った。
「生きて・・・いたん・・だ・・・私の・・・弟・・・が」
まだ現実とは思えないような口ぶりだ。が、また手が顔に触れるとびくっとした
「・・ご、ごめんなさい・・・許して・・・」
そんなことまで言っている。
「・・・もう良いんです。私が貴方を殺したりした所で何にもなりません。・・・多分次会うときは戦場でになるんでしょうけど、ね」
許しを請う姉にこう耳打ちをすると、部屋から退出した。

ウステイオ ヴァレー空軍基地 滑走路 12:00
「さて、行こうか・・・相棒」
≪レデイ≫
愛機の調整を終え離陸体勢に入る。
≪デスサイズ、離陸を許可する≫
管制塔が離陸許可を出した。
「フェザーリーダー、セツナ、――征きます」

fin
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コメント

拝見しました
うーん
サイファーがセツナ三尉の姉
私の小説とちょっとだけ、設定が被ってしまっています

セリーヌ曹長の設定ですが、姉がいます
そして、その姉が話において大切な部分を運んできます
そういう部分だけですが…

更新速度がこんなにも速いのは何故?

<<デスサイズ、高速で更新中!>>
<<早すぎる!今後の期待を通り越してるぞ!>>

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