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軍事研究第9回:自衛隊のSEAD任務に関する事案

今回は今まで航空自衛隊がしたことのない任務に関して突っ込んでいこう。
それは今騒がれている深地攻撃任務ではなく、敵性防空網破壊任務である。

SEAD/DEAD任務は友軍機を敵の防空網を突破・任務遂行後に帰還するまで防空網を黙らせる任務だ。

侵略戦争でも防衛戦争でも、そう「どんな戦争でも」非常に重要な任務の一つである

しかし、空自は今までそのような任務を想定した事は無い。

ではその任務は誰が負っていたのか?

それは三沢基地に展開している在日米空軍のF-16CJ(F-16CをSEAD任務にも対応できるようにした機体、Block 50/52。JはF-15"J"の様に日本を意味しているのではない。GPS/INS機器の搭載と空対空ミサイルのボアサイト射撃、ハープーン及びJDAM等のGPS誘導兵器への対応、機体のGリミット引き上げ、運動能力の改善を目的に出力増強型F100/F110へのエンジンの変更。液体酸素ボトルを機上酸素発生装置への変更、新規でドライベイ式消火器を設置している事がBlock30との違い)第35戦闘航空団所属機である。

しかし、米国は何度かこの部隊を本国に下げたい。と日本側に打診しており、日本の空自側にSEAD対応戦闘機部隊を作ることが急務なのだ

SEAD任務の行動内容は何か?

不明領空域(どちらにも制空権がない空域)か、自軍側に制空権がある空域に専用機材を搭載したエレメント(2機編成)で向かい、該当空域の敵制空圏内側に存在するSAMを無効化する行為である。深地攻撃作戦前や近接航空支援前に行なったり、事前に制圧・破壊する事でその後の制空権増大に繫げる作戦行動だ。

主な行動
1:友軍の制空権内(または支援下)において一機が援護、もう一機がSAMの有効圏外からSAMのレーダーが発する周波数を特定する

2:何度か周波数に関する情報を収集・特定し、レーダー波発信源を特定する

3:エレメント編隊は入手した情報を元にSAM防空網内に突撃、対レーダー・対地ミサイルを発射しSAMのレーダー及び敵SAMランチャーを破壊する

敵側の指揮官の頭が良ければ3の時点でレーダーを切ってSAMの破壊を免れるよう(一般的なSEAD任務でレーダーを切らなければSAMレーダーは破壊され、次のSAMレーダーが来るまで長期間に渡ってSAM防空網を埋める為にそこに制空戦闘機を常駐させなければならなくなる)にする。すると一時的な敵防空網に大きな穴が出来る。それを狙って攻撃部隊が飛び込み、目標を破壊する。

SEAD任務はその状態を維持する任務であるのに対し、DEAD任務はSAM発射機自体を破壊する任務。基本的に後者は損失の危険があるので用いられる事は少ない

だが、攻撃部隊の直援でもあるSEAD任務は最初に敵制空権下に飛び込み、最後に離脱する必要がある

その為SEAD任務機は対レーダーミサイル運用能力に長大な航続距離、軽快な運動性と防御能力そして高いペイロードと、矛盾した性能が求められる

今の自衛隊機でこれをこなせる戦闘機は一機種、F-2A支援戦闘機とXASM-3の組み合わせのみだ。F-Xにその任務を譲る事も出来るが、元からその任務が入っているタイフーン・トランシェ3・F/A-18E・Fを除いてそれに対応させるには長い年月を必要とする(F-22は機外搭載であり、ステルス性が下がりレーダーに捕捉される危険がある上に機体のコストと"非常に見つかりにくい"特性から考えるとむしろ深地攻撃向けだと言える)

因みにXASM-3のモードにはアクティブ/パッシヴ・レーダーの複合シーカーによる誘導がある(IIRシーカーは無くなった事を確認しました。護衛艦あしがら氏、ご指摘有難う御座いました)

速度はマッハ3、航続距離もASM-2並を目標としているこの対艦ミサイルはKh-31に似たようなミサイルだが、一機種のみで複数の任務(アクティブ/パッシヴ・レーダーの複合シーカーは対艦だけではなくレーダーサイトの硬目標にも効果がある)をこなせる事は大きい(Kh-31の対レーダーミサイルはKh-31Pという専用機種である)

F-2支援戦闘機にはこれを4発携行でき、2発に減らせば増槽+中距離空対空ミサイルも搭載できる(あくまで物理上での話、作戦用兵上は難しいとされている)

後2年(2011年以降)以上でASM-3として装備化運用が開始されるとの事(既に投下試験も始まっている。しかし、ASM-2のIIRシーカーとの掛け合いで引き下がったようだ 参照政策評価書 XASM-3について 平成14年度 政策評価書(事前の事業評価) 担当部局:管理局開発計画課 ※要注:両方ともPDFなので重いです)

で、何故空自がSEAD任務に就かねばならないのか。その理由はたった一つだ。

北朝鮮の敵弾道ミサイル基地破壊

これに限る。

島嶼侵攻でSAMの防空網を作るほどの余裕は米軍を除けば無い。

かと言って中国・ロシアの弾道ミサイル基地までは戦闘行動半径から言って、どんなに努力しても無理。

スタンドオフ兵器の導入が一番手っ取り早いが、イラク戦争でのトマホークの4割はシステムエラーで墜落しているし、空中発射型のスタンドオフ兵器は射程が長すぎるし(国内世論がまた騒ぐだろう)、通常弾頭では威力不足(トマホーク通常弾頭は1000lb爆弾と同程度、抑止力効果を狙ったり目標が複数ある場合は相当数用意せねばならない)

長距離スタンドオフ兵器の運用にはGPS地形マッピングの衛星も必要だ

ロシアが北方4島にSAMサイトを設置しても全面衝突を除けば使用される可能性は少ないし、そこまでの戦略的価値はない

尖閣諸島が中国に侵攻されても、アクティブ・レーダー式で規模の大きいSAMを搬送できるほどの輸送力はあるが空自・海自の攻勢でそれを損耗させたくはないだろう。(中国には日本に上陸作戦を仕掛けることは輸送力の問題で出来ないと言われている。唯でさえ少ない輸送力を減らす事は好ましくないだろう)

竹島の場合は地形上大規模なSAMを設置できないので実効支配している韓国は戦闘機を出している。(これはどう考えても費用効果は低いのだが)

北朝鮮のミサイル基地に攻撃を加えるルートは1つだけ、それは日本海横断である。

方法としてはHAVCAP付の空中給油機を2、3機と管制警戒用のAWACS日本海で待機させ、制空隊とSEAD機が攻撃隊に先行して制圧しながら援護するしかない
(韓国の基地を借用するのもありだが、あの国が許可をするとは到底思えない)

それで長期間に渡り北朝鮮のミサイル脅威を取り除けるのであれば、十分な効果である。(日本単体でこの攻撃任務を行なうとは考えにくいが、「これだけの能力を持っているぞ。撃って来たら発射台を叩ける。ミサイルと言う外交カードの意味は無い」と言う抑止力に繋がる)
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