HOME>スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HOME>SS

第二十話:大陸への楔:1 反撃の序章

ノースポイント 1月9日 入間統合自衛軍基地 地下十階 新SAF再編司令部 05:00
「まったく・・・こんな事になるとはな」
刹那は空き室の中で溜め息をついた。ここは先のカウントダウン作戦で壊滅したSAFを改編した際の頭脳となる司令室だ。元々自分が此処の司令兼JNSDF・SFの指揮官の時に使っていた基地施設の最下層の一室だ。今は司令室としての機能を得て大きく変わっている。直ぐ近くにNASDF・NMSDF共用の中央防空指揮所があり、そこからも情報を得られるようになった。
「集まったのは我々F-22とADFX-02で構成されたガーゴイルとXF/A-27とSu-50で構成されたスカーフェイスに機龍Ⅱ型のエメット、そしてクフィールで構成されたユニコーンだけですか?」
「致し方無いだろう。腕の無い奴が来ても厄介なだけだ。そいつのお守りに周らなきゃならんしな」
ガーゴイルはオーシア大陸南側のほぼ全ての紛争で大活躍をした部隊でスカーフェイスは1997,1995年時のユージアでの大規模クーデター鎮圧で主力として活躍し、ユニコーンは空を飛ぶ傭兵の中でも最古参で発足は何と第二次世界大戦時で、三代目の部隊専用機となるAMRAAMやミーテイアを運用できるように改良され、黄色いRAM(電波吸収剤)も塗られ、複合素材で軽量化&武器搭載量が増加、FBWの採用で戦闘能力がぐんと上がったクフィール戦闘機を愛用とする部隊だ。その実力は単機でオーシアアグレッサー部隊「8492飛行隊」のF-15S/MTD8機を同時に相手し全機撃墜と言う並ならぬ実力部隊だ。
「ま、新型の早期警戒管制機も回されるってんだから待遇はいいでしょう。ついでに今までの任務より50ドルばかり月給が上がったしさ」
ユニコーン隊隊長は笑いながらそう言った。そう今回のSAF再編にNASDFがC-1中型輸送機を元に従来の機動性をまったく落とさずに再設計と燃料搭載量増加、RAMやFBL等の様々な最新技術を導入し、通常レーダーの探知能力E-767より向上しステルスをはっきり確認できるように空間受動探知レーダーを新規に開発し、衛星(GPSや気候レーダーに強制的に割り込むので敵は絶対にこのレーダーをジャミング出来ない)を使って測定用の気流を用いずに使用できるようになった。と言う早期警戒管制機を造り、SAFに実験的に配備された。勿論元が輸送機なのでかなりの機材を積み込んでも足りず空中給油用燃料タンクに給油用ブローブ等が付いていて空中給油機も兼ねており、数を揃えられないが質は高くしたい軍隊にとってはまさしく"金の卵"である。しかも機材の殆どが民生品を軽量化・改良した物(殆どの元になった民生品との互換性がある)であり、前線での使用が第一と言う要求に答えられるC-1輸送機から改造したこの早期警戒管制給油機はは非常にコストパフォーマンスも運用思想が良い。世界にこの計画を提示したら次から次へと川崎のブースに軍事関係者が押し寄せたとか・・・・
「・・・・・さて、そろそろ諸君に作戦を説明しよう」
咳払いをしながら席に座るパイロット達に深く制帽を被ったNASDFの第一制服を着た士官が正面のスクリーンの明かりをつけた。カウントダウン作戦での失敗で前の士官が最前線部隊に回された為開いていたNASDFの士官がSAFの指揮官となった。彼は刹那の事を知ってはいるが、会った事が無い為誰が刹那か解らずに居た。
「前の作戦で打ち上げられたWP4・・・・ターゲットの偵察衛星の写真だ。現在リグリー飛行場にまた爆撃機が集結している。その数は半端ではない・・・・」
そう言うと士官はスクリーンにリグリー飛行場の写真を映した。
「・・・・TU-160かB-1が20機、その支援用の戦闘攻撃機・・・TND-IDSやF-15、Su-33等の大型機が50機。成る程?こりゃ上陸する部隊を輸送・支援する艦隊への攻撃が主な任務だな。基地の外に臨時の大規模な駐機場まで作っていやがる」
ユニコーン隊の隊員が神妙な顔をしながら言った。
「それだけではない・・・・・これを見てもらいたい」
そう言うと基地周辺を写した衛星写真が取り出されスクリーンに映った。
「な、なんだあ・・・・?こりゃあ・・・・・・」
その写真にはまるで針鼠の様に配備されたSAM郡・・・・SA-13やSA-19そしてパトリオットだ。ステルスでも攻撃の為に格納式の弾装を開けばSA-19やパトリオットのレーダー誘導式のミサイルの集中砲火で確実にやられる。レーザー砲でもベルカが作り出したエクスキャリバーでもなければSA-13の赤外線ミサイルの良い的だ。一体HARMを何発撃ち込めば沈黙するのか解らない。とすれば・・・・
「諸君等の任務は理解しただろう。レーダーやミサイルが撃ち込めない超低空で侵入し、一回の攻撃で基地に存在する全ての航空機を叩け。その後は可能な限り低空で高速で離脱しろ。しかも、今度の任務・・・・バンカーショット作戦の為にHARMやハープーン、マーベリック等の対地ミサイルは使えない。勿論誘導爆弾、クラスター爆弾、ロケットランチャーもだ。2000ポンドや1000ポンド爆弾で任務を完遂しろ」
「「「「なんだと!?じゃあ、死んで来いって言っている様な任務じゃねーか!」」」」

ほぼ全員が叫んだ。無理も無い。ミサイルも駄目、クラスター・誘導爆弾ロケットランチャーも駄目となると至近距離で爆弾を投下せねばならない。しかも爆発範囲を避ける為に500mは地上から取らなければ危険だ。それでは赤外線ミサイルのいい餌食となる。しかも高速でなければ確実に対空砲に食われる。探知を避ける為に無線も、地形レーダーも駄目となると・・・・
「無論これはいつもの報酬の10倍だ。ユニコーンは爆弾投下後はWP5でCAPを命じる。この後もバンカーショット作戦がお前等に課せられている。交戦規定は全機確実に帰還すること。作戦開始は今夜23:20。That All. Good Hunting」
士官はそう言うとさっさと退出した。
「SAM任務か・・・ローニンでも居れば・・・・」
「SAM殺しでもこれは無理だ。どう見ても50以上の移動式SAMがある」
「降りよっかな・・・」
「降りれるわけねえだろ?やるしかない。WP3から上手く分かれていくしかないぞ」
「多方面攻撃か・・・・成る程・・・・どうやって各隊のETAを合わせるか・・・・」
そんな会話している彼等をほおって置いて刹那は愛機の元へと向かう
「よう、相棒・・・・食事の時間だ。人間を食えるぞ。好き放題にだ」
そして愛機のパネルにはこう出た。
それは良い事だ

リグリー飛行場周辺 23:50
(もう直ぐリグリー飛行場だ・・・)
ユニコーン1は南東からリグリー飛行場を目指していた。僚機も確認できる。
≪無線封止解除!全機アタック!!・・・・ッ待て!!≫
≪な・・・燃えてる!?≫

目標であるリグリー飛行場はまるで地獄の業火に包まれた様に燃えていた。空は血の様に赤くなっている。
≪此方スカーフェイス!上だ!上を見ろ!!≫
≪な、なんだありゃあ!?≫

彼等の目線の先にあったのは戦闘機・・・・いやまるで竜だ。まるで地獄の業火を愉しんでいる様に舞っている。そして彼等が見とれている間にそいつは東へと瞬時に消えていった。
≪何なんだあれは!?≫
≪・・・・それより下を見ろよ・・・・・ひでえ・・・・≫
≪!!・・・・・・・・人が・・・・・≫
≪これは・・・あれがやったことなのか・・・・・≫

下は地獄の業火と共に人が千切れ、内臓や血が散らかっていた。
≪刹那の機が見えないが・・・・≫
≪もしかして、あいつが・・・・≫
≪此方スターバスター。作戦は終了だ。ブラックデスサイズが上手くやってくれた。敵機が接近している、各隊は交戦に入れ≫
≪なんだって?そんな事聞いてないぞ≫
≪そっちが無線を切っている間に奴がナパーム弾で燃やし尽くしただけだ≫
≪成る程よく燃える訳だ≫
≪レーダーのノイズも酷い。チャフか≫
≪良しスカーフェイス、ガーゴイルは敵SAMを潰せ。ユニコーンは予定通りCAPだ。爆弾はパージしろ≫

レーダー画面には何も映らない。どうやらチャフが下の大火災の上昇気流の御陰で舞い上がっているようだ。御陰でSAMも撃ってこない。各隊はSAMを潰しに掛かった。
≪スカーフェイス1、リリース!≫
≪ガーゴイル1、リリース!≫
≪・・・・目標に命中、マッド(SAMが発するレーダー波をキャッチした事を示すコール)も消えた≫
≪・・・我々はさっさとトンズラする。ユニコーンは殿を頼む≫
≪ユニコーン1了解、スターバスターピクチャー(現状を教えてくれと言う意味のコール)を≫
≪敵が作戦エリアに侵入したのを確認した。機数6、2-7-0、高度1万5千(フィート)、速度650(ノーチカルマイル/毎時)セカンドグループ(敵の編成の意味。2編隊の意)レーダー波長はF-16EとMig-29だ≫
≪ウィルコ(ウィルコピーの略。ラジャーと同意だが、これは編隊、又は上位の管制指揮官からの指示を受けた際に使用する)全ユニコーンへ、此方ユニコーン1、マスターアームオン。ウェポンズ・フリー(武器の使用許可)≫

ユニコーンが接近中の敵機を包むように展開する。昔の戦術の一つ鶴翼の陣だ。防御戦闘の際は十字砲火を食らわせることで敵の動きを封じることが肝要だ。それは三次元機動の航空機も一緒だ。
≪ターゲット捕捉。敵はまだ気付いてない様だな。スタンバイ≫
≪射程に捉えました。敵はリグリー飛行場に打電をしていますよ。無駄だというのに・・・・≫
≪良し、任意に撃て。1、ミサイルラージ(ミサイル発射の意味)。ブレイク(回避行動に移る)≫
≪2、パック3(FOX3と同意)≫
≪3、FOX3≫
≪4、ミサイルラージ≫

ユニコーン隊が発射したBVRミサイルは8発、それらはAWACSスターバスターが正確に誘導していく。敵はチャフを放つが所詮戦闘機だ。AWACSのレーダーは絶対に目標をロックして離さない。
≪だ、だめだ!振り切れない!!誰か助けてくれ!!≫
≪うおおあああああ!!!!≫
≪嫌だ!嫌だ!嫌だ!死にたくない!!死にたくないっ!!≫
≪畜生!畜生!ISAFのクソがアアアアアアア!!!!!≫

やはり常人である彼等ならば人を殺したという感触は嫌なものだ。アルミホイールを噛み締めた様な感じがする。だがそれは一瞬の事、後は退屈な飛行に神経を削らなければならない事に感嘆するだけだ。
≪ユニコーン、此方スターバスター、敵機を全機撃墜した。CAPを続行せよ≫
≪ラジャー、パラシュートは確認できない。敵の生存者は無しと認む≫
≪CSAR(シーサー:コンバットサーチアンドレスキュー※戦闘地域における捜索救助活動)の必要無し。了解≫


この戦いは「リグリーの悲劇」と記憶される事となった。

エルジア軍は出航直後のISAF軍の輸送、支援艦隊を撃滅する為の任務部隊を集結させていたが、余りにも多かった為に少数の戦闘機の奇襲攻撃に完全に対応出来なかっただけではなく、ナパームと言う可燃焼夷弾で攻撃してくるとは想像もしなかったのだろう。たった2発のナパームはまず航空燃料に引火し次に対艦ミサイルなどの武器弾薬に引火した。これによってリグリー空軍基地に居た兵士は焼け死ぬか破片で死んだ。生き残りも酸素が減った為に酸欠で眠る様に死んでいった。湖に逃げ込んだ奴も居たが結局湖の水は高温の水と化し火傷や酸欠で湖の底に沈んで逝った。SAMを操作していて助かった兵はこう証言していた。

「爆撃機も戦闘機も燃え盛っていた。まるで地獄の底だったよ。そしてその火種を落とした奴はまるで俺たちを嘲り笑うように旋回をして帰っていったんだ。」

この攻撃でエルジアの航空勢力はISAFの上陸作戦迎撃には不足してしまった。攻撃した側の損害はゼロだった


スポンサーサイト

この記事のトラックバックURL

http://4253blog.blog115.fc2.com/tb.php/100-e08b704b

コメント

これから始まる大反抗作戦の序章。
読ませていただきました^^
上陸作戦⇒砂漠の戦車戦とハイスピード?で進んでいく04本編のストーリーですが、「ISAF陸上部隊」の活躍にも胸が高まりますねぇ。
ストーンヘンジ攻略戦で、刹那が“彼”をどう受け止めるのか…? 黄色中隊の戦闘描写が、今から気になっているロイでした^^;

では、お元気で~^^/~~~
いや、陸上のミッドウェーですな
にしても刹那が・・・・・

いつでもハイ、いつでも壊れてる、そして楽しんでる
何か別の世界に入っていくようです・・

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

 

Template Designed by めもらんだむ RSS
special thanks: Sky Ruins DW99 : aqua_3cpl Customized Version】


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。