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第十七話:解放

5月13日 ウステイオ ディレクタス近郊 04:50
「ん・・・」
セツナは目を覚ました。周りは身の丈ほどの草むらだ。
「・・・綺麗だな。朝日って・・・」
まだ昇っても居ない太陽だが、一日中途中で見つけた野性の馬で走り続けて暗闇に慣れた目にとっては眩しい位だ。
「さて、あと一時間で市街地に着く」
改めて、装備を確認する。移動開始後に時に作り、着続けた麻の外套は朱に染まって、血の匂いを出していた。
「はあ、こんなんじゃMPに捕まるよ・・とりあえず脱ぐか」
外套を取り、下に着ていた防弾チョッキを外す。もはや重りでしかない。そしてワイシャツ・背広を着る。ワイシャツの下には戦闘服を着ている。友軍の誤射を防ぐためだ。
武器はサバイバルナイフ、SIGサイレンサー付拳銃、ピッキング用の針金、C4爆弾5kg、電気信管10個、拳銃弾60発、ロープ2mそして無線機と言った所だ。
「・・・・解放の始まりだ」

ウステイオ クレスタ基地 ブリーフィングルーム 11:00
「本日、1600時。ウステイオ空軍第6航空師団によるデイレクタス解放作戦を発動する。これに辺り、他の正規軍の生き残りの奴も第6航空師団に臨時編入される。つまりは全員がこの作戦に参加する訳だ。作戦概要は前日話したとおりである。」
司令は淡々と喋った。
「因みに、現在、諸君が良く知る人物が、諸君等の為に、危険を顧みずに工作行為を行っている。この作戦は彼の手助け無しでは発動する事は出来ん。そのため、作戦時間の変更は有り得ないのである。質問は?」
ざわざわと騒ぎ出すパイロット達。乾坤一擲のこの作戦の工作に俺達が良く知る人物が行っているのか、と。
「その人物って誰だ?」
ガフェイン・ブルフィンチは質問した。司令はニヤッと笑っただけで言わなかった。
「回答が出来ないのね。まあ、その時はその時だ」
「他には?・・・!セリーヌ曹長」
セリーヌが手を上げていた。
「はい・・・あの、他の基地の方々は参加するのでしょうか?」
「当然だ。この作戦はほぼ全軍が参加する。」
司令は即答した。
「他は無い様だな。良し、諸君の健闘を祈る!出撃準備!!」

ウステイオ デイレクタス レジスタンス地下アジト 12:00
「本当か!!それは事実なのだな!!」
レジスタンスの長はテーブルを叩いた。
「ええ、本日1600時、ウステイオ空軍第6航空師団による解放作戦が始まります。そして貴方方には市民を扇動して、町を解放して下さい。すでに私の仲間が大鐘楼、収容所、教会、そして司令所の制圧準備をしています。いつでも制圧が出来るようにしておきます」
セツナは淡々と言う。仲間とはゴミ処理係の皆だ。
「・・・有り難い!本当に有り難い!感謝の極みだ!よし同志よ!この町から、この国から、ベルカの奴等を追い払おうじゃないか!!」
長は嬉々として握手をしてきたがセツナはそれを拒んだ。
「その手は、市民の皆と握手する為にとって置いて下さい。この町は、ウステイオは貴方方の手で解放させるのです」

ウステイオ デイレクタス市街・大鐘楼 1600
「・・来たな!騎兵団共!頼んだぜ・・・!」
セツナは南から接近する大編隊に呟いた。
≪同志よ、作戦開始時刻だが?≫
レジスタンスから連絡が入る。
「少しだけ待ってください。そちらの市民の皆さんの用意は?」
聞き返す。
≪十分だ。皆、解放のためにうずうずしている≫
「了解、連合軍の地上部隊が来たら攻撃を開始してください」
無線を切って、武器庫から盗んた対物ライフルを取り出した。
「さて、始めますか」
まずは近場の対空車両「ゲパルト」を照準に入れた。
「滅びろ!」
トリガーを引き、すぐに大鐘楼の一番上から飛び降りる。
「征くぞ、ベルカ軍」
地上に着くと同時に走り出した。その先にはベルカ軍の小隊が居たが、次から次へと排除する。
(楽しい・・・いや嬉しいのか、私は。今この瞬間から本当の解放が始まる)
すでにウステイオ機が上空で戦いを始めていた。

ウステイオ デイレクタス上空 1610
「連合軍地上部隊が突入してきたぞ」
シン・キチは嬉しそうに声を上げた。
≪・・・デスサイズよりレジスタンス・第十三課・第四課へ、連合軍地上部隊が突入・・・攻撃を開始してください!≫
聞き覚えのある声が無線機から流れてきた。
「!?・・おい、今の声は!」
シンキチは他の機へ叫んだ。
≪此方ローレライ、紛れも無く彼ですよ。これは・・・まさか、私達がよく知る人物って・・≫
≪此方チェイン、間違い無く、三尉だね、何時の間にデイレクタスに・・・≫
仲間も同じようだ。その直後、いきなり無線が騒がしくなった。
≪出てけ!!!ベルカヤロウは出て行っちまえ!≫
≪大鐘楼を制圧しろ!鐘を鳴らすんだ!!≫
≪俺達は収容所に向かうぞ!あんた達は司令部を!≫
下を見ればかなりの人々が蠢いて、移動を開始した。
「これは!?一体!?」
シンキチは驚いた。
≪此方フェンリル!何が起きているか分からないッス。ですがこれはチャンスッスよ!≫
≪此方ガルム2、どうやら市民の反乱みたいだな。だが誰が扇動を・・・≫
≪此方サンダー1、細かい事は良いさ。とにかく目の前の任務に集中しよう。おっと敵機だ≫
≪敵機?フルボッコにしてやんよ。下に負けない無い様にな≫
友軍機の多くはすでに敵機と格闘戦に入っていた。

ウステイオ デイレクタス市街 1625
「ベルカヤロウを追い出したぞ!次、行くぞ!」
市民達が大声で自由を得た事を喜ぶ。今の市民は1000万の軍団に匹敵するだろう。
「暴れるな!この野郎!」
ベルカ兵が暴れているのを市民が抑えている。その持っている銃が自分に向けいきなり火を吹いた。
「ッッ!」
バランスを失うが、どうにか立て直した。一旦握った手を開くとそこには銃弾があった。
「ふう・・危ない、危ない」
銃弾を掴んだのだ。今までは交わす事まで出来たが、今度は掴めた。
≪此方第三戦車部隊、敵機がしつこく追ってきている!援護を!≫
味方の救援要請。どうやら友軍機は暫く急行できないらしい。
「行ってやるか・・・」
対物ライフルを抱え適当な建物に侵入して支援要請のあった場所を向く。そこにはもう一度戦車隊を攻撃しようとするA-10が正面から来た
「ターゲット・インサイト・・・・」
狙うは、機体上部のインテーク。アイアンサイトが目標に合う直前にトリガーを引いた。
次の瞬間、敵機はインテークから煙を吹き、バランスを崩したが諦めないらしい。
「クソ!・・!?」
突然、辺りが暗くなり戦闘機がA-10を狩った。A-10はパイロットが脱出しそのまま墜落した。その機体は蒼いF-15だった。
(姉さん、か。腕前を上げたみたいだね・・・)
そんな事を考えているとレジスタンスから連絡が入った。
≪同志よ、此方は今、敵の司令部の建物の中だ。だが敵の総大将が居ないんだ!敵の捕虜も何所に居るのかな知らないらしいし、友軍も見てないんだ。外から捜索してくれないか?≫
「了解、今からビルの屋上に向かう」
階段を駆けて行って屋上に出て司令部周辺を探した。
「・・・・!あれは・・ヘリだ!友軍機へ、敵の司令がヘリで逃亡した!撃墜してくれ!」
すぐに見つけると友軍へ支援要請した。
≪敵の司令官が逃げ出したってよ。あのヘリを落とせ!≫
味方機が一気にヘリに攻撃を開始した。あっと言う間も無く火の玉となって落ちた。

ウステイオ デイレクタス市街上空 1710
増援のベルカのエース二機はガルムの手によって落ち。街には鐘が鳴り響いていた。下では皆盛り上がっている。
≪ベルカ野郎を追い出したぞ!!もう二度と戻ってくるな!!≫
≪もうベルカ野郎のためにパンを焼かなくて済むぞ!≫
≪街が元通りになれば息子が帰ってくる。時計屋を継がせるんだ!≫
≪これで花屋を再開できる。デイレクタスを花でいっぱいにするよ!≫
皆喜びを共にした。
「相棒、民衆の声が聞こえるか?これが俺達の戦いだ。」
ラリーは相棒に声を掛けた。
≪ええ、皆さん、お疲れ様。帰りましょう。私達の家へ≫
相棒も喜びを表に出した。
≪・・此方デスサイズ。皆さん、お疲れ様でした。作戦協力有り難う御座いました。≫
若い声が聞こえる。コスナー作戦で聞いた声だ。
≪・・・此方ローレライ、デスサイズ、貴方の裏切り行為は知っています。ですが、貴方の力は我々にはまだ必要です。・・・これからも一緒に戦ってくれませんか?≫
イーグルアイと共にAWACS的役割をしたローレライが声を掛けた。長い長い沈黙の後に奴は言った
≪・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かりました。ですが、貴方方が非人道的行為をした場合は容赦なく、貴方方を撃ち落します。いいですね?≫
相手が言い終わると同時にクレスタの連中が声を上げた。

fin
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コメント

はああぁぁぁ
更新速度の速さには毎度驚かされていましたが、まさかこれほどとは…
私など足元にも及びませんね……
もはや、自信喪失状態です
小説のほうのクオリティは高いままですしね・・

負けずに頑張ってみます(出来たら
それでは、御機嫌よう

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