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第二十一話:大陸への楔2反撃と悲劇の序章

南大西洋(ユージア大陸南方) ISAF上陸艦隊ISAFMC(ISAF海兵隊) 1月23日 16:00
「とうとう明日には大陸か・・・」
「上陸地点は雨の予報だ。上陸には最適だが砂浜に足元を取られるなよ。上陸ホバー艇が着岸したら全力で遮蔽物を目指せ。隣の奴が撃たれてもだ。銃火器はちゃんとホールドしておくように!」
「航空支援は全力を注ぐそうだが前の大空戦で空軍機、海軍機共に減っているからな、完全な支援は望めない」
「奥地まで進んで先行して都市の制圧に掛かるNSDF・SSDF空艇・機甲部隊と合流しなければ海に突き落とされる。内地への侵攻は速やかに行くぞ」
「先行する自衛軍はトップアタックも可能な対戦車ミサイルやパンツアーファウスト3とかドラゴンメイルの防弾チョッキとか装備が良いのになあ、俺たち海兵隊はアサルトライフルと旧式の防弾チョッキ、AT-4ぐらいしか供給されないし」

海兵隊員達はそれぞれ愚痴ったり、作戦のミーテイングをしたりと思い思いの事をしている。エルジア側は強固な防御陣地を形成し、増援等も準備を整えている様だ。だが此方は一度きりの任務部隊。戦車や歩兵戦闘車などの増援はさらに後方の大型輸送船などに積まれている。今回の作戦は初めて自衛軍の空挺部隊が目標の街に降下し制圧する作戦に参加し、さらに自衛軍特殊部隊が敵の増援に対するゲリラ戦闘で敵を駆逐していくと言うらしい。輸送艦、護衛艦もNMSDFやSMSDF等の混成艦隊だ。航空支援は数が減っているISAF軍機が中心になる。何故なら街のSEAD任務で自衛軍機は出払ってしまう為だ。
「空軍連中や海軍の連中を信じるしかない。ただ・・・・不安だな。戦場では第六感が働くと言うが、嫌な予感がする」
第32海兵コマンド連隊B部隊のレオナード・ベルツ中尉は部下のコリンズ軍曹と話していた。
「嫌な予感って・・・SAFがSEADやってから上陸開始でしょう?航空支援は大丈夫ですよ」
「まあ・・・そうなんだが・・・・・・・。コリンズ、俺が斃れたらお前が部隊の指揮を取れ」
「そんな・・・嫌だなあ。まるで死ぬのが確定したみたいじゃないですか。あの大陸での戦場を生きて帰ってきたんですから大丈夫ですよ」

コリンズは愛用のM-16A4の分解清掃を始めた。ベルツも同じく鹵獲品のAK-74の分解清掃を始めた。ベルツ曰く、[安全性が高い銃ほど生き延びられる銃は無い]
「万が一、だよ。部隊の保全は隊長が任を負わなきゃならない。お前にはその資質があるんだ。もし俺が斃れたらお前しか部隊を引き継げない」
「保険、ですか。悪くないと思いますが・・・・・・・・賭けますか?中尉が生きて帰ったら自分のおごりで。万が一が起きたらあなたの保険で酒を飲むという事で」
「言う様になったじゃねえか?上等だよ。よ~し、生き残るに賭ける」
「ハハハ!」


コモナ諸島 ISAF空軍臨時滑走路 18:00
「昨日の偵察では何ら異常は無かった。SEADをやる必要があるのか?」
レイピア1と刹那が賭けポーカーをしながら明日の作戦について話し合っていた。
「ある。最低でも敵の戦力を削るのは悪い事ではない」
「HARMの無駄使いにならなきゃ良いがな・・・・しかしお前の機には搭載できんだろう?HARMは」
「私はSEAD兼CAS・CAPをするつもりだ。フラッシュ。30ドル寄こせ。これで累計600ドルだ」
「チッ。相変わらず荒稼ぎする奴だな。やめようぜ。夜風は体に悪い」

レイピア1はそう言いながらタバコに火をつけた
「・・・・・ジョーカーはこっちにも敵にもある。だがそれは私が扱って良い物ではない」
「?・・・どう言う事だ」
「じきに分かる」

レイピア1は刹那が発した言葉は半分理解したつもりだった。だがレイピア1の想像とは違いそれは後に世界の命運すら操ってしまうものだった。
「・・・・・なあ、刹那准尉」
「何だ」
「お前、何でメビウス1にあんなに色々と教え込んでいるんだ?お前に何の得がある?」
レイピア1は長い間疑問だった事を刹那に聞いた。そう刹那は前のリグリー飛行場攻撃の後にメビウス1に色々と教え込んでいたようだ。
「・・・・面白そうだからだ。あれが育った姿を思い浮かべられないのさ。面白ければそれで良い。たとえトリガーハッピーと呼ばれようが裏切り者といわれようがな」
「・・・・成る程?だからあんなに取り入ってるのか。てっきり付き合ってるものかと思っていたんだが」
苦笑を浮かべながらレイピア1は言った。刹那ははあ、と溜め息をつきながらこう言った
「それは無いよ。もう人を殺す事でしか自分を癒せないからね」
レイピア1は刹那の思い切った告白に少々後ずさりした。
「・・・・戦場から離れるのが怖いのか?それともお前は快楽殺人者なのか?」
「後者の方だ。自分でも怖い位に殺しが好きになったんだよ。それが誰であれ殺りたくなっちまったんだ」
刹那は淡々と話す。その目には地獄の情景が浮かんでいるのだろう。いかにも明日が楽しみな遠足前夜の園児にすら見える。鼻歌すら聞こえて来そうだ。
「・・・・お前は、何の為に生きているんだ。お前が戦争を止めるなんて事を言ったって聞いた事があるが」
「そんなもの建前に過ぎない。私は戦場に生きている。何かを打倒す為に、打ち倒される為に、滅ぼす為に、滅ぼされる為に、朽ちる為に、炎に照らされた力そして武器・・・・それが全て・・・そう、全てだ。」

さらにレイピア1は後ずさる。何故なら刹那は哂っているからだ。
「そんなに引かなくても良いだろう?このくらい狂ってないとやってられないの――」
ドザザザアア!!
刹那の前に前方10m位の所から人が飛んできた。どうやら喧騒らしい。「やれやれ、世話がかかる」といいながら刹那はその喧嘩が行なわれている所に向かった。バールやらスパナやらで暴れている。
「ダルモエード3、オメガ11、レイピア4止めなさい。みっともないですよ」
優しく声を掛けたがその程度で止まる奴等ではない。軽く舌打ちをしてホルスターから13mm454カスール弾カスタム拳銃を取り出した。周りは大急ぎで退去した。そして13mm拳銃を三人の足元に向ける。
ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!
「うわあ!?」
「きゃあっ!!」
「うおあ!!?・・・刹那!てめえ何しやが―――グフォァ!?」

噛み付いてきたオメガ11にハイキックを喰らわせて15mほど飛ばした。オメガ11が派手に地面に叩きつけられる。
「うるせえんだよ。ギャーギャーと。死にたい奴は前に出て来い。全員殺してやる。ISAFのダニ共め」
オッドアイの両目でその場に居る全員に睨みつけながら銃のマガジンを入れ替えて言った。殺気が篭もった目だ。つまり奴は本気なのだろう。
「作戦前に騒いでるんじゃねえ。例えそれがどんな理由でも・・・そう、死んだ仲間の事でもな。今は如何に効率よく仲間を死なせて如何に効率よく敵を殺すかを考えろ」
「ッッ!!」

ニーダヴェリールは殆ど反射的に刹那に殴りかかった。それよりも早く454カスール弾カスタムが初弾装填された13mm拳銃を眉間に突きつけられさらに喉元に蒼い紋様の入った小刀を向けられた。
「ぐっ・・・・」
「甘いんだよ。PTSDなんて持っている奴が戦場に来たって邪魔なだけだ。死ぬ前に妹の墓と戦友の墓を見に行って来たらどうだ?それが嫌なら敵を殺し続けるんだな」

表情一つ変えずに刹那はニーダヴェリールに言いつけて銃を降ろし、剣を収めた。
「お前等も死んだ奴の事なんかに気を取られるな。死にたく無ければな。人殺しが他人の事を気にしてどうするんだ?ああ?何も出来やしない。狂ってこそ闘争であり戦争なんだよ」
吐き捨てるように刹那は奴等に言った。此処に居る奴は皆人殺しだ。ただの人殺しだ。それ以上でもそれ以下でもない。それ以外は感傷だらけの戯言なのだ。人に価値をつけるのは戦死した時や負傷した時に掛かる保険の金額が全てなのだ。それ以外はどうでも良い

オペレーションバンカーショット作戦 作戦地域 1月24日 06:50
≪此方ガーゴイル、WP3に到着≫
≪此方スターバスター了解、針路変更0-3-0へ。高度9000、500kt。WP4でSEAD開始≫
≪ウィルコ≫
≪スカーフェイス、WP3に到達。じゃあな、ガーゴイル≫
≪此方スターバスター、了解。新方位3-3-0、速度、高度ガーゴイルと同じく≫
≪スカーフェイス1、ラジャー≫
≪此方ユニコーン、これより0-0-0に向かう≫
≪OK、ユニコーン、此方スターバスター。WP4に向かえ。速度450kt、高度8500≫
≪ウィルコ。マスターアームON。HARMスタンバイ。ETA07:00≫
≪此方エメット、CAPを開始する。AWACS指示を≫
≪了解、新方位0-0-0、0-3-0、3-3-0に4機ずつで散開しろ高度は4万、速度は600ktだ≫
≪エメットリーダー、ラージャ。CAPを始めるぞ。マスターアーム点火。航法、火器管制レーダーに灯を入れろ。2は4・5・6を連れて、3は7・8・9を連れて行け。10から12は我に続け≫

各隊がブレイクをして行く。一体何機が隠されたSAMを見つけられるかが疑問だが、やるしかない。刹那の機体は胴体の6発、両翼の4つのハードポイントに18発計24発の500ポンド無誘導爆弾が吊り下げられている。出てきたレーダーサイトの多くや強固な陣地を破壊する為だ。
≪此方ブラックデスサイズ。CAS開始。0-3-0に向かう≫
≪了解、速度550kt。先行してくれ。高度は低く行け≫
≪スターバスター、ブラックデスサイズ、ウィルコ。燃料馬鹿食いだな≫
≪ちゃんと対空兵装をスタンバッて後方任務部隊が展開している。何時でも帰還しろ≫
≪了解、全弾落としてからだな≫

苦笑しながら機体をゆっくり降下させる。速度を上げて目標に近づくと、じきに海岸が見えてきた。と同時にレーダー照射を受けた事を示す警報がなる。
≪ブラックデスサイズ、マッド13。いや19もある≫
≪これはスゲえな。我が隊だけでは足りない・・・が。やるぞ。ガーゴイル、マグナム・スタンバイ≫
≪スカーフェイスより各隊へ此方もマッド19とマッド13を探知。HARMスタンバイ。ホットモード≫
≪此方ユニコーン、マッド13と19を確認。制空権を譲らない考えだな。HARM全弾撃ち込むぞ。スタンバイ≫

各隊の報告を元に情報をまとめていく。SA-13が15、SA-19が28。それらを全てAWACSが纏め上げてデイスプレーに現れる。内陸部はゲリラ戦術をしている特殊部隊の活躍でSAMの数は減っているようだ。問題は海岸。SAM陣地がそれぞれをカバーリングし、航空機にとっては厄介な状態になっている。
≪スターバスターより各隊、後2分でレーダー波が複写範囲だ。1分後に、斉射し反転だ。≫
≪SA-13を優先でやれ。それなら殲滅できる。後は海軍の第二SEAD隊にやらせよう≫
≪Okー・・・・ロックオン。・・・・ユニコーンマグナム!≫
≪ロックオン、ガーゴイル、マグナム!!≫
≪よーし良い子だ。ちゃんと喰らいつけよ・・・・スカーフェイスマグナム!!≫

HARMはロケットモーターに点火をして高速で海岸へと飛んでいく。目標は空襲に備えているSA-13やSA-19だ。勿論敵は黙っていない。レーダー波を消して回避運動を取り始めた。そこに刹那の気が爆弾を落としながら突入して行く。再びレーダー波を点けたがそれはHARMの餌食となった。

後に現代の史上最大の上陸作戦と呼ばれる[オペレーション・バンカーショット]は今始まった。

Fin
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コメント

PTSD持ちが傭兵やるってのも考えモンですねぇ…。
 といいつつ、自分の書いてる小説では「円卓の鬼神」がPTSD持ち(克服しているが)って設定なのはご愛嬌^^

 ともかく、大陸反抗作戦の序章たる「バンカーショット作戦」、地上部隊の活躍が気になります!^^

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