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第5話:奇襲

<解説>
風邪で寝込んでしまい、執筆を中断せざるおえない状況であった管理人です。中々喉の調子がよろしくないのですが・・・(^^;) 

>今回からはユークトバニアの本格侵攻が始まります。原因は、"灰色"の陰での行動でした。(ACE COMBAT 5での最初のムービー・ブレイズの初陣・バートレット被撃墜の三つの戦闘は何れも灰色の仕業です)

>原因のもう一つは既にユークトバニアにおいてクーデターが発生し、ユークトバニアは既に灰色の手の中で踊っているだけに過ぎません。ニカノールは既にに拘束されています

>オーシア側では灰色と手を組んだ副大統領がハーリングを追い込もうとする計画を練っている所です。

>これに対する動き:刹那はガーゴイル1のとある条件を飲んで、実質的に彼女の所属する「国境無き世界」と休戦します。(要注:共闘ではない) 

>尚、先の話で出た表の勢力とはオーシア・ユーク両軍+傭兵の灰色に関する話の理解者

>闇の勢力とは刹那を陰で支援するノースポイント(サウスポイントは統合されノースポイントの一部となっています)上層部の事です。彼ら(ノースポイント)は今まで以上に暗躍します。既に状況を掴んでおり、既に特殊部隊と特別飛行隊をそれぞれユーク・オーシアに極秘裏に派遣しています。今後はさらに派遣されるかも?

>特殊部隊=SFGp 特殊飛行隊=???(今回から登場)

では本編へ!サンド島 野外駐機場 12:00
「まさか隊長がやられるとは思わなかったなあ・・・なあ、ブービー・・・ブービー?」
チョッパーは慌しく整備と弾薬補給が行なわれている中でエリックに話しかける。しかし、エリックは俯いたままだ。
「ハア・・・ブービー、アレは仕方なかったんだ。お前の責任じゃあ無い」
「・・・誰がそれを気にしてるって言った?攻撃を受けているセントヒューレット軍港の事を考えてただけだよ」
「嘘は良くないぜ、ブービー。隊長の事が気になって仕方ない、顔にそう書いてある」
嘘を一瞬で見抜かれ、ドキッとする。確かにチョッパーの言うとおりだ。アレは確かにエリックの責任ではない。かと言って、警戒を怠っていなければ自分でも気が付けた筈だ。
「確かに俺だって気にかかるよ。でもよ、さっきお前が言った通りに今は友軍の事を考えるべきだぜ、ブービー」
「・・・解ってるよ、その言葉はナガセにもかけてやれ。どの程度効果があるかは解らないけど何もしないよりかマシだろう?」
「何で同室のお前が声をかけねぇんだよ?」
「お前なら誰にも気さくに声を掛けられる」
「俺だったらこういうときはロックを聴くんだがな。ナガセの奴も同じ様な事をして、気分を紛らわしているだろうよ。それと俺は結構ナイーブなんだ。何か悪口でも言われたら堪ったモンじゃない」
確かに、と苦笑しつつエイノはナガセの方を見る。彼女は一体何を考えているか良く解らない表情をしている。するとおやじさんが声をかけて来た。
「整備と燃料に弾薬、全てAll Okだ。いつでも上がれるぞ」
「「了解!」」
F-5の整備時間は他の新型戦闘機に比べれば圧倒的に早い。燃料弾薬などの装備に5分もかからない上に、整備時の速度もF-22などのイージーメンテナンス(コンピューターを使って機体の状態をチェックする最新の整備システム、異常があればそこのパーツを交換するだけで人件費や時間も抑えられる)を除けば最速と言っても差支えが無いほど素早く出来る。その代わり非常に簡素な任務しか出来ないのが特徴だ。
「ナガセ!出撃するぞ!」
「え?・・あ・・解りました」
エリックはナガセに近付いて声をかける。彼女は声をかけられるまで、ボーっと突っ立っているだけだった様だ。彼女にもう一声かけた
「ナガセ、あまり引き摺るなよ。"雑念を持って飛んだら死ぬ"って、あの傭兵の人々から聞いただろう」
「!・・・解ってるわよ、そのくらい」
解ってないのはどっちだ、と言いたくなったがそこでグッと堪える。今は分裂している場合ではない。
「じゃあ、行こうか」
「・・・ええ」
それぞれの乗機に乗り込み、エンジンを回した。

彼らがこれから向かう先は情け容赦の無い戦場だった――

セントヒューレット軍港 4万m上空 同時刻
≪・・・酷い光景だな≫
≪情報は事実だったと言う事ですね≫
誰の目にも見えぬ超々高空・・・真っ蒼を通り越して、漆黒一色に塗りつぶされた上空。そこには日の丸を付けた戦術偵察機「RF-14」が巡航ミサイル攻撃を受けて燃えさかるセントヒューレット軍港と隣接する海軍飛行場を写していた。

RF-14:ノースポイント統合自衛軍第501戦術偵察飛行隊に配備された最新テクノロジーの詰まったF-14A、大型の機体だった影響で改修に選ばれた

外見上の特徴
・AIM-54フェニックス専用パレット及びAIM-7スパロー・AIM-120AMRAAM用の半埋め込み式ハードポイントをオミット、そこに多目的偵察・電子防御用の大型戦術偵察・防御機材を装備させた
・4枚パドルの縦に長い可変長方形型排気口
・超々高々度巡航で使用するラムエアタービン用に追加された補助エアインテーク
・グローブベーン(主翼前縁付け根から展開される小翼、揚力の後方移動を抑える役割があるが、B型以降廃止)は可変カナード翼として兼用させている。
・2番機以降は360度視覚化コフィン・システムを採用(後述の特殊な防御システムの影響を防ぐ為)

中身の特徴
・F-14の元来のレーダーのAN/AWG-9レーダーはアクティブ・フェーズド・アレイ・レーダー化され、その索敵範囲は250kmに延伸されている
・機体制御に4重のフライバイライトと3重の油圧システムを採用
・コックピットは完全グラスコックピット化されて、MFDがコックピットの計器盤を占領している。操縦桿にはHOTASを採用
・TF-30エンジンをエンジンをF-136に変更し、多大な推力と出力を発生させる。
・大型戦術偵察・防御機材には正確な写真撮影機能を持った偵察ポッド「戦術航空偵察ポッドシステム」を基にし大型化させ、熱源・赤外線探知・写真撮影などの偵察能力は勿論の事、赤外線妨害装置(赤外線探知で追跡してくるミサイルのシーカーやIRST等に対し、赤外線を乱反射させる事で追跡させる事を困難にする防御システム、軍用ヘリに主に搭載される)に加え、世界で始めて「プラズマ・ステルス」を実現させた。(自機周囲に電気プラズマを展開、電波を吸収・分解するステルス技術。現実ではMig-1.44やPAK-FAに装備されるとの噂があるが真意は不明、結局何処も実現出来てないと見た方が良い)
・上記のプラズマステルスの影響が人体(主に脳味噌)にも多少あると言う事で、装甲化されたコフィン・システムを採用しそれを解決した。(ノースポイントはアークバードと共に宇宙掃海任務にレーザー搭載の専用機体〔正式名称:F-3C、愛称:機龍コスモ〕を造り、その任務に就いていて、宇宙での放射能〔いわゆる太陽風〕の危険性からコフィンシステムの研究・採用に積極的だった)
・因みにプラズマステルスとはECMに似た性質を持つが、レーダー上から完璧に姿を消す為(レーダー波を反射しない)カウンター攻撃を喰らう事が無い。
・機体の多くに複合セラミックや炭素複合素材を使用して軽く・頑丈にし、空戦能力及びミサイル回避等々の緊急回避能力を他国で使用される最新鋭機以上に強化している。しかし、機体より人間が先に参ってしまうので、Gリミッターは9Gで抑えられている(F-14自体はエンジンが神経質な事もあり6.5Gでリミッターがかかっている)

≪状況を写真に収めたか?≫
≪勿論撮影済みです、後は戦闘終了までカメラ回していれば任務完了ですが・・・どうします?見殺しと言うのも後味悪いですよ≫
≪解ってる。だが、此方の武装はAAM-5が4基、M61A2・20mmバルカン砲は1000発だ。出来る事は限られるぞ≫
≪・・・≫
コールサインR‐501、501戦術偵察飛行隊の隊長機の中では複雑な心境を持つ二人が会話していた。
≪それに我々が此処に居ると言うのは極秘中の極秘だ。攻撃などもってのほかだぞ≫
≪ええ、解っちゃいますが・・・≫
≪見つかったら罰則は厳しい・・・いや、下手すりゃクビが飛ぶ。・・・・・・・・・・・・・それでも、行きたいか?≫
≪ハッ?≫
前席に座る飛行隊長は後席の偵察撮影要員に微笑いながら聞いた。
≪クビ覚悟で突っ込むかって聞いてるんだ。別に見られなきゃ大丈夫ってこったよ≫
≪・・・ハイ!≫
≪宜しい、舌噛まない様に気をつけな!≫
RF‐14は可変翼を折り畳んだまま急降下を始める。マッハ係数が急降下による加速によって最大マッハ2.3まで計測された。その後は加速を抑えて飛行し、プラズマステルスの恩恵によってユークの航空攻撃のF‐4の最後尾編隊の背後にまで回る
≪これで第三艦隊は幾分か楽になる筈だ。FOX2!さてと、離脱だ≫
4基のAAM‐5が放たれると同時に急上昇、F‐4は何時ロックオンされたかも、何時攻撃されたのかも、そして誰から攻撃されたかも解らずに被弾し4機、撃墜される。この4機撃墜が、ケストレルと随伴艦を救う事になるとは誰も予想しなかった。何故ならそのF‐4にはユーク軍最後の保険であるKh‐31対艦ミサイルを積んでいたのだから

その空域から約200nm離れた3.5万m上空
≪・・・クシュンッ!・・・≫
≪・・・風邪ひいた様ね。流石に気温20度前後の所から零下20度以下もの極寒を一週間の内に数回往復してれば、嫌でも風邪引くか≫
刹那とガーゴイル1は刹那のF-4EでR-501のデータリンクの中継を行なっていた。しかし、どんな高空でも専用の与圧服を着ない程度に機内は与圧されているにしても機内温度は簡単に零下を下る。因みにR-501の彼らは此方の存在をを知らぬ

やかましい。それよりさっき降下した奴等のカメラは回しっぱなしだったようだ。1分前までの画像解析が今出来た。そちらに回す

≪Roger、受け取り確認。・・・凄い・・・鮮明ね。さすが写真機では世界中の愛好家が使うほどの実績を持つ国だわ。うち等の偵察機とは画質と解像度が桁違いよ≫
後席のガーゴイル1のディスプレーには、先程の撃墜したF-4のぶら下げていたミサイルまで鮮明に映し出されていた。ガーゴイル1は即座にデータベースから情報を確認する
≪・・・間違い無い、これは退役前のF-4だね。それも対艦攻撃用改修機、この映像にもKh-31を積んでた。ユークは本気ではないみたい≫

要は戦力を温存してる訳だ。恐らく突破される可能性を考えて罠を張っているに違いない。確実に生き残った艦艇、特に外洋に出張ってる空母なんかも纏めて仕留められる場所は限られる。此方でその場所にチェックを入れよう。オーシア側にとって安全に再編・集結中に攻撃が仕掛けられる場所だ。そこはオーシア側には盲点な筈

≪・・・・どう言う訳よ?≫

オーシア側はこの戦いで大きな損害を受ける筈だ。何としても安全な海域で艦隊を再編せねば反攻を行なえん。アングロサクソンと言う人種は何より自分の誇りが穢れる事を嫌う。最も愚かでどうしようもない人種だ。救い様が無い。ユークはそれを許さない。あの国は自国が踏み躙られるのを極度に嫌う。これまた救い様が無いのさ。まったくを持って阿呆らしい。まあ、ある意味美徳かも知れんが、ね

彼女の質問をMFDに返す刹那。機体が刹那の代弁者と言う訳だ。
≪しかし、私の条件を良く飲んだわね。てっきり拒否されるかと思ってた≫

互いが得るべき「灰色」に関する情報は両軍の細かな動きから探し当てる事が必然だ。奴等のアジトにうちの"スリーパー"は潜り込んではいるんだが、アジトを襲ってもそこには「アタマの部分」が居ない。恐らく両国首脳部を隠れ蓑にしているだろう。
・・・君達の目的も我々と一緒だ。一時の情報交換だけでも互いに良いモノになる事は確かだ。
しかし、そこから"誰が早く灰色を仕留めるか"は「臭いを嗅ぎ付ける"猟犬の鼻の効き"具合」と「互いの"猟銃の射撃"の腕」次第だ。面白い狩りになりそうで私はワクワクしている。休んでる間なんて無い


≪そうね、本当に楽しみ。誰が早く奴等を殲滅できるか・・・。私達以外にも"追っかけてる奴"だって居るし・・・例えば"白銀の騎士団"御一行とか・・・っと、結構前にオーシア軍の騎兵隊が到着してたみたい。あと少しでケストレルは湾口を越えられる。大したヘビークルーザーだわ≫
後席の彼女が戦術ディスプレイを見ながら最新の報告をしてくる。刹那も情報のアップデートを確認した

OK、戦闘の経緯が送られてきた。
12:25・VF-9~VF-15の7機が交戦空域に突入、と同時にサンド島分遣隊の3機もそれの援護を行なった。12:28、第一・第二メディカル・センター満床、12:29、第三メディカル・センター臨時開設・収容開始。12:31、空母ケストレル及び巡洋艦各種1隻、駆逐艦4隻が生存・湾口脱出まで残り僅か
オーシア側損害:湾被害率58%、飛行場被害率78%、艦艇損耗率64%、航空機損耗率72%、、負傷:1128名ないし1130名、死亡:842名ないし845名
ユーク側損害:A-6:12機、F-5E:5機 死亡:24、脱出:5・・・何れも空軍と海軍機が到着してからだな。イージスも踏ん張ってる模様。他はCIWSのみだな。
奇襲攻撃にしてはこの程度で良く済んだものだ。私の部隊がやれば"最高の地獄を造り出せる"ものを・・・中途半端に壊しやがって、そんなに「新兵器」のテストがしたいのか?ユーク人は新兵器を作れば何でもかんでも実戦テスト・実戦テスト・実戦テストだ。まったくを持って呆れる人種だ。反吐が出る。もう少し丁寧に扱えんのか


≪ケストレルは突破できるかしら?≫
彼女は刹那に質問を投げかける、彼は少し身体を震わせてMFDに回答を映す。

ハハハ!そいつは愚問だ。残っている駆逐艦の対空・対艦火器管制システムが完全に復旧すれば、囲っているユーク艦隊は長くは持つまい。それに良く戦術ディスプレイを見てみろ。サンド島の連中の3番機は爆弾積んでいる。奴等にはこれの情報が渡っていたと言う事だ。恐らく、沈底待機中の潜水艦から報告を受けたんだろう。これで乱戦の中ギリギリと狙いをつける高速ミサイル艇は"ドカン"だ。絶対に突破する。賭けたって良い

12:35 セント・ヒューレット軍港沖 


ヤバいもんを見ちまった

あの敵機が墜落して で海を埋める前

あそこに浮いていたのは あれは 人間の顔 だったんじゃないか

あんなにたくさんの

やめてくれ

もうこんなのはたくさんだ


≪ブービー、"あれ"を見たか?≫
「・・・うん」
≪お前も見たのか。あの海を・・・≫
チョッパーの質問にブレイズことエリックは静かに答える。自分やチョッパーだけではない。恐らく、この上空にいる友軍機全機が見ているだろう。"それ"を引き起こした敵のF-5Eは湾口に侵入した生き残りの最後の一機だったのだから。エリックはブンブンと横に首を振って戦闘に集中する
「でも、チョッパー。今は艦隊を守ることが任務だ。そんな事を気にしてる場合じゃない。彼等の為にも死ぬ気で守るんだ」
≪んなこたぁ、解ってるよぅ。――・・・ただ、聞いただけさ・・・≫
彼からはあまり元気の無い声を受ける。しかし、語尾がいつもの調子に戻っていく様な感じがした。それで少し安心する。エイノはこの任務でエッジに隊長機のポジションを譲られた。彼女に戻る意思が無いので臨時隊長として任務に就いている。
≪海を出られたからといってぬかるなよ!総員対空・体対艦戦闘用意!!≫
≪空母が外海へ出る。頼むぜ誰かよう。あいつを無事に逃がしてやってくれ!≫
(いや、それやるの僕達だからw)
チョッパーは友軍艦の熱さに完全に立ち直ったようだ。完全に安心すると、エリックはナガセとチョッパーに編隊を広くとる様に手で指示を出す。
≪此方は空母ケストレル艦長アンダーセンだ。無事に脱出に成功した各艦、おめでとう。これより小官が指揮を執り、臨時戦隊を編成する。前方に敵艦隊の封鎖線がある。これを突破し、安全な海域へ脱出しよう。諸君の健闘を祈る。上空の味方機、援護を頼む≫
≪≪≪≪「ウィルコ!」≫≫≫≫
始めての空・海軍の臨時タクス・フォース、彼等が目指すべきモノは・・・左右から挟み込んでくる「敵艦隊の僅かな隙間」だ。そこを突破しなければ他の第三艦隊艦艇には合流できない。
≪ブレイズ、此方サンダーヘッド。作戦内容は明らかか?≫
「勿論です。ケストレル以下第三艦隊の護衛です」
≪了解、直ちに行動に移れ≫
「了解!エッジ、僕に続いて、右側面から来る敵機を叩く。チョッパー、海軍のスノー大尉等の部隊と共同で左側面をお願い」
≪OK!続きます≫
≪ウィルコ!海軍の猫と蜂さん!よろしく頼むぜ!≫
≪VF-9、ゾーズマンだ。此方こそよろしく頼む。ケストレルを共に守り通すぞ。こっちは艦隊上空で待機する。デルタ1!あのロックンローラーについて行け!≫
≪チェッ、あのお嬢さんじゃないのか・・・まあ良いや。VF-10、デルタ1だ。よろしく頼む。遠くから空母を狙っている敵機がどこかにいる筈だ。そいつ等から叩くんだろ?任せておけ!AMRAAMなら4発残ってる≫
≪封鎖線までの距離を確認。4マイル、長距離射程の対艦ミサイルに注意!≫
AWACSのデータリンクを受け僚機に命令を下して、散開する。二手に分かれての攻撃は慣れている訳ではないが、やらなければならない。
≪あの艦隊のど真ん中を突っ切るだと?≫
≪何隻かやられるのは覚悟しないとな・・・≫
≪馬鹿野郎!こんな処で沈んでたまるか!≫
≪そうだ、やる前に決め付けられちゃ困る。艦隊の隊列を乱すなよ。一気に突破する!≫
≪負傷者は奥の部屋へ連れて行け!今手当てしている暇はない!≫
下の艦隊の無線は忙しく言い合っている。と、思ったその時さらに増援部隊が駆けつけた。ケストレルの艦載機部隊「アルファ」のF/A-18C1機が対艦ミサイルを翼下パイロンに盛大に4発積んできた。もう二機はAIM-9Mのみだ。だが、それらを翼下の全てのパイロンに乗せている
≪スノー大尉、遅れてスマン。そちらを援護したい。基地に残っていた無事なミサイル全部掻っ攫ってきたよ≫
≪助かる。対艦ミサイルを積んでいるんなら前方の敵艦隊に頼む!≫
≪了解だ。 スノー大尉の援護に回る。アルファ2ついて来い!アルファ3、方位170に敵艦だ!一発ぶち込んでやれ!≫
アルファ隊の列機のアルファ3は対艦ミサイルを抱え敵艦へと突貫し始める。しかし、そうとは知らずにいたエイノは思わず叫んだ。
≪右からのファランクスに注意しろ!もっと早く飛べ!やられるぞ!≫
≪ヘッ、大丈夫だって。直ぐトンズラすっから!もらった!対艦ミサイルレディ!ファイア!≫
二発ずつ放たれたハープーン対艦ミサイルは2つの敵艦に確実に吸い込まれる直前で3基喰われた。だが一発は敵の近接防空火器の弾幕を抜けて駆逐艦に直撃する。
ドンッ!・・・・
≪クソッ・・・沈まねぇか・・・!!しまった、前方ファランクスだ!上昇回避!≫
アルファ3はギリギリでそのファランクスを回避する。それを確認次第、エイノは正面から接近して来ていた敵攻撃機に意識を集中する。残っているAAMは3基のみ、此処で無駄撃ちする訳にはいかない。
≪エッジ、君が先にアレを撃って。僕が止めを刺す≫
≪ウィルコ≫
ナガセの機体を前に出し、敵攻撃機に肉薄する。敵護衛艦のレーダー照射を受けるが、それより先に此方から仕掛けられる。
≪ロックオン・・・ファイア!≫
ドドドドドッ!ゴキュッ!ガキュキュッ!
敵の正面上部から機銃攻撃は上手く胴体に命中した。だが、頑丈なこの敵機は簡単には墜ちない。
≪OK、後は奥に居るもう一機を二人でやるから先に行って。・・・捉えた!ファイア!≫
≪ウィルコ≫
ボボボボッ!メキュッ!ベキャッ!メキッメギュッ!
20mmの機銃弾を、エッジの攻撃による被弾痕に集中させる。距離250ftで急速離脱、振り返って敵機を確認すると、対艦ミサイルに被弾したのか大爆発を起こしていた。エイノは静かに祈り、謝った
(ゴメン、今は忙しいんだ。文句ならあの世で受けるよ。主よ、かの者の御霊に永久の眠りを・・・AMEN)
レーダー警戒装置の反応も若干マシになってきている。チョッパーの方も上手くやっている様だ。
≪敵ながら良い動きしやがる・・・≫
≪上空の援護がいい。いけるぞ!≫
≪まもなく封鎖線に突入する。総員全力を尽くせ!敵艦対艦ミサイル発射!!対空・対艦戦闘開始!CIWS、AA・W・Auto!対艦ミサイル迎撃開始!≫
≪ケストレル、速度このまま、針路このまま、舵中央。中央突破する≫
≪敵艦が迫っている!応戦!応戦!両舷から合計4隻!左舷前方に敵ミサイル艦!≫
空母部隊は海軍航空隊の援護を受けて敵艦隊へ肉薄していく。まだ多くの艦艇がレーダーシステムが復旧していない。
≪敵の懐に飛び込む母艦を援護する!≫
≪デルタ1より、全機!ふんばれよ!ここで艦隊を守りきれば勲章ものだぞ!!≫
≪≪≪「了解!」≫≫≫
エイノはナガセと協同でもう一機の攻撃機を撃ち落しながらデルタ1の声に答える。
≪おい!何だ今の振動は!≫
≪後ろだ!甲板が吹っ飛んでるぞ!敵対艦ミサイル至近弾だ!後部飛行甲板で火災発生!ダメコン班消火装備で急行ーッ!≫
≪馬鹿野郎!死にたいのか!!今すぐその場を離れろ!!急げッ!≫
≪何?もう一度言え!・・・復帰したァ?よし、良くやった、了解だ!対空砲撃システムがようやくお目覚めだ。行くぞ!空軍とうち等の航空隊を支援するぞ!トラックナンバー3-1-2-5~3-1-4-5、CIC指示目標、撃ち方始め!撃ィッ!≫
≪レーダーシステム復帰。対空ミサイル用意!イージスばっかに任せてられん!トラックナンバー3-4-2-5、シースパロー発射・・・始め!Salvo!!≫
イージスと各艦のCIWS20mmバルカンのみだった艦隊の防空火力が元通りになって行き、やがて苦戦していた海軍航空隊の彼らも、増援の戦闘機に当たっていたブレイズ達も少しずつ負荷が取れる。
「チョッパー、敵機に隙が見えるならミサイル艦を頼む。その為に積んできたんだ。エッジ、こっちは良いから向こうのカバーをお願い出来るかな?」
≪了解だブービー≫
≪了解です。デルタ3!その方向は敵の射程圏内!≫
≪わかってんよぉ!デルタ2任せた!≫
≪ほいよ、FOX2!・・・スプラッシュ!≫
ケストレル左舷側の敵航空戦力は相当集中している。そちらにも戦力を集中させ、遠くから対艦ミサイルをケストレルめがけて放つミサイル艦を沈めさせる指示を出す。
≪デルタ1はどこへ行った?デルタ1応答せよ!≫
≪答えられる暇はありません大尉!・・・くそっ・・・このドラ猫っ・・・離れ・・・や・・・がれ!!≫
≪VF-10、やられるぞ!脱出しろ!≫
≪クソ・・・駄目か!?≫
デルタ1が喰われる直前に、ナガセが敵のF-14の後方に回りミサイルを放ってF-14を撃墜した。
≪ボスホート2、そいつはプロだ、注意しろ!≫
≪デルタ1、援護します!≫
≪すまねえ、嬢ちゃん頼むぜ!≫
その頃、ケストレル右舷側でもさらに飛んできた敵増援部隊にエイノは苦戦していた
「くそ・・・追いつかれるッ!」
≪ブレイズ待ってろ!今振り払ってやる!≫
「スノー大尉お願いします!後ろのうちの右側の奴を落としてください。後は自力でもやれます!」
チョッパー機も敵ミサイル艦への爆撃を終えて艦隊上空の援護へと戻ってきた。そこにオーシア艦隊の対艦火器管制システムが復旧していく。
≪火器管制システム完全復活だ!レーダーロック!貴様らのケツにタァップリブチこんでやる!対艦ミサイル1番~4番レディ!トラックナンバー2-1-3-4!ハープーン発射、始め!≫
≪レーダー、敵艦を捕捉。対艦ミサイル1番2番準備!諸元入力急げ!≫
≪距離が近い!左舷砲雷撃戦!!短魚雷発射用意!目標・敵フリゲート!≫
≪雷跡右40度!取り舵一杯!回避、回避!≫
≪前部CIWS残弾ゼロ!弾薬!弾薬庫の中だ、早くもってこい!弾薬補給急げ!≫
≪艦首に直撃弾!ソナードーム大破!一気に浸水してくるぞ!≫
≪撃て!撃て!もう少しで突破できるぞ!≫
≪負けるな!こっちも撃ち返せ! ≫
≪日頃の成果を出すんだ!俺たちなら出来る!空軍だってやってくれてるぞ!≫
≪沈まない限り俺たちは負けじゃない!≫
被弾している艦艇も多く、ケストレルにも不発弾一発のみが命中したが確実に押し込んでいる。敵艦の多くが致命的打撃を受け、制空権もほぼ確保できた。もう少しで突破できる。
≪もうすぐだ、もうすぐ封鎖線を突破できる!≫
≪艦隊突破まで後少し。お願い、持ちこたえて!≫
≪右舷後方よりミサイル接近!2発です! ≫
最後の1隻が殆ど死に体にも拘らず、最後の対艦ミサイルをケストレル向けて放つ。それはオーシア側の1隻の張ったチャフの幕で混乱し海面へ、残り一発はその放った駆逐艦のマストへと撃ち込まれる
≪クソッ!被害報告!!畜生、持ちこたえてくれ!艦底浸水箇所にダメコン班急げ!・・・・何?損害は軽微?よろしい、航行に支障なし!≫
≪此方サンダーヘッド。敵艦及び敵機殲滅確認。良くやった≫
サンダーヘッドが脅威が消えた事を伝えると航空隊の間で歓声が沸き起こる。チョッパーなんかはノリノリである
≪突破しやがった!ヘビーなサーフボードだぜぃ!イヤァハァ!・・・・ところでブービー、隊長になった気分はイイもんか? ≫
「ん?・・・ああ。イイモンだね。こんな風だったら、とってもイイよ。このまま戦いに皆で勝てるのであれば・・・」
≪そうか、それなら心強い≫
そんな彼らの歓喜もアンダーセンがマイクを取ると静粛へと変わる。
≪此方は空母ケストレル艦長。本艦隊は安全な海域への脱出に成功した。海、そして空の勇士達に感謝する≫
「・・・・エッジ、チョッパー、帰投しよう。フュエルビンゴだ」
≪ああ、そうだな。・・・1、2、3・・・1、2、3機。何度数えても俺たちゃ、3機とも無事だぞ。見てろよ隊長の奴・・・海から上がって来たら、自慢してやるからな!≫
チョッパーの台詞に苦笑しながら編隊を組んだウォードッグ隊はサンド島への針路を取る。


To Be Countinue…
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