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第7話:第三艦隊集結

オーシア 某所 9月30日 9:45
「・・・・で、結局ニカノールは見つかってないと?」
≪ハッ、申し訳ありません≫
「いや、貴官等が責任を取るものではない。我々が取るものだ。気にするな。此方でも新たな事案が見つかってる任務に戻ってくれ」
≪了解≫
ARCのオーシア支部ではベルーサ大陸支部からの報告をARCの長が聞いていた。受話器を元に戻すと彼はいつも「中佐」と呼んでいる刹那に話し掛ける。刹那は静かに口を動かし、彼と"声の無い"会話をする
「中佐、やはり灰色は穏健派を排除している様です。ユークの穏健派で知られる書記官が轢死体でシーニグラード郊外の駅の線路で見つかってます」

だと思った。奴等は事故死に見せかけて殺るのは得意中の得意だ。車に何か仕掛けるのも朝飯前だ。それでベルカ戦争前に政権を盗っているのだからな。ホームから標的の足を引っ掛けて夜間の通過列車に轢かせる等、ガキだって出来る。・・・・別に何兆、何京人死のうと知った事ではない、が。此方にとっては良くないな。一応対策を検討しておこう。それより、第三艦隊に引っついてる「例の潜水艦」は?

「冷戦のカーテン下で作られてたものですな。間違いなく新兵器の散弾ミサイルに関しては灰色が関与しています。"モルガン"の賜物でしょう。今すぐにでも沈められるよう追跡してますが、どうします?」

泳がせておけ、15年間の技術進歩がどれだけのものかこの目で確かめたい。オーシア軍が馬鹿でなければ"アークバード"を使う筈だ。ノースポイント軍は"機龍C"は接収させる気は無いだろう。「オーシアがその心算ならアークバードを物理的に破壊しても構わん」と既に命令が下っている筈だ。・・・まあ、今のうちは好き放題やらせておけ。誰もが好き放題やれば自然と年季の入ったヴィンテージモノの素晴らしい戦争が出来上がる

「了解です。ノースポイントへのホットラインは・・・設置しますか?」

ああ、形だけでも共闘体制を見せておけ。灰色の"蛆虫"共の目的は混乱を創り、両国の軍事力を一気に下げて、その隙につつっとベルカを盗んで強いベルカを作り出す事だろう、まるで"餓鬼の喧嘩"だな。・・・我々の目的は奴等の目的が"達成される寸前"のタイミングで奴等を闇討ちする。それ以外の方法はどんなに考えても賭けになる。まあ、「白銀の騎士団」や「国境無き世界」等とは"仲良くやって行く"心算だがね。彼らはダイレクトにしか行動できない。上手く行くかどうか全て運任せと腕任せでしかないやり方だ。そんな真似した所で面白くも何ともない。・・・・これは極度に計画され、極度に計算された戦争だよ、これまでに無い、誰にでも"大番狂わせ"が出来る戦争・・・・コイツはゾクゾクしないかね?

「勿論です、中佐殿。面白みが半減しますしね。フフフ・・・では、私も"泳ぎ"に行って来ます」
彼はそう言うと部屋から出て行く。刹那は遠くに見える街並みを見て哂う。
(さて、どの様に此処の国民は慌てるのか、それともこれまで通り静観するのか・・・・極めて楽しみだ・・・・・!?)
彼の血の臭い、戦の臭いには狼以上に効く嗅覚と第6感・・・生存本能が全力で危険を察知した。即座に警報退避スイッチを入れる。部屋の片隅の武器庫からSA-14を取り出す。敵が来たのだ。誰かがこのセーフハウスを嗅ぎ付けて・・・
(灰色め・・・・動きが速いな。・・・・来るッ!)

同日 09:30 サンド島
「気をつけ。聞け。ユークトバニア電撃戦の唯一の瑕疵は、我が軍の空母をすべて打ち漏らしたことである。敵の奇襲攻撃を逃れた空母をいったん内海に避難させ、これを基幹に反撃勢力を再構築する。かくも重要な作戦に動員されたことを心してかかれ」
肥えたこの基地の司令は何とも珍しく軍人らしくエリック達に上官口調で言った。これも戦争の所為か?とエイノは心の中で苦笑する。その後をオペレーション・オペレーターが引き継ぐ
「本日15:00時、イーグリン海峡にオーシア第3艦隊の空母が集結する。集結するのは、ヴァルチャー、バザード、 先のセント・ヒューレット軍港からの脱出に成功したケストレルの3つの空母である。今回の任務は空母ケストレルに随伴して行動し、艦隊の合流を護衛することだ。なお、敵の攻撃に遭遇した際には3空母を必ず守りぬけ。装備はどの様な事態でも対応出来るものにせよ。作戦開始時刻は12:00時、14:00時に第103飛行隊と交代しHAVCAP(高価値資産防護戦闘空中哨戒)を行なえ。何か質問は?」
すぐさまエリックは手を上げる。先の空襲によってF-5Eの4機が実質の稼動戦闘機となったこの基地の飛行隊では、F-15Cを一個飛行中隊分(12機)使用する第103飛行隊の穴を埋められる訳が無い。
「エリック少尉」
「我々は新兵です。幾らこの軍で最も実戦経験を持っているにしてもHAVCAPは機体性能、飛行時間、機体数等を考慮しても荷が重過ぎます」
「これは既に決定事項だ。それにこれは第三艦隊空母ケストレル艦長からの要請でもある。諸君等の方が安心するそうだ」
まるでカンペでも用意したかのような返答にエイノは心の中で舌打ちした。他にもナガセとグリムが手を挙げていた。
「ナガセ少尉」
「作戦の時期が遅すぎると思います。まるで相手に隙を作っていたような・・・」
「集結地点の選定は時間がかかる。これは止むおえないのだ。グリム一等空士」
「機体と搭乗員の補充の話はどうなったのですか」
「作戦終了後に話す。他には無いな?では解散」

イーグリン海峡より10km南 14:45
≪ケストレル・ストライク(空母要撃管制官)、此方レイピア1、"VF-10"。CAP空域異常無し、CAP終了。帰還する≫
≪レイピア1、ストライクRoger。次のウェイポイントの情報を確認する。WP4、ヘディング0-7-0、アルト21、タイム14:30、コンタクトマーシャル148.3MHz(ウェイポイント4、方位0-7-0「東北東」、高度2万1千フィート、到着時刻14:30、マーシャル「空中待機管制官」に148.3メガヘルツで連絡)≫
≪レイピア1(コールサインのみで応答するのは了解の意味がある)≫
エイノは空母上空で編隊を組み、右にバンクして編隊で旋回ながら目は編隊の僚機に向け無線に耳を傾ける。第三艦隊のケストレルは北上をしている。空母群の護衛艦艇まで海峡に入れないので他は他の艦隊と共に沿岸と海峡入り口を守り、司令艦一隻と空母三隻を合流させて第三艦隊を再編(主に大打撃を受けた航空隊)させる。
≪スコードロンプライベートチャンネルだ。エッジ、上手く行くと思う?≫
≪プライベートチャンネル、チェック。分からないわね。作戦時期が微妙だもの≫
≪何言ってんだい、なんて事はねえ、ちょろいもんだ。俺たちだけじゃねえだろ?手に入るだけの兵力総動員さ。空は味方の飛行機もいっぱい、敵の出る隙もねえ。他の海の女王様方は無事に内海に入ったさ、ここまで来りゃもう裏庭だろ?≫
≪もうそろそろ敵の航空攻撃可能圏外の筈です。それ程気にする事じゃないでしょうか≫
編隊内の専用回線で今回の作戦に関して話し合う。こうでもして無いと暇で仕方ないのだ。エリックは正直HAVCAPだからって緊張しすぎていて損した気分になっていた。
≪まあ、身構えていても損は無いだろう。もうじき戻れる事だし、気を引き締めよう≫
≪だな≫
レーダー画面には味方のIFF応答信号を発する機体のみ表示される。敵機の「て」の字も無い。同じくRWRやMWSも無反応だ。周辺を見回しても、雲と僚機・僚隊の衝突防止灯以外何も見えない。敵機の窓ガラスの反射光や飛行機雲なんてまったく見当たらないのだ。
≪そこのタイガー2はサンド島か?噂は聞いている。此方はブラックファントム1、TACはハンプ。短い時間だがよろしく頼む≫
≪VF-145ですね、此方ウォードッグリーダー、コールサイン・TAC共にブレイズです。CAPお願いします≫
此方の編隊飛行にあわせるようにF-14D4機が近付いてくる。10分間のCAPに就く第二艦隊のVF-145の機体だ。目的達成まで護衛を続けなければならないHAVCAPと違い、CAPは脅威を一定時間近づけなければ良い。だが、F-14の持つ高性能レーダー(同時6つの目標に攻撃可能で200kmの索敵能力を持つ)AN/AWG-9は此方にとっても非常に長い目となる。何故ならF-5のは申し訳程度のレーダーなのだから。
≪よう、お嬢ちゃん。調子はどうだい?≫
≪あ、あの時の。ちゃんと生き延びてたんですね≫
≪あたりめえよ。ユークごときに負けるかってんだ≫
≪VF-10、此方マーシャル。空軍をナンパするな。コンタクトアプローチコントロール148.2MHz≫
≪チェッ。折角のチャンスを潰しやがって、コンタクトアプローチ148.2MHz、レイピア1Roger≫
お調子者のF-14Aの3機編隊・・・レイピアことVF-10、どうやらあの後再編されて、ちゃんとした飛行隊になっていたようだ。エイノは少しだけ安心する。

14:55
≪此方サンダーヘッド。敵の航空攻撃可能圏外に到達した。順次所属基地への帰還を許可する≫
≪ブラックファントム1、了解。母艦に戻るぞ。じゃ、また会おうウォードッグ≫
≪オメガ1、ラージャ。基地に戻るぞ。そしたらタンマリ飲んでやる≫
≪遠方より飛来の隊には基地までの帰投用燃料を与える。空母上空で待て≫
AWACSの指示によりVF-145、203TSQ(F-2A12機)が左右にブレイクする。ブレイズ達もHAVCAPから解放された・・・筈だった。だが、サンド島は十分遠い
≪周りは帰り始めてるぜ。俺たちはまだかよ≫
≪ウォードッグ隊。空母上空で給油機を待て、と言っている≫
≪やれやれだぜ。こんな所でおやじさんから習った空中給油訓練が役立つとはね≫
≪チョッパー仕方ないよ。このままでも戻れる訳じゃないし、燃料消費を抑える為に高度を上げよう≫
F-5の航続距離の2/3を使って此処まで護衛してきたのだ。今更サンド島に引き返しても途中で海水浴になるのがオチなのは燃料系を見れば分かる。高度を上げて空気の薄い上空に機体を持っていく。そして4千mまで上昇すると自機の貧弱なレーダーに反応が出た
≪・・・ん?レーダーコンタクト?IFF応答信号が帰ってこないぞ・・・≫
≪・・・おいおいおい。何だこりゃ。レーダーの故障か?≫
≪・・・・こっちにも出てます≫
≪集団幻覚ではないのは確かだ。どっから出て来たんだ?サンダー・石頭・ヘッド野郎は気づいて
ねえのか?おい、ブービー≫
≪隊長って呼ばなきゃ≫
≪細かいこというな。おい、こりゃ通報した方がよかあねえか≫
≪解ってるよ、確認してる。・・・・最悪だ、IFFの反応が無い。サンダーヘッド、緊急伝達!ヘディング3-0-0!エンジェル10!レーダーコンタクト!いや訂正!タリホーッ!タリホーッッ!!AV-8BハリアーⅡ2機ッ!IFF応答なし!敵性戦闘機!繰り返す、敵機来襲ッ!全機爆装解除!奴等を追え!ブレイズ、対処に当たる!交戦!フェイスイン、シーカーオープン!≫
≪チョッパー、交戦!≫
≪アーチャー、交戦!≫
≪エッジ、交戦≫
エイノは敵機を目視確認するとサンダーヘッドに詳細情報を送る。と同時に両主翼内縁側パイロンの対艦・対地用無誘導500lb爆弾「Mk-82」を全弾投下してハリアーに向けて反転急降下で迫る。突然の通報にサンダーヘッドは一瞬固まる。が、直ぐに職務を果たす動きを始めた
≪て、敵接近!各隊戻れ!空母を護れ!空母は全部で3隻。1隻たりとも沈めさせるな!≫
≪何ィ!?全機反転しろ!≫
≪何故敵襲に気付かなかった!艦載機の発進を急がせろ!≫
≪このままじゃ上がれない!上の敵を落としてくれ!≫
≪わかった。今、助けてやる。待ってろ!≫
ハリアーがこっちに気付き、ようやく爆装を解除し急降下で逃げ出す。どうやら爆撃コースに入るのは諦めたようだ。
≪加速ならハリアーには負けない。チョッパー!あのケツにサイドワインダー叩き込め!エッジ、アーチャーは散開して空母を護って!他にも隠れている筈だ!≫
≪≪≪了解!≫≫≫
チョッパーに新品の一基のAIM-9Mを撃たせる。それはフレアを放って急降下する敵機に向けて突っ込んでいく。直撃はしなかったが近接信管が敵機のテールを破壊した。撃墜のコールすらしている暇はない。もう一機にミサイルを撃ち込み、直ぐに機を水平にする。
≪全艦対空戦闘用意!RAM発射用意!シースパロー迎撃諸元入力急げ!近い基地から援軍回させろ!≫
≪全速前進!対空戦闘用意!急ぎ二空母と合流せよ!!≫
エリックは雲に突入した途端、レーダーにノイズが目立つ事に気付いた。さらにAWACSからリンク16を介して情報が入る。敵増援とECMの情報だ。今ECCMで対処している
≪視界が悪い。奇襲には絶好の場所とタイミングだ≫
≪・・・・どうやら、最悪の雲だね。帯電してる雷雲がこの先に低空から高空まで渦巻いてる上にECMがかかっているんだ。レーダーの効率が酷く下がってる≫
≪ええ、全てが裏目に出ているとしか思えない。何故このタイミングで敵機が?≫
≪よく分かんないけど、何かが変だ。・・・敵襲ってこういうものなんでしょうか?≫
≪いや、こんな半端な波状攻撃は損失を出すだけだ。時間稼ぎ・・・なのかもしれん≫
戻ってきたVF-145のブラックファントム1が静かに言った。時間稼ぎ、だとしたら敵は何を待っているのだろうか。そして何故敵機が此処までこれたのか。そんな思考も許さぬように攻撃を仕掛けてきた
≪オメガ11、交戦。シーカーオープン!FOX2!FOX2!≫
≪確かにこの攻撃は妙だ。オメガ1、スプラッシュ1。・・・まるでカミカゼみたいに攻撃を仕掛けてきやがる。対空戦闘なんてまるで考えてない様だ。時間稼ぎにしか見えん≫
≪此方エッジ、ヘディング0-9-0、エンジェル2、タリホー!F-35C4機!絶対に艦には近づけさせない!グリム、ついて来て≫
≪了解、敵機は何を考えているんでしょうか。不用意に接敵せずとも、もし敵が対艦ミサイル抱えてたらまずいですよ≫
≪余分な事は考えるなよ。目の前の敵に集中するんだ。っと、タリホー!ヘディング2-7-0!エンジェル1!ハリアーⅡ3・・・いや4機ッ!4、5!サンド島の1、3番機とともに対処に当たれッ≫
≪オメガ4!・・・・・しかし航続圏外なのにどうやって来たんだ?≫
≪準備急げ!早く上げてくれ!≫
≪くそ、発艦せずにやられるのかよ!≫
≪敵第二波接近。応戦するぞ!ブービー、カバー頼むぜ!燃料系が故障してないことを祈るぜ。いいか、この俺様が祈ってやったんだぜ≫
空母では艦載機のスクランブル発進の準備が行なわれている。彼らが蒸気圧カタパルトで打ち出されれば戦力は格段に上がる。

ケストレル艦上
それより早くF-35Cの翼下パイロンからKh-31対艦ミサイルが飛び出していた
≪しまった!フィンチに向かってる!≫
≪シースパロー、迎撃始め!Salvo!Salvo!・・・・インターセプトまで10秒!≫
≪やらせるか!レイギスFOX3!FOX3!≫
増援としてやってきた友軍機からAMRAAM・Bと艦隊全艦からRIM-7シースパローが対艦ミサイル迎撃の為に喰らい付いていく。
≪3・・2・・1・・クソッ外れた!≫
≪インターセプト・・・・Now!・・・一基撃墜!もう一基、来ます!≫
≪RAM、迎撃開始!トラックナンバー0-9-4-2、主砲撃ち方始め!CIWS・AA・W・Auto!≫
主砲の127mm砲弾が水面ギリギリで敵ミサイルの傍で連続炸裂し、CIWSの20mm劣化ウラン弾頭の弾丸が敵ミサイルに弾幕を張り出す。さらにRAMランチャーからはAIM-9、FIM-92が飛び出し、目標の熱源へと向かう。それらを掻い潜り、Kh-31は指揮官乗艦の旗を掲げる汎用駆逐艦「フィンチ」に迫る。ケストレルの甲板員は叫んでいた。
「墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!」
≪弾着まで5・・4・・3・・総員衝撃に備えッ!≫
・・・・・ドンッ
≪・・・XOより全艦損害報告!≫
≪被弾により機関停止!第2甲板に火災発生!艦底に亀裂が発生、浸水!死傷者多数ッ!ダメコンチーム急げぇッ!≫
≪艦長がやられました!救護班は何所にいる!≫
発艦指揮所の甲板員はその悲鳴を聞きつつも、冷静に取り乱さず会話を続ける
≪酷い状況だ。一刻も早く敵を落としてくれ、頼んだぞ。この前の様にはなるなよ≫
「任せな。スノー大尉、行きましょう!」
≪勿論だVF-10、空軍の増援も来た。やってやるさ≫
                    クリアードフォーテイクオフ
≪発艦指揮所よりVF-9、VF-10、発艦を許可する。その他も順次発艦急げよ!≫
「クリアード・フォー・テイクオフ、Roger!レイピア、出るぞ!」
VF-10のシュライク中尉はスロットルレバーをA/B最大に押し込み、カタパルト射出を待つ
バンッ!ギャアアアアアアアアッッ!
蒸気圧カタパルトがロックされた前輪を一気に飛行甲板を駆け出した。強烈な加速Gに耐えながら左手をキャノピー枠のレバーを握り、そのまま270ktで上空へと機体を持っていく。
「良し上がった、フィンチの直援(援護の事)に回る!スノー大尉、周囲の有象無象は頼みます!」
≪了解、シュライク。ハリアー共を近づけるな!奴等はフィンチに爆撃をする心算だ。そうなればゲームオーバーだ。F-35は空軍と共に当たる。奴等はレーダーの意味が無い。F-14のこのレーダーも連中にはまったくを持って無用の長物だ≫
「まるでフォークランド紛争だ。敵機は波状攻撃ばっかで来やがる。しかも対艦ミサイルの次は爆撃か。確実に沈めに来たな」
フォークランド紛争(現実世界のフォークランド紛争と同じ)とはエメリアが南オーシア大陸のオーレリアに攻撃を仕掛けた紛争で、AV-8とミラージュ・A-4が始めて空戦した戦争で、AV-8が圧勝した戦争であり。と同時にエメリアの艦隊はそれらの航空攻撃(エグゾゼ対艦ミサイル+通常爆撃の波状攻撃)で大きな損害を被った紛争でもある。さらにアンチマテリアル銃器によるオーバーロングレンジスナイプやそれの対処方法(バンカーに対戦車ミサイルを撃ち込む)、歩兵によるレーザー照準爆撃が本格的に利用された戦争でもあり、オーシア陸軍グリーンベレーが直接指導した第601・602コマンダー大隊の1個小隊とエメリア陸軍SAS・1個小隊(計100名前後)が戦略的重要価値を持つケント山にて本格的に戦闘した(つまり特殊部隊同士の本格直接戦闘)戦争であり、そして戦後にオーシアでE-2AEWが開発され、データリンクによる艦隊・基地防空戦闘機の役割が急上昇した戦争でもあり、艦艇の排水量増えて対艦ミサイル防御性能が向上し近接防御火器(CIWS)が急速に発達した戦争でもある。そのお陰でフィンチは機能不全には陥っていない
「早速来やがったぜ。レーダーコンタクト、機数3、ヘディング2-7-0、エンジェル3HOT!マーク0.7!(レーダーに機影確認、機数3機、方位2-7-0西、高度300ftで近付いてきており、速度はマッハ0.7)レイギス、対処に当たれ!」
≪レイギス!≫
増援の航空機、タイフーンの4機編隊に邀撃に向かわせる。フィンチのダメージコントロールは比較的順調だ。もう直ぐレーダーが戻るだろう。
≪弾が右に逸れる!一体どんな飛び方をしてるんだ!?≫
≪ウォッチャー1よりアーチャー、ハリアーは小回りが効くんだ。自分の直感も織り交ぜろ。さもなくば絶対当たらん≫
≪りょ、了解!≫
空母からE-2Cが離陸し、航空管制もAEWとAWACSの2機態勢になりつつある。E-2とデータリンクし、状況を確かめる。だが、情報が錯綜しており正確な数は判明しない、空母群は自艦防衛で精一杯のようだ。
≪此方フィンチ、副長が指揮を引き継ぐ。レーダーシステム復帰、対空戦闘を再開する!≫
「フィンチ、正確な数は判るか?」
≪此方フィンチ、正確な数は判っていない。レイピア、ニューコンタクト。機数3、ヘディング0-9-0、アルト12HOT、IFF応答無し。レーダー波からAV-8と推測(新たな目標、機数3、方位0-9-0東、高度1200ft、敵味方識別装置反応無し、)≫
「了解だ。レイピア2、3、対処に当たれッ。レーダーコンタクト、FOX1アタック・スタンバイ。誘導は任せろ。マスターアームON」
≪≪Copy That。フェイス・イン!・・・ロックオン!≫≫
RIOのレーダー画面で敵機を完全に捕捉し、その情報を他機に回す。と同時に僚機からAIM-7Fスパロー計6基が放たれた。旧型である以上部品調達も難しくなり発電機などの劣化も激しく制約も大きい。その為それらの全ての誘導を行なう訳ではないが、うち2基を担当する
「誘導開始。敵機捕捉。中間慣性誘導データリンク・・・正常に作動中」
AN/AWG-9には敵機に対し同時6機の攻撃が可能だ。旧式とは言えど改修をすれば対ステルス戦闘機の対応の指向型捜索モードも搭載できるかもしれない。未だにそんな可能性を残している機体だ。ノースポイントではISAF海軍の余剰機となったF-14Aを改造した強行偵察機があるらしい。
≪3・・2・・1・・スプラッシュ!≫
「OK、撃墜確認した。ネガティブコンタクト。これで全部か?他は空軍がやったのか?」
≪サンダーヘッドより全機、ニューコンタクト。ヘディング1-2-0、80マイル、エンジェル32HOT、マーク0.9、RCSからF-35戦闘攻撃機と確認、IFF応答無し。長距離対艦攻撃を行う腹積もりらしい。奴等の接近を許すな。此方から迎撃せよ≫
「・・・マジかよ。レイピアは此処で護衛する。他機は敵機に向かえ!」
≪此方ウォードッグ2、最も近い位置に居ます。ブレイズ、先行させて下さい≫
≪了解、許可する。ブラックファントムと共にそっちに向かう≫

オーシア 某所 同時刻
グワッ!
「ッッ!?」
突然の爆音と衝撃にガーゴイル1は跳ね飛ばされた様に起き上がった。と同時に警報が鳴り響く。
≪敵襲、国籍不明機4機急速接近。無人機部隊緊急邀撃≫
無機質な音声が警報を告げる。何事かと飛び出してみたら携帯地対空ミサイルで見たことも無いような前進翼機と交戦している兵士達が居た。
「・・・もうちょい左だ・・・今だ、撃ッ!」
バンッ・・・シャアアアア!ドンッ!
「チッ、避けたか・・・!危険です!退避していてください!」
ヴォオオオオオ!
撃った携帯地対空ミサイルの発射筒を捨て、ミサイルの入った発射筒とIFF・照準機を組み立てながら兵士はガーゴイル1に叫んだ。直後20mm機関砲弾がその兵士と彼女の間を縫っていく。土煙と爆音に身を竦めながら兵士は叫んだ。
「野郎・・・その真っ赤なケツにミサイルぶっ込んでやんよ!・・・うおっとぉ!?」
ギュアアアアアアアアオオオオオオン!!!
ミサイルを組み立てなおし、シーカーを作動させた彼の兵士は先程の敵機を追って来たJ35に文字通り吹っ飛ばされた。風圧とジェット排気が彼をまるで糸屑の様に空中で踊らせる。全力で彼の元に駆け寄る
「だ、大丈夫ですか!?」
「ああ、畜生。何とか"吹っ飛ばされた"だけだ。いい加減にしろよな、無人機め・・・テストで緊急対処のパイロット殺すだけじゃ飽き足らないのかよ・・・」
「は?」
「見ろよ、まるで人外の動きだぜ。ホントにJ35かっつーの」
安定性を犠牲にしながらも機動性で優れている筈の前進翼機が高速戦闘機のJ35に後方を取られて苦戦している。その動きには"人間らしさ"をちっとも感じられない。機体が壊れるかどうかの旋回をしている
「負けてらんねぇな。オイ、もっとSA-14とスティンガー持って来い!これじゃ足りない!」
「了解!」
先程の爆撃で刹那の部屋辺りが吹っ飛ばされた。まさか、とは思ったが彼は迎撃を行なう兵士たちの中に混じっていた。どうやら爆撃前に気が付いていたらしい。

何をやっている?早く非戦闘員と共にシェルターに退去しろ。奴等の狙いは私達だ。お前たち「国境無き世界」の出る幕ではない

「で、でも!私だって戦え・・・――!?」
刹那が此方に気付き、さっさと退去するよう忠告して来た事に反論すると彼はSA‐14の組み立てをやめ、ガーゴイル1の胸倉を掴んだ。

これは私に売られた私と奴等の戦争、誰にも邪魔などさせぬ。この鉄火を持った闘争は誰にも渡さぬ。もし貴様が割って入ってくるならば今此処で殺す。解ったならさっさと失せろ

「ッ!?」
彼の剣幕はこれまでの中で感じた事が無いほど強かった。と同時に全身が凍りつくほどの殺気を当てられる。一度ベルカ戦争で戦争の"狂喜・狂気"に当てられ、狂いだした彼は既に"世界代表級"の戦争狂となっていた。このヴァーサーカーの様な男の"声"に圧倒された。聞こえない筈の彼の"声"は確実に彼女の脳を激しく刺激させた。胸倉から手を退けるとSA‐14の組み立てを再開する。彼女は暫く放心状態だった。彼が当てた殺気は彼女にとってはある意味どんな快楽より快楽に近かった。だが、それ以前にミサイルの発射音と発射煙の臭い、掃射される20mm機関砲の音と硝煙の香り・・・・それらの状況が彼女の理性を取り戻させた。彼女は急いでシェルターへと向かう。共闘してる訳ではない部外者である以上、この戦闘には関われないのだから。彼女は敵は間違いなくノースオーシアグランダーIGの新型機「ADF‐01」だと知っていた

≪ちっ、こいつ等何なんだ?ケツを取ったと思った瞬間に避けやがる。まるで人間が乗っているように見えねえ・・・≫
マイクの機はJ35Jとドッグファイトをしていた。軽く弄んでやろう、と軽く括ってかかったのを今更ながら後悔した。ミサイルでの撃墜も考えた、そんな事をすれば僚機に哂われる。
≪おいおい、何やってんだお前。こんな旧式中の旧式に手間取りやがって≫
シュナイゼルも彼の戦い方を見て苦笑する。J35は既に全ての空軍の第一線から退き、第二線からも撤退するかどうかぐらいの戦闘機だ。その低速安定性の無さから、あまり好評ではない。
≪こんの・・・ッ・・・!捉えた・・・!?≫
失速ギリギリでガンレティクルに敵機の姿を確実に捉え、トリガーを絞る。その直後、敵機は突然機首を上向け、此方の背後まで下がった。
≪コブラ!?≫
J35はスーパーストールと言う極めて特異な制御不能に等しい急激な機首上げを低速では起こす事がある。特に、着陸寸前の190ktあたりではそれが急に現れる事も珍しくない。だが、敵機は狙ってそれをやって見せた。
≪おもしれえ・・・やってやろうじゃねえか≫
ファルケンの機動性で対抗しようとする彼は、後ろについた"ソレ"から挑発的な態度が見て取れた。敵機のパイロットがどんな奴か、もしかしたら抹殺目標なのかもしれない。
≪地上の兵士達の携帯ミサイルが厄介だ。まるで此方の攻撃するコースを読んでる様な配置だ≫
≪奴等は戦争のプロ中のプロだ。いや、プロの中のプロの中の最強のプロと言っても差支えが無い≫
≪黙ってな。お前達は見てるだけで良いんだってーの≫
≪そっちこそ黙れ!・・・!?ロックオンされている!≫
≪≪≪!!≫≫≫
その空域に居た「灰色の男達」所属の全機(ガゼル隊とキマイラ隊)がレーザーによるロックオンを受けていた。新たな脅威が差し迫っている。
≪どうする?こいつ等だけでも結構"やる"けど≫
≪構う事は無い。接近してくる勢力は全て我々の標的だ。そうだな、デビルアイ≫
≪その通りだ。方位2-4-0、エンジェル900、マーク2.1・・・"奴"だ。どうやら先制奇襲攻撃は失敗だったようだな。奴はこっちを手薬煉(てぐすね)引いて待ち受けていたらしい≫
≪キマイラ1了解、待ってました!TLSの出番だ≫
彼らは接近してくる敵機を刹那の愛機「F-4Eスーパー改」と判定した。キマイラのファルケン4機が確実に乗っている筈の搭乗員を殺す為にTLSを展開する。それをガゼルがJ35を引き受けて、足止めする
≪3・・2・・1・・射線に捉えた、喰っちまえ!≫
一斉にレーザーが放たれ、それを確実に破壊した。と、確信した直後に誰もが驚愕した。
≪!?・・・避けた!?弾道修正!≫
機体を動かして、F-4の機動に追い付こうとする。だが、何れも直撃の直前で避わされていた。
≪こっちは光速の攻撃を仕掛けているんだ!何故避けられる!?≫
≪まさか・・・こっちの思考パターンでも読んでいるとでも言うのか?ッッ!ミサイルだ!避けろ!≫
携帯地対空ミサイルが機動の鈍ったファルケンに一気に押し寄せる。地上の指揮官も相当の手練だ。フレアを撒いて、即回避行動に移る。しかし、今度の地対空ミサイルはフレアに惑わされなかった
≪うわっ、何だコイツ!振り切れない!≫
≪クソッたれ!こいつ等今までのは旧型の奴を使ってやがったな!全力で逃げろ!≫
≪MWSが新たな反応!上だ!奴が撃ってきやがったぞ!≫
≪散開だ!広範囲に散れ!≫
地上の塹壕に散っていた携帯地対空ミサイル手は新型の91式携帯地対空誘導弾とSA-18、そしてFIM-92シーカー赤外線画像改修型に切り替えて撃ち始めたのだ。さらにファントムから例の零式奮進弾「AAM‐00」とやらが編隊に向けて放たれた。そう"思っていた。"

「・・・・」
「情報収集もこの位で十分でしょう。そろそろ、墜としますか?」
刹那は首を振った。墜とすな、と言ったのだ。実は高高度を巡航しているのは応援要請を受理して降下してきたノースポイント統合自衛軍のユリ・シリーズ掃宙機「機龍C」であり、そいつがAAM‐00を改造し、対小型隕石コース変更用の無誘導の運動エネルギー弾CAM‐00を発射させただけだ。無論、ファルケンのレーザーは全てかわしている。(宇宙では地上の音速に換算してマッハ20~30近くの障害物を避けるプログラムが必要であるが、機龍Cにはそれは勿論の事、理論上では地上0高度速度マッハ50の物体を避けられるような物を搭載している。姿勢制御のスラストバーニアで赤外線で発射を予期しレーザーの予測地点を即座に計算して既存の航空機では不可能な低Gの機動によって回避している)それにもしレーザーが直撃しても大気圏突入に数度耐えられる装甲を数秒で破壊するのは戦闘機の出力では不可能なのだ。数秒でこの装甲を確実に破壊するには艦船級の発電機の規模が無ければ不可能。マッハ30近い速度で衛星軌道上に数兆程度分散する数mmの破片すら命取りの宇宙では、それをかわせる性能を機体が持っている以上はミサイルなど当たる訳が無い

泳がせておけ、もうA/Bの使い過ぎで燃料もあるまい。それに、お楽しみをフイにするのはアレだ

「了解です、此方の損害は死者2名、負傷者5名です。手痛いですね。2名とも脳に重大な外傷による欠損があり、記憶の回収は不可能です。二度と会う事は叶いませんな」

なぁに地獄で許しを請うさ、奴等は良い奴等だから笑って許してくれるだろう。・・・・この借りは数億倍にして返してやる。一木一草、奴等の血で染めてやろう。我々の教育費が如何に高額か、子孫代々にまで永久に語らせてやろう。奴等のDNAに我々に逆らったらどうなるか、直接刻み込んでくれよう

刹那の目には眠ったように横たわったまま動かない兵士が映っていた。少し、揺さぶれば直ぐに起きそうな安らかな死に顔だ。彼らも戦争で死ねて満足だろう。しかし、彼らを拾って戦場を共に駆け抜けてきた他の兵士達の目は復讐鬼のモノになっていた。ARCの長は敵機が引き揚げるのを確かめながら言った。
「敵機が撤収します。我々はどうしますか中佐?」

・・・

(これでは、"こんな兵達"では奴等と戦えない・・・だが、この攻撃で証明されたな・・・・裏切り者が誰かが・・・)

イーグリン海峡 14:57
≪敵戦闘攻撃機の全滅を確認≫
≪やるじゃないか、ウォードッグ≫
≪ウォードッグ、空中哨戒の任を解く。改めて空母上空で空中給油機を待て≫
≪了解、燃料がヤバイ。高度9000ftまで上昇する≫
≪OK、レイピアがCAPにつく≫
ハア・・・・と特大の溜め息を吐き、ナガセはエイノの機体に合わせて高度を取り始める。後方には最後の敵機が完全に失速し、墜落するのを確認したブラックファントムVF-145と、グリム・チョッパー組、そして増援のレイギスだ。彼らだけで長距離攻撃を防ぐ事が出来た。全機が高度を取り始める
(何とか、落とさずにすんだ・・・)
彼女は此方に時々視線をやる一番機をじっと見つめてそう思う。だが、そんな一時も、5000ftに到達した瞬間に吹っ飛んだ。
≪・・・・これはっ!!弾道ミサイル接近!!ブレイクブレイク!≫
≪!?!?弾道ミサイル!?一体どこから撃ってきたんだ!≫
グリムがほぼ反射的に叫んだ後、目の前がホワイトアウトした。と同時に大きな振動が起きた。
≪何だよ、コレは・・・≫
≪味方の編隊が・・・レイピアがやられた!?≫
≪ヴァルチャーが直撃を食らった!轟沈する!!≫
目の前での大爆発は、核でもなく、通常兵器でもなかった。
「なんて・・・ブレイズ、どうするの!?」
≪・・・・どうしようもない。兎に角上昇するんだ!≫
≪5000ft以下の僚機は全滅だ!全機高度を取れ!≫
空母直上で生き残ったレイピア1が警告する。だが、彼の機体は既に大きく損傷していた。
≪緊急上昇だ!上がれ上がれ!≫
≪フィンチ!機関始動させろ!海域を突破するんだ!!≫
≪軸ブレーキ脱!最大戦速!!≫
≪第二波接近!弾着地点は・・・バザード直上!!弾着まで10秒!≫
間に合わない・・・。上空に上がっていた私達や、遅れていたケストレルはともかく他は無理だ。
≪弾着まで・・5・・4≫
≪へへっ・・・すまねえな嬢ちゃん。・・・今度、誘えそうにねえわ。大尉・・・自分はもう無理なようです・・・迷惑をかけいたしましたな・・・≫
「≪!≫」
≪2・・弾着・・Now!≫
カッ!ドオオオオオオオオオオオオン!!!!
二度目の爆発は彼の機体をも完全に巻き込んだ。バザード・フィンチも直撃を受けて、轟沈する。
≪バザードも直撃を食らった!轟沈する!≫
≪総員退艦ー!急げーッッ!≫
≪ああ・・・バザードが沈むなんて・・・≫
≪・・・サンダーヘッドより各機、残存部隊は報告せよ≫
≪此方ゾーズマン、何とか生き残った。ブラックファントムとレイギス、そしてウォードッグの生存を確認している・・・。それ以外は、全滅だ・・・。なんてこった・・・俺たちの艦隊が・・・飛行隊が・・・≫
≪・・・了解した。ウォードッグ、空中給油機は回せない。そのまま方位0-6-0へ。ハイエルラーク基地へ向かえ、地上で給油を受けよ。ブラックファントム、レイギスはCAP続行≫
≪ウォードッグリーダー、Roger≫
≪ブービー!やい!!≫
≪隊長って呼ばなきゃ≫
≪違うんだ。隊長なら隊長らしく、俺たちのことをボロクソにいって欲しい。あの声がねえと、さびしくってだめなんだ≫
チョッパーはエイノの対応に不満を持っていた。彼とて人間だ。もし、バートレットが居たなら意気消沈する私達に渇を入れていただろう。その声が無いと、これは辛すぎる
≪今日も僕たちを無事に連れ帰ってくれたんだよ。今では、彼が僕らの隊長なんだ≫
「そう・・・ね。その通り、そして私は二度と私の1番機を失わない。どこまでも援護する」
なんだか一つのつっかえが新たに出来た気もするが、グリムの言葉に古い何かがほんの少し吹っ切れた様な気がした。


To Be Countinue…
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