HOME>スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HOME>SS

第十五話:絶望と希望

5月6日 ベルカ ??? ??? 4:00
「う・・?」
セツナは自分の体の異変に気がついて、目が覚めた。
「!?」
周りを見て驚いた。
(手術室!?)
「気が付いた様だな。三尉・・・」
声の主は手術服を着込んでいる。
「アンタは・・カプチェンコ!?何の真似だ!」
カプチェンコにそう問うとにやりと笑って。言い返した。
「フ、フハハハ!実験だよ。君の体を使ってなぁ」
「な、何!?」
呆然とするセツナ。すると鉄の棒らしい塊が出て来た。
「こいつは強化義手と強化義足、元はと言えば足か腕を失った負傷兵を再利用する為の物だ。君も生身の肉体では限界があるだろう。こいつなら通常の兵士の4倍の力が出る。とは言えど今まで試した事が無い。そこに丁度良く君がいたんでなあ。使わせてもらうよ」
そう言うと、メスを取り出した。
「さあ、眠りたまえ。起きた時はとんでもない体になっているだろうな。麻酔を入れろ」
「止めろぉ!!私を解放しろオオ!!離せエエエ!!」
暴れようとするがそうも出来ない。両手両足は固定されていたからである。

ベルカ ガルデンブルク基地 ネーヴェル隊宿舎 10:00
「・・・あ・・」
また目が覚めた。手も足も動いている。が、手を見た瞬間、気を失いそうになった。
「き、機械の・・手・・・」
ゾクッとした。本当に実験台にされたのだ。
「痛みが・・・・無い・・」
何度も壁に叩き付けたが、外れない上に痛みも無い。右は肩まで、左は肘まで機械化、いや中世の騎士の甲冑みたいな感じにされ、足は両足とも中世の騎士の甲冑の様な感じになっている。指先は尖り、明らかに金属の異色を放っている。
(な、何て事だ・・・とにかく隠さないと!)
急いでパイロットスーツを着込み、手袋を付ける。
「三尉~?随分遅いんだなあ。何時も一番最初に起きるのに・・・」
ウェルが声を掛けてきた。
「ああ、すぐ行く!」

ベルカ ガルデンブルク基地 休憩室 12:00
「・・・続いて今入ったニュースです。行方不明だったノースポイント人とサウスポイント人40人がベルカ当局によって無事保護されました。尚、彼等は観光ツアーでベルカに訪れていて、目立った外傷や疲労などは確認できないとの事です。今後は、ノースポイント当局が主に捜査するとの事です。次は・・」
BOA(ベルカ国営放送)が伝えたニュースはセツナを安心させるには十分だった。
(約束は違えるつもりは無いようだな・・奴等も)
とは言えど、この仕打ちは酷い。確かに生身の自分よりか明らかに力と素早さが上がっている。が、まるで改造人間だ。気が狂いそうなのを、必死で抑える。
「三尉、どうしたんですか?その手袋・・・今までフライト以外、全然つけてなかったじゃないですか」
ウェルが鋭く聞いてきた。
「ぁ・・いや・・何でも無い・・気分でちょっとつけてみたんだよ」
辛うじてそう答える。
「ふーん。まあ良いですけど・・」
(やれやれ、にしてもつけ心地は良いな・・それに良く動くし・・感覚が無い代わりに体に良くフィットしている。・・それに体に違和感が殆ど無い・・・)
体に強制的に取り付けられた義手、義足は限りなく体にフィットし、なんら違和感を感じないものだった。

5月10日 ベルカ ガルデンブルク基地 ネーヴェル隊宿舎 12:00
(あれから4日・・・異常も見られないし。一般生活での支障も無ければ、戦闘では戦闘機動がさらに鋭くなってる。)
義手を動かしながらも最近の事をまとめてみた。
(ある意味、ありがたいプレゼントかもな・・・なんて皮肉だ・・)
苦笑しながらテレビをつけてみる。
「・・・続いて平均株価と為替です。今日、サウスポイント・ノースポイント政府の早期帰国命令によって帰国ラッシュ中のデインズマルク空港では最後の専用機が午後3時ちょうどに離陸します。これによってベルカ国内から全てのサウスポイント・ノースポイントの人々が帰国します。これによるベルカ国内での経済にある程度の影響が出ると心配されていましたが、これと言った混乱は無く、今日の平均株価は・・・」
ニュースを見たとたん、すぐに立ち上がった。
(!!・・・これはツイてる!上手く行けば、ソーリスオルトスの解放作戦に間に合う!)
すぐに愛機の元へと駆けていった。

ベルカ ガルデンブルク基地 野外駐機所 14:59
「大変だぁ!三尉が脱走した!」
整備員が叫ぶ。気にせずタキシングを始めた。
「済まなかったな。こっちには戦う理由があるんだ」
間もなく滑走路という所で、銃弾が飛んできた。
キュウン、ヒュン、カキュウン
機体にどんどん当たる。が、飛行に問題があるわけではない。
そのうち数発がコックピットの至近に当たった。
「だんだん狙ってきたな・・・ま、いいか。行くぞ!」
スロットルをアフターバーナーに叩き込み、離陸を開始する。
「170・・・190・・200・・・240・・・280・・300!」
フワァと離陸して飛んでいく愛機。後ろを見れば何機も離陸準備を始めていた。

ベルカ・ウステイオ国境より北に20キロ エリアB7R「円卓」 16:00
「!追いつれたか・・・」
後ろのIRSTに反応、その数――8
「ハゲタカ隊・・・督戦隊か・・」
独特の飛び方をする熱源、スピードが早いことから、大体を想像する。
「督戦隊も暇なもんだな・・」
くく、と苦笑する。たかがF-4一機に、だ
≪・・・おい、小僧、一体どうゆう風の吹き回しだ?敵になったと思ったら、味方になって、また敵に回るとはどう言う事だ?≫
敵の隊長がこっちに向かって喋ってきた。
「・・・あんたにゃ分からんだろうな。ドミニク・ズボフ」
皮肉りながらも、急降下に備える。
≪マア、アンタを落とさなきゃまたこっちに迷惑が掛かりそうだ。堕ちてもらおう≫
と、ズボフはにやけながら言った。
「やってみなさい。やれるものだったらね!」

ウステイオ ヴァレー空軍基地周辺 18:00
「やれやれ、クレスタに行くつもりが、燃料が足りないとはな・・・」
結局、円卓の特性を使って敵を惑わし、どうにか抜けてきた。が、燃料が足りなくなって、ヴァレーに向かった。
「おーおー、上がってきた」
目線の先には二機のF-15が上がって来るのだ。どうやらヴァレーのガルムの二機らしい。
≪目標確認、相棒、どうする?≫
二番機の声だ。確か、ラリーフォルクと言ったか。こいつも要注意人物
≪待って、武装はしてないみたい。偵察ポッドもないし、こっちに気付いているのに逃げ出しもしない。これから確認するわ≫
一番機、サイファーは目を凝らしているようだ。お陰で助かった。
(ギア、フラップ、ダウンっと)
ギアとフラップをおろす。つまり――降伏

ウステイオ ヴァレー空軍基地 独房 20:00
「随分、長いな」
ラリーは相棒が降伏してきた、日の丸ファントムのパイロットと面会中である。
――動機が無い。こっちから逃げ出すのも、あっちから逃げ出したのも逃げ出した理由が無い。と捜査官は呆れていた。
カチャ・・
「!相棒、どうだった?」
ドアが開くのと同時にラリーは声を掛けた。
「あの子は・・・何だか、凄いものに取り付かれているような感じがあるんだけど・・・あの子は私の勘では敵じゃない。あの子は・・ホントは優しい子だけど、何らかの理由でこの戦いにしぶしぶ参加してると言う感じもあった」
と言うと、食堂へと歩く。
「どう言う事だ」
ラリーはサイファーと並んで歩いきながら聞いてみた。
「あの子は、私達とは違う。自分の為に戦っているんじゃない。何か・・・他の大切な事のために生きているみたいなの・・それに・・・」
そこで一旦黙った。
「それに?」
ラリーは聞き返した。
「あの子の両手両足は義手義足で、それでも戦闘機に乗っていた。そこまでして戦う理由って何なんだろうって思ったんだ。・・・そう言えば最後にこう言っていたよ、[共に戦える空を楽しみにしています]って」
ラリーはキョトンとした。珍しくサイファーが楽しそうだ。
「あの子は良い子だよ。ラリーも合ってみたら?」

fin
スポンサーサイト

この記事のトラックバックURL

http://4253blog.blog115.fc2.com/tb.php/23-8b1436a8

コメント

拝見いたしました
とうとう人体実験ですか・・・
なんだかDrの人物像が崩れていきます
ヴァレーに来てしまったセツナ三尉が、今後の作戦でどう動くのか気になります
とりあえず、Drをぶっ殺すところまでは必ず拝見しましょう(笑

お体に気をつけて、今後もがんばってください

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

 

Template Designed by めもらんだむ RSS
special thanks: Sky Ruins DW99 : aqua_3cpl Customized Version】


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。