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軍事研究第14回:空自スクランブル回数から見る周辺国状・特殊部隊の今後

2008年度の空自のスクランブル回数が防衛省から公開された

読売新聞より
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090423-OYT1T00800.htm
緊急出撃回数(ADIZ内に正体不明機をレーダーサイトが捕捉して、※1「5分待機」のエレメント編隊がスクランブル出動した回数)

・出動:237

・領空侵犯事案0

ロシア軍機:193回(約8割を占める)

中国軍機:31回

台湾軍機:7回

※2その他:6回

※1:エレメント編隊とは2機でのフライトの事、空軍の最小ユニットであり、これ以上小さい(つまり単機)編成は戦術・戦略的価値を失う。
5分待機とは空軍の戦闘機をアラートハンガーと呼ばれる特別のハンガーに入れ、領空に無許可で接近してくる航空機を探知した際に出動命令が下される。最長で5分、平均的に3分~2分以内に全ての機体チェックを終わらせ、エアボーン(離陸)しなければならない。航空自衛隊の5分待機はF-15J・F-2A・F-4EJ改の3機種が担当している。武装は短距離空対空ミサイル2基・20mmM61機関砲弾・増槽1又は2。尚、航空自衛隊の「領空侵犯に対する措置(スクランブル回数)」は世界一だ

※2:その他とはフライトプラン未提出の民間機・自衛隊機・米軍機やハイジャックされた航空機や緊急事態を宣言している航空機を指す。因みに気象ロケットでスクランブルというのもあったらしい

スクランブル・・・・領空侵犯に対する措置任務とは航空自衛隊の戦闘機飛行隊の中でも実動体制にある航空団の飛行隊が行っている邀撃任務だ。全国に張り巡らされたレーダー網・三沢のAEW・浜松のAWACSと府中・三沢・入間・春日・那覇基地の※3:JADGEと呼ばれる警戒管制システムにより日本の領空は守られている(四国以外の3島や離島等にもレーダーサイトはある。四国に無いのは四国は十分に他のレーダー網に覆われているからだ)

※3JADGE(Japan Aerospace Defense Ground Environment):警戒管制レーダーのFPS5(下甑島など)、FPS3改(加茂、大滝根山、笠取山、背振山)、リンク16、陸自の中SAM、海自のイージス艦など多くの最新防空装備の配備や運用開始から20年以上経過、航空機等の性能向上や処理航跡数の増加、高速高機動目標追尾等の新たな運用上の要求への対応が困難になってきた等でCOTS(民生品)や技術を積極的に取り入れたシステムに仕上がっている。今年度運用開始される。
主な能力は各種センサー、ペトリオット、イージス艦など多種多様なシステムを連接、指揮統制、戦闘管理、通信機能が付加され、弾道ミサイル防衛(BMD)から防空戦闘までこなす。つまりは自衛隊統合運用の骨幹システムという訳だ

領空に所属不明機を侵入させない為にADIZと呼ばれる防空識別圏を設けて、そこに不明機が侵入した場合に戦闘機を邀撃に向かわせる。これがスクランブル発進だ(ADIZ侵入前に捕捉した不明機に備える状態をBC:バトルコンディション待機と呼び、低空侵入等で突如としてADIZ内に侵入された場合はホットスクランブルと呼ばれる)

去年に比べて約70回程度減少している。しかし、最近増えているのはロシア軍機の接近ルートが変わった事が注目されるべき事だろう

そのルートとは、日本海側方面だ

今までは「東京急行」と揶揄されるほど太平洋から航空機を接近させてきた。これはロシア軍が在日米空・海軍と航空自衛隊の能力を測る為に冷戦期からずっと行って来た飛行ルートである。2008年の2月9日の領空侵犯の時のルートも東京急行コースだった

しかし、今回北朝鮮のミサイル(飛翔体)発射やその直前の在韓米軍と韓国軍の共同訓練、竹島問題等が背景となり、ロシア軍は日本海側に偵察機を飛行させている

この事から見て取れる事は、ロシアは決して極東に関する事案に無頓着ではなく、相当気にしているという事がこれまでの発言や行動等からも容易に伺える

北朝鮮はミサイル発射の際にもし迎撃すれば戦争だと言っていた。その発言は嘘ではない。事実、Mig-23をムスダンリの発射施設の最寄の空軍基地に移動させ、警戒を行っていた。さらに予備役の兵士も招集していたそうだ。そして、偵察活動を行っていた米軍偵察機(恐らく沖縄に展開していたRC-135偵察機)を撃墜するとの強気の発言もあった

極東ロシア軍はもし戦争になった場合に備える為に下見をしていたのだろう。それだけではなく、韓国・日本の係争地域たる竹島(韓国名・独島)と隠岐の間を飛行してそこにどれほど両国の関心があるかを見ていたのだろう。竹島で紛争が起きる可能性は0ではない。北方領土も然りだが、竹島ほど議論や意見は熱くは無い。因みに北方領土へのスクランブルも空自は行っている

中国も他人事ではないのは重々承知だ。発言や6ヶ国協議の議長国としての行動は十分理解できる

とは言え、日本とは大陸棚のガス田や尖閣諸島を巡っての係争が依然として続いている。ありとあらゆる方面で有利に立とうと傾注し努力しているのだ(米国のF-35計画へのハッキング行為も中国と思われる)

台湾も尖閣諸島への干渉が強い。中国・台湾両国民は何故尖閣諸島が日本の海上保安庁によって守られているのか不思議がっている。ただ、台湾の場合は訓練空域の一部が航空自衛隊のADIZ内にある為、回数から言っても両国が意図しない邀撃が多いのかもしれない

因みに自衛隊もやられるだけではない。航空・海上自衛隊側も電子測定機と呼ばれる機体を仮想敵国に飛ばし、情報を得ようと躍起になっている

たった一つスクランブルを取っても何所の国がどれ程日本や周辺国への関心が強いかを表しているのかが良くお分かりだろうか

話は打って変わるが自衛隊の特殊部隊やエリート部隊の今後に関しても言及しよう

自衛隊の特殊部隊といえば特別警備隊内での隊員死亡事件が記憶に新しいと思われる。因みに自衛隊の特殊部隊は
陸上自衛隊:中央即応集団の「特殊作戦群」。主にレンジャーで構成された準特殊部隊的存在が同「第一空挺団」、「西部方面普通科連隊」、「冬季戦技教育隊」、「対馬警備隊」
航空自衛隊:「基地防衛教導隊」
海上自衛隊:「特別警備隊」

が存在する

その内、海外で実際に稼動していたのは特殊作戦群と特別警備隊だ

特殊作戦群はイラクでの情報収集任務や教導などに当たった。特別警備隊はソマリア沖で任務に当たっている

私が言及したいのは特別警備隊での死亡事故を大きな教訓としてほしい事だ

かといって、15対1の訓練を変えろ等とは言わない。イスラエルの特殊部隊も似たような物を行なっている。私が言いたいのは、「縦割り」行政ならぬ、「縦割り」訓練を止めろと言いたいのだ

意外かもしれないが、今回の事故で海上自衛隊の特別警備隊は他の特殊部隊と頻繁に共同訓練や意見交換をしてこなかったそうだ

自衛隊の間ではこれまで縦割り行政のように他の自衛隊に関しては然程良く思ってないらしい

これが災いしたのか、友好国・他の自衛隊特殊部隊同士の意見交換や訓練があまり行なわれず、例の事故が起きてしまったらしいのだ

これを教訓として陸自特殊作戦群やレンジャー部隊と海自特別警備隊、岩国の海兵隊特殊部隊・沖縄トリイステーションの米陸軍グリーンベレーとの共同訓練や警察の特殊部隊SATの様に欧米への隊員派遣を頻繁にしてほしい

今自衛隊の特殊部隊に求められているのは、実地での経験ではなく、部隊同士の蟠りを消し、不要な部分をカットして、互いの良い所はどんどん取り入れることである。

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