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第二十三話:謳うのは"啄木鳥"オペレーション・ウッドペッカー・・・究極のドッグファイター

サラスタン基地 2005年2月27日 14:00
ウ~!ウ~!ウ~!
≪レーダーに感!戦爆連合約20機接近!開いている奴は居ないのか!?≫

明日のウッドペッカー作戦の先遣囮任務によりサラスタン駐屯地には航空隊が居ない状態だった。そこをエルジア軍は奪還の為に空襲を仕掛けてきた。
「私が行く。滑走路開けろ!輸送機の空中退避は後だ!」
「は、はい!!」

愛機の"矢"となる零式奮進弾を前線にいるNASDFから受領する為に来ていた刹那は愛機のタラップを駆け上がりながら整備員に向け叫んだ。既に管制塔は海軍の援軍を要請した。ETAは早くて20分後。それに対し敵爆撃機[Tu-22Mバックファイヤ-]とMig-23、ミラージュ2000Cの戦爆連合は10分から~15分で此方を長距離対地、対空ミサイルの射程に捉える。間に合わない
≪滑走路開けろ!SAF[フォース・リコン001]ブラックデスサイズ発進する!≫
≪タワー了解!見たところ貴機にミサイルが無いようだが!?≫
≪大丈夫だ!機龍と海兵隊のF-35Bの奴らも呼び戻せ!そっちの方が早い。タキシーを始めるぞエンジン・スタート!≫

エンジンスタートのスイッチを押すと、FE-14のエンジンが唸り始める。他のエンジンよりも小型だが大推力を誇る。計器類をチェックし、各種兵装をチェックしながら滑走路へと進む。
≪こちらタワー、即時離陸してくれ!方位335、高度35000、速度550kt、機数20から24!≫
≪了解、即時邀撃し撃破を図る!ブラックデスサイズ・テイクオフ≫
元々迎撃は想定しておらず、落下式タンクなどは積んでいない。誘導弾もなし。耐Gスーツも着てる暇すらなかった。あるのは機銃弾とフィードタンク目一杯に入った燃料のみ。その御陰か250mほどで離陸できた。本当に機体が軽い。
≪ブラックデスサイズ・エアボーン。頼むぞ!≫
≪コピー、A/B最大で行くぞ。相棒≫

ハイレートクライムで上昇。強力なエンジンの最大出力は軽い機体を簡単に高空まで持って行く。あっと言う間も無く高度14500まで上昇した。そこからは25度の仰角で加速しながら敵編隊に正面から機首を向けミリタリー推力で接近する。
≪寒い・・・・まだ人でいられるんだな・・・私は・・・・≫
ドライスーツは着ているが流石に高度1万メートルを超えると非常に寒い。多少加圧されているとは言えど外とは厚い防弾ガラスと装甲だけだ。あっと言う間も無く氷点下を下る。それを嬉しく思えるのは何故か良く分からない。
≪!・・・コンタクト。敵影多数。まるでカーニバルだな。エースブレイカー、脅威判別開始≫
音声指示用のマイクに声を吹き込む。するとIRST上の敵機の反応の中で大きいものをバックファイアとして探知し始める。攻めるには敵の3倍の戦力がいると様々なドクトリンにはあるが、これはオーバーキルじゃないかと思えるような戦闘機の数だ。

ファイター:15機

ボマー:5機


判別内容にはこう出た。爆撃機5機。だが敵の殆どが護衛機だ。
≪殺り始めますか≫
スロットルを絞りながらバルカンを選択する
≪敵機は一機。ブルー5~8は奴の相手をしろ他は直衛のまま編隊を維持≫
≪ラージャッ、6、7、8は我に続け。単機で挑んでくるとは愚かな奴だ≫
どっちが・・・と刹那は心の中で反論した。例え敵がBVRミサイルを撃ってきてもかわせる自信はある。
≪ブルー5FOX1!≫
予想通りに敵機はミサイルを放ってきた。それはセミアクテイブミサイルだ。ビーム機動で敵のレーダーに映らないようにしてECMで敵のレーダー波を遮断しチャフを二、三回ばら撒いた。敵にはAWACSが無いのは確認できた。何故なら敵のレーダー波は放った敵機から来ているからだ。AWACSがいたなら別の強力なレーダー波が慣性誘導と週末誘導を担当している筈だからだ。敵のレーダー波の遮断に成功し、ミサイルは明後日の方向に行った。
≪DOGFIGHTだ。こっちの機動に付いて来れるか?≫
ビーム機動から離れ、敵機編隊と正面から相対する。操縦桿のトリガーのカバーを人差し指で外し、フェイスインを宣言する。迷う事無く敵機に向けて突進する。
≪ECMか・・・ブルー5より各機へ、DOGFIGHTに突入する!IRシーカー作動!≫
敵はIRミサイルを選択したようだ。トーンが来ている。それでも迷わずに突進する。
≪ブルー6、FOX2!≫
≪ブルー8!トーン来ているだろ!?撃てよ!≫
≪ラ、ラジャー!8、FOX2≫

IRミサイル約12発が殺到してくる。それを確認した刹那はGリミッタを解除した。最初のミサイルが1000mを切った所で操縦桿をへし曲げるような力で左斜め手前に引いた。G計が瞬間的に15Gを数えて目の前の景色が攪拌され、呼吸が止まった。
≪よ、避けた!?なんて機動だ!≫
≪まぐれだ!!俺のは避けられん!≫

二発三発目を右ハイGバレルロールでかわす。この時も瞬間+15Gを記録した。脳味噌が掻き混ぜられる様な錯覚に陥るが刹那はあくまで冷静だった。
(4・・・5発目・・・・6発目!・・7発・・・・・・8発!!・・・・9・・10発!・・・・11・・・12!!)
≪な、何だあれは!?≫

最大15Gの旋回を耐えて全弾かわしきると、そのまま敵機を正面に捉える。
≪行くぞ・・・!≫
≪う、撃て!全弾撃ち込めぇ!!≫

今度は後方の護衛機のミサイルを含め計36発。視界目一杯に自機を包むように接近してくる。
≪甘い・・・・・行け!≫
ミサイルの雨の中、かわせる筈が無い。誰もがそう思った。それでも刹那は突進を止めなかった。

その様子を見ていた地上の農民はこう証言した。

あれはもうスーサイド・アタックって言った方が良かったね。自分ですら目をそらしたよ。ところが20秒ほど経っても爆発音はしなかった。また空を見上げるとミサイルの白煙を縫って行く様に・・・まるで本物の竜の様にそれらのミサイルの白羽の矢を寸前の所でかわしていたんだ。

刹那は僅かなミサイル着弾のタイムラグの間にフレア・チャフを放ちながら一本一本のミサイルの近接信管作動限界ギリギリを先程の超加重Gの旋回でかわしていた。人が瞬きをするかしないかぐらいの時間の間に敵のミサイルの針山の間を縫っていく。
≪この程度か!≫
ドガガガガ!!!・・・ガン!ヴァン!ギン!バシャッ!!

敵が怯んだ隙に一気に隊長機を落とし敵編隊を突破する。狙うは爆撃機のみ。それを阻むのは敵の直衛戦闘機のみ11機。全ての敵機はミサイルを撃ち尽くしていた。
≪ク、クソッ!行かせるな!!≫
敵機が後ろに付いた、だが敵機は距離が離させられる。速度差が違いすぎる。刹那は編隊を維持しつつ未だに任務を放棄しようとしない敵爆撃機編隊に突っ込んだ
≪堕ちろッ・・・≫
ドガガガガッ!!ヴォン!!バン!ガン!!ドガガガガガッ!!!ギン!!ガン!!ヴァン!!ボッ!!ドガガガガガッ!!ガイン!!ゴン!!ビキャッ!!グワッ!!
一攻撃で三機撃墜、まるで流れるように次から次へと撃墜する。反転しようとする刹那の機に敵機がようやく追い付いた。
≪させるか!!≫
≪チッ!≫
ドドドドドドッ!!!!ヒュン!シュン!
30mmDEFA554機関砲弾が旋回しようとする刹那の機を襲うが発射される直前にスパイラルダイブでかわした。
≪畜生!外した!!≫
≪・・・・ッッ!!≫
≪んなッ!?≫

必殺の一撃を外したミラージュがスパイラルダイブで追おうとして背面になった時に追っていたファントムは頭上にいた。刹那の機はスパイラルダイブの直後に最大Gをかけて上昇に転じたのだ。機首の下がチカッと光ると機体と体に衝撃が走った。ミラージュのキャノピーに大穴が開き、血で染まった。主の制御を失った敵機はそのまま堕ちて行く。
≪ブルー4が堕ちた!!≫
≪あんの野郎!!≫
≪よせっ!敵の増援だ!!おいッ!≫

敵の僚機だろう。そいつは此方に突っ込んで来る。既に友軍機が到着し、ミサイル・ロック始めていた。周りを見てないと大変な事になる。と言うのは良い教訓になるだろう。友軍のミサイル攻撃が始まった。足の遅い爆撃機とこっちを狙ってきた敵機を木っ端微塵にされて敵は全力で撤退し始めた。
≪良く持ち堪えたな。ブラックデスサイズ。ご苦労だった≫
≪もっと早く来てくれれば助かったんだが・・・・ッッ!・・・首を痛めたよ・・・まったく・・・・≫
首の後ろを抑えて痛みに耐えながら刹那は機を基地に向けた。
≪明日はどうするんだ?やっぱり出るのか?≫
≪何言っているんだ。そのために最前線に飛んで来たんだぞ。当たり前に出るよ≫
≪ま、いいけどな≫

[サラスタン基地の攻防戦]では単機で迎撃に上がったSAF機に攻撃を遅らせせざるをえなかった状態になるまでエルジア空軍攻撃部隊は混乱に陥った。それが原因でサラスタンにISAF空軍機(TND-IDS)が進駐を許す事になった。もしこの作戦がエルジア側の勝利だったならば攻撃機不足でISAF軍は翌日のタンゴライン攻略(ウッドペッカー作戦)は諦めていただろう。意外な人物が歴史を動かす事は珍しい事ではない。このISAF側の勝利は後の終戦まで響く事となる。

fin



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