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第十六話:――あの戦場へ

5月12日 ウステイオ ソーリスオルトス上空 0600
「やっと出れたと思ったらいきなり戦場か。血が騒ぐ・・・血が、血が騒ぐ・・空とは違って、やっぱり敵を刺し、斬り、撃ち殺すのはイイ・・・」
セツナはC-130の中で呟いた。彼にとっては陸戦と言うのはタブーだったのだが。それがNASDFに入る前の渾名「死神」の由来なのだ。
「敵地上空!降下を開始しろ!!」
パイロットが叫びランプが点灯する。
「立てクインシー!飛ぶんだ!」
「行くぞ行くぞ行くぞ!!!」
次から次へと降下する兵士達。今は第3派の部隊だ。
「さあて、始めますか!!」
鉄の軍刀を構え、貨物室から飛び出た。
パラシュートを開き降下し着地する。一発本番だが、いとも簡単に着地した
(随分、敵の方に流されたな。!)
タタタ!
ベルカ兵が5人ほど撃って来た。
「邪魔だ!死にたい奴は前に出ろ!」
SIGで応射し全員ヘッドショットで倒す。かつての感覚が戻ってきた。
「これだ、これ。この高揚感、この恐怖。・・・やはり戦場はイイ・・・」
敵の陣地に向かって歩き出す。もはや、スイッチの入った彼を止めるには敵を一兵残らず殲滅するまで、追うのみ。

??? ??? ??? 
「よう坊主、しけた顔してんなァ」
男が声を掛けてくる。睨み返して、また歩く。もう8時間は歩き回っている。
「おー怖い。・・・・その目は何もかも失ったって目だな。なあ、一緒にこねえか?俺もそうだったからな」
また声を掛けてくる。
「・・・・」
黙って歩き続ける。
「そのまま歩いても、倒れるだけだ。一緒に来たほうがいいぞ」

ウステイオ ソーリスオルトス 06:12
「ウ、ウワアアアアア!ば、化け物めええ!!撃て!撃って撃って撃ちまくれ!!」
テントのすぐ近くにあった重機関銃が火を吹き、周りの味方兵士は隠れるが、セツナは隠れなかった。
「おい!早く隠れろ!死にたいのか!!」
その銃口がセツナに向いた瞬間、身をかがめ、両手と両足で地を蹴った。
「シ・ネ」
次の瞬間、重機関銃手は八つ裂きにされた。もう、彼はただの殺人マシーンだ。
「く、く、く、脆い、脆すぎる。まるで兎小屋だ・・・」
返り血を浴びた全身は朱に染まり、天を仰ぐ。
(ガルムの二機・・サイファー)
目線の先には敵機を落とし続ける二機のF-15Cがあった。
(あんただって・・・私と一緒だろう?サイファー・・・いや私を殺そうとした、姉さん・・・)

??? ??? ???
「姉さん!父さんが・・・母さんが・・・!!」
セツナは叫んだ。が、その相手はガタガタと震えていた。
「姉・・さん?どうしたn――」
手を伸ばし相手に触れようとする。が、次の瞬間首を締め付けられた。
「あ、あなたがいけないのよ・・・貴方が居たから・・・!」
そう言うとさらに手を強く握り、首の気管を圧迫し続けた。
「かは・・・ッ。く、苦しいよ・・ね、ね、姉・・さ・・ん・・・は・・は・・・離・・・し・・て・・・」
抵抗するがだんだん意識が弱っていく。そして意識が無くなる直前にこう聞こえた。
「――ごめんね」

ウステイオ ソーリスオルトス 06:18
(あれから十年か。あの人はもう忘れたんだろうな)
ガガガガガ!!
「チッ、敵か」
また体を銃声のするほうに向けた。
「・・・9人、アサルトライフル、か」
撃たれて斃れた味方の兵士からM4をとって一人一人狙撃していく。
「――制圧、完了」
20秒で9人を狙撃した。
「目標、ブラボー殲滅完了。次の目標、デルタ地区の敵戦車」
冷徹な声で言い放ち、駆け出す。

ウステイオ ソーリスオルトス 06:20
「クソ!コンテナはまだか!!こっちはもう持たないぞ!!」
キーガン曹長は叫んだ。すでにデルタ地区に降下した兵の40人中18人が負傷、または戦死している。今は主が逃げた民家で篭城戦を繰り広げている。
「戦車だ!!伏せろぉ!!!」
誰かが叫び、壁から離れて伏せる。と同時にT-80が発砲して、壁が吹っ飛んだ。鼓膜と頭蓋骨が爆風で揺さぶられる。
キイイイイインと言う音が響き渡り、味方が何か言っているが何も聞こえない。やがてどうにか鼓膜と頭蓋骨の振動が戻り、ようやく聞こえるようになった。
「スコットがやられた!メディック!!急げ!!」
瓦礫に隠れながらも応射する。
「曹長!此処は持ちません!一旦退きましょう!」
新兵で隊で唯一の女性ののカーソン二等兵が叫ぶ。
「馬鹿!今逃げたら狙い撃ちにされるぞ!!」
キーガンは怒鳴った。
「!?射撃音の位置が変わった?」
瓦礫から外を覗くと敵は右に向かって撃っていた。
「何しているんだ!?あいつ等!」
キーガンは驚きの声を上げた。
「ギャアアア!」
敵兵が黒い影に切りつけられた。ものすごく早い動きだ。
「ゲパア!!」
「がは!」
「のあ!!」
敵兵はどんどん切りつけられる。そして黒い影は戦車の上に立ち、無理やりハッチを開けて手榴弾を投げつけて、また飛び上がった。
ズンと言う音の後に戦車も沈黙した。
黒い影は白刃から血を拭き取るとこっちに気付いたのか、こっちに歩いてきた。
「ご無事ですか!!あなた方が最後です!皆集結地点に集合してますよ!もうすぐ、後方の機甲師団が来ます!そちらに負傷者を預けてください!!」
こう叫ぶと、さっさと去っていった。その方向はディレクタスだった。

fin
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コメント

な、なんか凄いことになってますね…
>『死神』
そうですか、死神の名前はそこから来ていたのですか…
深い理由に思考がループ(笑
>姉さん
おお!!サイファーが女だった理由はそれですか!?
しかし、セリーヌ曹長の姉が私の小説では重要な部分を運んでくるわけですから…
一言 「姉は強し(爆」

そして絶好調のときのペースで描き続けている死神さんに、応援を送って、私の言葉を終わります

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