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第3話:開戦

オーシア オーレッド ブライトヒル近辺 9月23日 12:25
「・・・・ハァ・・・・」
刹那は自分の手が後手後手に回っているのに苛立ちを感じていた。既にニカノールは誘拐され、「その時」は確実に迫っている。そうなってしまえば準備途中の此方はさらに後手にまわなければならない。そうなってしまえば、奴等の「勝ち」だ。何としても、ハーリングを守り通してニカノールを奪還しなければらなぬ。さもなくば此方は二方面作戦どころか三方面作戦を展開しなければならなくなる。そこまでに対応できる程の戦力と情報は追い付いてはいない。
(焦るな・・・焦れば奴等の思うつぼだ・・・)
自分に言い聞かせながら、ブライトヒルへと向かう。そこにはハーリング大統領が執務室を構えている。一刻も早く緊急事態を伝えなければならない。
「あれ?おーい!」
「!」
(こんな時に・・・!)
呼ばれた先には先の大戦で世話になったガーゴイル1が居た。彼女はまるで恋人のように抱きついてくる。振り払おうとするが、彼女はまったく離さない。
「つれないなあ・・・折角戦友が偶然会ったって言うのに・・・どうかしたの?」
「・・・!!!・・・!!」
いつものノリで返事を返そうとするが、声を出せない事に今更気が付いた。
「?」
(くそっ!何で私はこんなに取り乱してるんだ・・・・落ち着け!)
ゴンゴンッと頭を二・三度叩き、前を向いて足を進めようとする。
「フフーン・・・何所行きたいかは知ってるよ。私もそこに行くから気にしない、気にしない。執務室まで案内するわ。此方も用があるし、ね?そんなに焦んなくたって大丈夫だって」
「!」
彼女の少し上目目線は確実に刹那の瞳の奥の動揺を掴んでいた。心臓が汗をかいているように冷や汗で全身が芯から冷える。
「あ、そうそう。良い場所見つけたんだ。用が終わったら一緒に行こ?良い情報も入ってるよ」オーシア市街地 12:55
「予想外だったね、とても忙しいからって門前払いなんて」
苦笑を浮かべつつ言う彼女の方眺め、刹那は直ぐに戻った彼女の屈託ない笑みには焦っていた心情が和らいだ。メモに

何処か行くあては?

と書いて彼女に渡す。彼女は渡されたメモ用紙で口を隠していった。
「ん~・・・秘密だよ。ついて来れば解るけどね。でも良く声だけですんだよね、その傷。後2mmで頚動脈だったんだって?」
コクッと頷き、視線を泳がせる。戦争中毒者の刹那にとって"刺激"と言う劇薬の無いこの場所は毒でしかない。娑婆の良い香り・活気のある街・そして何を考えているのか良く解らぬ顔をしている人々、まるで酸素を毒とする生物が酸素が無ければ生きていけない生物を眺めているようだ。
「ホラホラ、こっちだよ」
「!」
グイッと手を引っ張られ、路地裏へと誘われる。
(コイツのこのおてんばはいつも変わらんな・・・そこら辺は羨ましいよ・・・私にはそんな余裕は無いからな・・・!)
PDAに新着情報が一件入った。ノースポイントの自分の私兵の本部からの報告だ。

サンド島基地所属機でランダース岬で邀撃中に所属不明のMig-29Kの攻撃を受け、訓練を中止し退避していた新兵機と迎撃機の教官機の計7機撃墜され、一機が中破。新兵含め7名死亡 同時刻、ユークトバニアムルスカ航空基地の所属機が所属不明機のF/A-18Eの襲撃を受けた。此方は4機被撃墜、3機クラッシュ。5名が死亡、1名重態、1名軽傷

(・・・ついに動いた・・・)
そう思って引き返そうと考えたが、どうせ大統領府はこれの対応で門前払いがオチだと思い、落ち着くまで時間を潰しに彼女についていく事にした。と言っても時間がある訳ではない。乱数メールで自分の私兵全部隊にこう連絡した。

情報収集に全力を注ぎ、戦闘準備体制を整えろ。時間は無い。ノースポイント国防情報部とその関連機関との連携をフルに使う。共同作戦も準備するので関係部署に連絡しろ

今回は自分の所属する傭兵会社の手は借りられない。彼等ではこの闘いをビジネスとしてしか扱わないからだ。それでは「灰色」と戦う事は出来ない。今回はノースポイント統合自衛軍と情報共有を進め、さらに共同作戦も打ち立てる。これでしかもう間に合わない
「何してんの?早くしなさいよ!」
彼女にせかされ、小走りで追いつく。
「ここよ。貴方なら絶対気に入る所ね。特にこの非常事態なら」
最後にポツリと言った彼女の言葉に何か引っ掛かりつつも路地裏の裏口らしい場所から入るよう勧められて警戒しつつも進入する。
「ようこそ、漆黒の死神」
「!」
その部屋は小さな円卓会議場となっていた。そこにいる男達は、皆妖しい笑いを此方に向けてくる。どう言う事だという視線を彼女に送る
「そんな顔しないでよ。貴方だけじゃ、今回の事態に対応できないもの。だから我々"国境無き世界"が手を貸してあげようとしている訳よ」
「ッッ!?」
国境無き世界は刹那にとっては"敵"。そして"灰色"と"国境無き世界"の関係はグレーゾーンだ。
「そんなに身構えなくても、我々は武器を持っていない。同じく武器を持っていない君を殺せるのは彼女だけだ」
リーダー格の男が刹那に静かに言う。舌打ちをしつつも、空いている席に座り彼女はその隣に座る。どうやら手出しは出来ないようにする為らしい。さらに左手に手錠を掛けられ、それは椅子につながれる
「さて、既にラインハルト君もご存知だろうが"灰色"が動き出した。既にオーシア・ユーク両国の関係は地に落ちている」
「・・・・」
刹那は静かに彼らの言葉に耳を傾けた。
「ラインハルト君は、"表"そして"闇"の勢力を率いて止めようとしているのは我々も周知している。しかし、その数は足りていない。仮に406とかの勢力を率いても彼らは止められん。奴等に勢いはこれまでの比ではない。それは我々にとっても"よろしくない"」
「・・・・?」
刹那はその男の最後の台詞に頭をかしげる。
「我々は"国境を無くす"と言う、奴等の"強いベルカの再構築"とは正反対の目的で動いているのは、ラインハルト君も重々承知の筈だ。ただそれを"防ぐ"と言う目的では君と我々とでは利害は一致する。単刀直入に聞こう、"我々と共闘しない"か?」
「・・・」
刹那は不敵な笑みを浮かべ右手でメモ用紙とペンを取り出した。そしてメモ用紙にサラサラッと書いていく。そしてそれを隣の彼女からリーダー格まで回し読ませた

こんな私の事を気づかってくれるのか、うれしいね。とても嬉しい・・・





だが断る

それを読んだ彼らは複雑な表情をする。
「・・・・そうか、なら仕方ない・・・悪いが、顔を見られた以上は君を帰す訳には行かない。残念だよ・・・。非常に残念だ。君の様な万夫に勝る能力を持つ男を失うのは・・・・」
刹那はまったく笑みを崩さなかった。彼女がテーブルの上に刹那の顔を押し付け、右手を拘束した。
「こんな事はしたくないけど・・・。大儀の為よ・・・貴方ならきっと受け入れてくれると思ったから・・・」
彼女は苦虫を噛んだ様な表情をする。そんな顔をするなと言う目線を彼女に送る。
パンッ
その直後手錠を掛けようとする彼女の手に血だらけの左手で弾いた。
「「「!?」」」
刹那は、彼らがメモを回し読みしている間に無理矢理手錠から手を"引っこ抜いた"。それの所為で皮が一気にめくれて爛れ、血が止まらないが、左手を自由にする事が出来た。
「しまっ・・・」
ゴンッ
そのまま左手の甲で彼女の頭部を強打し気絶させる。彼女の懐からベレッタ92FSとグロッグ17Lを取り出し初弾を装填して安全装置を外す、そのまま1丁構えて血でメモに書いた。

彼女は頂いていくよ。元々私の幼き頃からの"戦友"だ。貴官等に渡していたら私の心が痛む

「・・・良いだろう。だが、そいつは我々の忠実な狗だ。どうなっても知らんぞ?」
彼女を肩に乗せて、ドアに一歩ずつ引き下がる。刹那は男達の警告に口の両端が引き裂かれんばかりに笑った。血で壁に書いた

私ほど彼女を知っている人間はいない。何を触れればどの様に感じるか、何に触れれば苦しむのか、互いに全て知っている。お前等とは付き合っていた年月が違うんだよ

「フン、大した自信だ。それで君が早死にしない事を祈るよ」
彼らの一人がニヤリとしながら、言った。刹那も笑顔を崩さずにドアにこう書いて答えた

お互いにな、貴官らが死ぬのは私の意志以外に許さない。私が殺すまで、貴官等に死なれても困る

「ああ、楽しみにしているよ。君に私達を止められるのか、それが楽しみだ」
彼らの答えに満面の笑みで答える。ドアを開け、街に出た直後にタクシーを拾った。

サンド島 機外駐機場 13時52分
「すまねえな 」
そんな場合でもないだろうに・・・・バートレット隊長は私に謝った生き残った教官の一機は着陸時にクラッシュして死に、もう1人は空の上ですでに死んでいた。この人の責任ではない。国籍不明機が ためらいなく 実弾を撃って来たことは、そして・・・練習生を逃がした低空が敵の真正面だったことは。通信司令室がいくつか間違えたゼロのために8人が死んだ
「あの07の機体・・・あのパイロットの反撃は見事でした」
「見てられん」
ジュネットが昂奮したまま素直な空戦の感想を言うと、隊長は「下らん」とでも言いたげな顔をして振り向いた。
「ナガセ!あんな飛び方してたら死ぬぞ!」
「死にません」
ただひとり生き残った新米パイロットが、ささやくように言った。
全ては約3時間前に遡る。





ラングース岬沖 11時06分
≪今日も快調だな。帰ったら海水浴と洒落込むか。なあ、エッジ?≫
≪黙ってなさい。今は訓練中よ≫
僚機の声も録音しつつ、ジュネットは吐きそうな物を必死に押さえ込んでいた。ACM訓練が終わって、ようやく帰還ルートをとっている最中だ。
≪すまねえな。少し無茶させ過ぎちまったみたいだ。お前等、戻ったら海水浴よりも俺の機体の清掃が先になりそうだぜ?≫
≪うげっ・・・マジですか?ゲロ処分は嫌ですよ・・・・≫
スヴェンソンが激しく嫌な声を出す。
≪あー・・・ジュネットつったな?吐くならマスクの外が良いぞ。ゲロが詰まると酸素が供給されなくなるからな≫
「わ・・わかりました・・・ACMの最中は平気だったのに・・・・」
≪そりゃ、そうだ。ACMの最中は出すもの全てケツの方に行くからな。何だったらケツの方に戻してやろうか?≫
「か、勘弁してください!」
彼のジョークを真に受けたジュネットは本気で答える。彼はHAHAHAと笑いながら、また話し続ける
≪ハーッハッハッ!!冗談だよ。真に受けるな。エチケット袋はねえからな・・・・ん?≫
「・・・・どうしたんですか?」
明らかに空気が変わった。それはACMの最中のような緊張した空気だ。
≪通信司令部からだ。レッドアラートが鳴っているようだぜ。緊急事態って事だ≫
「何ですって?」
吐き気も忘れて、カメラを構え直してその真剣な顔を前席のバックミラー越しに撮る。丁度その時、通信レシーバーから通信司令部の声が入った
≪ウォードッグ、緊急事態だ。実弾は積んでるな?至急方位2-7-0に機首を向けて飛んで欲しい。Unkownが接近中だ≫
ジュネットは編隊長機の後席から、演習をカメラに収めようとしていた。機首を2-7-0に向けたが、前席が地上に向けて吠える
≪無茶いうな!新米の面倒見てんだぜ、こっちは≫
それに構う事は無く、通信司令室は続ける。
≪通信司令室よりウォードッグ。不明編隊のコース・・・ラングース岬を基点に 278から302。バートレット大尉、サンド島の貴隊しか間に合わない≫
バートレットは、舌打ちしつつ機体を捻って僚機に伝えた。
≪仕方ねえな・・・・ベイカー、スヴェンソン、後ろにつけ。教官のみで侵犯機を出迎える。残りは低空に避退しろ≫
≪≪Roger≫≫
教官機が接近してくるのをカメラに収めつようとしてカメラを構える。
≪ジュネット!しっかり摑まってな!!それとカメラで撮る心算ならちゃんと固定しな!≫
「は、はい!・・・・うわっ!」
機体は急速バレルロール、世界がひっくりかえり、胃が裏返った。

此処で、ジュネットは気絶した。気が付けば地上に戻っていたような気もする。さっきの感想も固定されていたビデオカメラが撮った映像を見ての感想だった。

「虫も殺しませんって面してやがるぜ」
そう吐き捨てて、バートレットは戻っていく。ジュネットは彼女の顔にカメラを向けた。私の向けたカメラに、彼女は青ざめたままの口元で僅かに微笑んだ。その写真はカメラごとやって来た基地守備兵に取り上げられた。宣戦布告なく行われた戦闘の証拠が拭われてゆく

搭乗員待機室 16時00分
文明を離れた国境の島へ取材に来たのは、「ユニークな男が隊長にいる」、と"とある傭兵部隊の隊長"から聞いたからなのだが・・・これほどとは思わなかった。この口の悪い、底意地のやさしい目をした古強者に鍛えられれば若者たちも手強いパイロットに育ちあがる・・・・。その筈は正体不明機の侵入で消えた。生き残った部下はナガセ少尉のみ。今日は地上にいた若いパイロットが数人、これが今この基地に残っている戦闘機パイロットの全てだ。ジュネットは入室が許可され、その様子を見ることが出来た。
「ハァ・・・文句の山ほどもあろうが、人手も足りん。明日からは新米共も、スクランブル配置だ。上では俺のそばから離さん」
溜め息から始まった彼の言葉に僅かに隊員がざわめく。彼らは訓練過程を終了したばかりなのだ。
「ナガセ!」
「はい」
「お前は俺の2番機だ。目をつけてねえと何しでかすかわからん。今日のお前は初撃をかわして突然発砲したな。俺の様になりたきゃ止めはせんが、そいつが非武装機ならどうする心算だったんだ?始末書どころか軍事法廷行きは免れん。まあ、似た様な飛び方をする奴も居るみたいだがな」
バートレットは、チラリとブレイズの方を見る。
「エイノとダヴェンポート。お前等は俺の小隊の3番、4番機だ。残りは全てACMでの撃墜数の多い順に小隊を組ませる。順番はクジで決めろ」
エイノ少尉は、ACMの撃墜数ではナガセ少尉に次ぐが身勝手な行動がナガセ少尉以上に多くて飛行禁止を喰らっていた。ダヴェンポート少尉は自室のロックの鳴らし過ぎで「そんなにロックが好きなら整備隊にでも行ってろ」とバートレットに言われ、彼の今日はフライトを取り止められた。そこで解散が伝えられてそれぞれの自室に戻る。

ユークトバニア ムルスカ空軍基地 12:01
「オーシアのクソッタレが・・・」
「畜生・・・こんなの・・・こんなのってねえよォ!」
パイロット達は機から降りると、口々にそう言った。彼らもサンド島部隊同様国籍不明機からの攻撃を受けた。明らかにオーシアのものと思われる戦闘機の攻撃を受けたのだ。整備隊が彼らを支え、兵舎へと運んでいく。滑走路はクラッシュした損傷機で閉鎖され、彼らの機体の多くに被弾痕があった。
時間にして約60分前・・・




ムルスカ半島沖 11:00
≪ふう・・・またしても俺達ゼニート隊の勝利だな≫
≪くっそー・・・首洗って待ってやがれよ!次は落としてやる!≫
此方もACMが終わった直後に判定を行なっていたAWACS「オーカニエーバ」から連絡が入る。
≪ゼニート、メテオール両隊良く聞け。此方のレーダーに感、方位0-8-0から国籍不明機、高度25000、速度420kt。ADIZ内に侵入した。此方の警告を無視して飛んでくる。すまないがその足でそいつを邀撃してくれ≫
≪・・・あー了解だ。ゼニート14より各機、ゼニート全機続け≫
≪オーシアの連中か?親善飛行にしちゃ明らかに怪しいぜ。メテオロール16よりメテオロール各機、ゼニートの援護に回る≫
Mig-29AとMig-21bisの混成飛行隊の編隊は接近してくる国籍不明機を捉えに別々の高度から接近する。
≪オーカニエーバより各機、会敵点に接近している。警戒されたし≫
≪≪ダー≫≫
2つの編隊に分かれた彼らはMig-29側はIRSTを、Mig-21側はAA-2改良型のシーカーで索敵を行なう。気付かれちゃ意味が無い。
≪・・・IRSTに感、正面だ。・・・ん?スパイク(RWRに反応のある事を示すコールサイン)!!12時方向!≫
≪全機気をつけろ!全機ロックオンされている!≫
Mig-21の形をしたRWRがロックオンされた事を視覚と音声で警告する。全機が即座にレーダーを入れる。敵機はまだ良く解らないが、もしF/A-18Eか最近失敗したSu-50の変わりにオーシア・エメリアが販売してきて、ユーク空・海軍にも一昨年から配備されたF-35Cだったら2~3機でレーダーの性能から全機ロックオンできる計算だ。(F/A-18E・Fのレーダーは14発のAMRAAMを搭載できて、8発を同時誘導できるアクティヴ・フェーズド・アレイ・レーダーである。F-22のものはそれ以上追跡可能でもある)
≪敵機を3機捕捉、しかし撃つミサイルが無けりゃ意味は無いな・・・≫
≪此方オーカニエーバ、両隊聞け。Unkownのレーダー波の周波数から、F/A-18E・Fと判明した。気をつけろ≫
≪ドッグファイトに持ち込めば勝ち目はある。全機、交戦用意!オーカニエーバ、EW(電子戦)を頼む!出来る限り強力に、だ!≫
≪了解、開始する≫
敵機の無線とデータリンク及びレーダーを封じる為のECMをかけて、確実に接近する。しかし、RWRの反応は変わらない。本来なら敵機のレーダーは妨害電波を拾って画面にはノイズが出ていて捉えられない筈だ。
≪オーカニエーバ!ちゃんとECMをかけているのか!?≫
≪ちゃんとしている。どう言う事だこれは?≫
オーカニエーバのECMは最新型だ。旧来のA-50ではなく拡張性のあるノースポイントで主に使用されるE-767型機の余剰スペースに最新のECMを搭載している。だから敵機はバーンスルー(ECMの効果最小範囲を超えて侵入する事。強力なレーダーとECM元との距離がその効果最小範囲に関係する)するには相当距離を縮めなければならない筈だ。MWSがミサイルの接近警報を知らせる
≪シンガー!シンガー!!ブレイクだ!ブレイクしろ!!全機にミサイルが飛んでくるぞ!≫
≪何!?クソッ!≫
シンガー・・・つまり敵の火器管制レーダーが走査〔探索〕モードではなく照準〔攻撃〕モードで作動している場合にのみコールだ。かみ砕いて言えば、ミサイル攻撃を受けた事を示す。全機がそれぞれバラバラの方向へ散開し、チャフをばら撒く(因みにロックオンは走査モードで敵機を完全に捕捉した際に言うコール、照準モードとはミサイルの慣性誘導時に発するレーダー波だ。距離が近ければミサイルのレーダーのみを使うので即刻退避できるが、遠ければミサイルのレーダーの有効圏内まで発射した母機、又はデータリンクしている僚機に誘導させなければならない)
≪か、かわせ!かわせぇぇぇぇぇ――・・・≫
ドンッ・・・
ギリギリまでOverGで避けようとしたMig-29(このMig-29のみ飛行中に危険からの緊急回避の為にGリミッター〔リミッターは9G〕を解除できる従来機である。エースコンバットでは低性能機だが、実際はかなり高性能機でもある)一機が喰われる。脱出は確認できない。
≪!?チャ、チャフが・・・≫
ボンッ!
一機のMig-21は数少ないチャフがなくなり、それが原因でやがて喰われた。近接信管で多くの破片を喰らって古かった機体の電子系統は一瞬で沈黙しそのまま墜落していく。その他もどんどん墜ちて行く
≪・・・っ!此方オーカニエーバ!全機撤退しろ!このままでは全滅だ!急げ!!≫
≪ダ、ダー!≫
≪ふざけやがって・・・覚えてろよ・・・このクソオーシアめ・・・・≫
珍しくAWACSが大声を上げて撤退を指示する。既に隊長機含め半数以上が初撃で被撃墜されたのだ。


この日に両国のトップ同士による電話会談が行なわれたが、平行線のまま終わった

To Be Countinue…
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