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第四話:開戦

3月25日 ウステイオ南部 クレスタ基地 食堂 6:00
「やっぱり、なかなか勝てませんね・・・」
アクセルは呻いていた。18日の遠征隊との模擬空戦からまだ一勝も挙げていないからである。対戦成績は0勝3敗
「なあ、アクセルさんよう、どうにかあいつに勝てないかね?」
マーロン中尉も隣の席で同じように呻いていた。"あいつ"・・・セツナ三尉はまだ一回たりとも被弾していないのである。いつもギリギリまで追い詰めても、セツナの予想もしない動きでやられてしまう。すでにオーシアのイーグル隊やサピンの非公式戦闘飛行隊Roc隊etc・・・とも彼らは戦っているが、連戦戦勝(でも大体、辛勝である)なのだ。
「この前は、左右コルク抜きで・・・それより前は、クルビットで・・・信じられないですよ・・・」
こういった有名何処の技を大体ほぼ完璧にこなすセツナはすでに「日の丸の死神」(ノースポイントの国際表示は外斑の白い日の丸、サウスポイントは外斑が黒く卍が入っている日の丸)と各国で言われていた。
前にも述べた通り遠征隊の愛機は元になった機とはかなり相違点が少なく、特にセツナの機体はエンジン、ラダーが強化され、エアインテークの直下にはポストール機動が出来るように機体の上昇角で作動する、補助エアインテークが付いていて、速度を稼ぐために固体水素燃料のロケット装置が垂直尾翼についている、といった具合に生産性よりも戦闘能力の高さが重視されている。
「今度は何が来るか・・・と言うかあいつらは疲れというものを知らないのか?」
マーロン中尉は疲れきった声をあげた。その目線の先には遠征隊全員が野外駐機所に駐機中のそれぞれの機体の様子を見に行っている所だった。
「もう毎日も飛んでますよ、彼ら・・・今日はセリーヌ一等空・・いや曹長が今日配属になる北の方の第8航空師団第42飛行隊マクベス隊と演習のはず・・・仕事熱心なことで・・・」
アクセルもまたあきれた声でしゃべった。
「休みが平時でも特例以外の例外無しで1週間に一日から二日なんてな・・・本当に信じがたいよ・・・俺らはシエスタで2週間連続休みもなんて事だってだってあるのに・・・」
マーロンは遠征隊隊員の気力と体力を褒めながらも、半分あきれていた。

ウステイオ南部 クレスタ基地 野外駐機所 9:20
「よく平気だなあ、こんなスケジュールで・・・こっちが疲れるよ・・・」
整備員達は陰でこう口々に言っていた。
「スイマセンねー毎日、毎日機体の整備を手伝ってもらって」
セツナは愛機の整備を続けながら、整備員達に謝っていた。
「・・・はいこれもオーケーっと整備完了!問題無し!!」
整備員が全ての整備項目をクリアしセツナに伝える。
「了解、2,3,4、セリーヌ曹長、そっちはどうだ?」
他の進捗状況を確認するセツナ。
「こちら2、いつでも良いですよ!」
「こちら3!こっちも大丈夫だ!いつでも行けます!」
「こちら4、いつでもどうぞ!」
「此方セリーヌ!!すぐにでも出れます!」
全員の整備完了を確認すると共にそれぞれの愛機に乗り込んだ。
「エンジン回せ」
整備員がエンジンを始動させる。後はハンドサインのみで機体の動きをチェックし、装備の点検を始める。
整備員のグッドサインを見て敬礼。相手も敬礼を返し、滑走路に向けタキシングを始める。
滑走路に着き先に、セリーヌと4と3を先行させる。
そして2と自分も管制塔から離陸許可を得て飛びだった。

移動中 11:00
(・・・なんか嫌な空気だ・・・北の方からただならぬ殺気を感じる・・・)
セツナはそう考えていた。10分前くらいからベルカのほうから殺気を感じていた。
<<隊長どうかしましたか?後5分で着きますよ>>
「・・了解、なあ2、何か感じないか?殺気みたいなのを」
2に聞いてみた。
<<殺気?まったく、変な小説でも読みましたか?>>
2のはなった言葉がセリーヌを含めた編隊員を笑わせた。
(気のせいか?・・・いや、こんな凶悪な殺気は初めてだ・・・)
「1より全機へ対空対地の監視を厳にしろ」
威厳の限りを込めて、笑う隊員にこう言った。
<<どうしたんですフェザー1?何か変ですよ?>>
セリーヌが質問をぶつけてきた。
「気のせいかもしれないが、ベルカのほうからかなり凶悪な殺気を感じるんだ、ただの殺気じゃない・・・何と言うか、こう、戦闘のプロが本気になったような殺気なんだ」
<<何で解るんだ?隊長>>
3が聞いてきた。
「何度か似たような殺気を感じてきたからだ・・・それを感じた後には必ず大規模な戦闘が起きたからな」
<<お、脅かさないで下さいよ>>
4が震えた声で言ってきた。

ベルカ・ウステイオ国境 12:00
「諸君!!わが国は長い間財政難によりオーシアに領土を削られ、複数の国の独立を許してきた!!」
複数のマイクに向かって演説するベルカ上級将校の前には、優に3000台を超える戦闘車両と優に5万を超える兵士が居た。
「だが!!それも此処までだ!!これから行われる事は弱体化したベルカを強く!正当なベルカに変える!オーシアの帝国主義の打破し、失った領土の回復して再びベルカは世界に覇を唱えるのだ!!」
オオ!!と兵士達が雄たけびを上げる。
「征け!!ベルカの正当なる騎士達よ!!ベルカ万歳!!」
この言葉の直後ベルカ陸・空軍が一気にウステイオ領内に入っていった。3月25日12:00ベルカはウステイオ・オーシア等の隣国に宣戦布告した。

ウステイオ北部 B7R近辺 12:10
<<な、何だこれは!!>>
<<べ、ベルカ軍!?一体どういうことだ!!ウワアアア!!>>
ウステイオの空軍や陸軍の監視隊はことごとくベルカ軍に撃破されていた。
<<クソ!!司令部に通報しろ!!・・・しまった!敵機d――――>>
B7Rの近くの部隊は20分足らずで壊滅した。

ウステイオ北部・ナイメーヘン基地 12:30
<<空襲警報ー!スクランブル機、通常機関係なく発進せよ!>>
拡張機が大きな声を上げた。
「クソ!なんてこった!ベルカの奴らなんて事を!!」
マクベス隊の連中が声を上げる。
「隊長の予感が当たった・・・」
遠征隊は流石に国籍が違うので空中退避となった。
「1より各員へ!ウステイオ機が離陸してから逃げるぞ!迎撃機優先だ!」
野外駐機所にある、愛機に向かって走りながら隊員に告げた。一応、整備員が自衛用の機関砲とIRミサイルが付けてくれた
「クソ、何でこんな時に・・・」
3が嫌な声を出した。なんと言っても最前線なのだから。
「セツナ三尉!気を付けて下さいね!」
「ああ、セリーヌも、死ぬんじゃないぞ!」
セリーヌが心配して声を掛けてきた。
どんどんウステイオ機が出て行き、ようやく自分達が出れるようになった。
<<こちらタワー!早く行ってくれ!アプローチは無視しても構わん!!>>
「フェザー隊了解!!2、3、4早く行け!こっちはまだ動けん!」
<<2、了解!隊長!早く来てくださいね!>>
他の機が出て行った後、愛機のエンジンがうなりを上げてようやく機体が出れるようになった。
(本当に逃げるだけで良いのか?・・・否!!いい筈が無い!!!!)
そうセツナは考え、機体が離陸した後、北に進路をとった。

ウステイオ北部・B7R最南部 12:50
「くっ、数が多すぎる!その上、腕がいい!」
セリーヌは押されていた。自身も腕は良かったが、数と技量が高いベルカ空軍の前に押されていた。
<<死ねえ!ウステイオの犬がアア!>>
後ろの敵機のパイロットの声がした。
「!」
(駄目!やられる!!)
と思った直後、背後で爆発が複数おきた。
「!!??」
<<何!?>>
他の追われていた僚機も驚いた。
<<無事ですか!?セリーヌさん!ウステイオ空軍の皆さん!>>
セツナの機だった。一度に4機を機関砲で一通過で撃墜したのだ。
<<敵の増援、一機・・・!?日の丸!!??ノースポイントだと!?>>
<<馬鹿な!ノースポイントは参戦どころか、開戦すら知らないはずだ!!>>
ベルカ軍が驚いている。
「何で来たんですか!?退避命令が出てたはずです!!」
そうセツナの機に叫ぶ。すると
<<仲間が戦っているのに、どうして逃げられる!!この馬鹿共め!!サア!!能書きはどうでもいいから、かかって来いよ!!ベルカのクソッタレ騎士団共!!ハリー(早く)!ハリー(早く)!>>
と、あのベルカ軍に喧嘩を振ったのだ。
<<ロト1より各機!!もう我慢できん!あの日の丸を黙らせるぞ!!>>
ベルカのエースらしき4機がセツナに襲い掛かった。
<<!長距離ミサイルか!だが、その程度でやられるとでも?>>
難なくバレルロールとインメルマンターンでミサイルを交わすセツナ。一気にその4機が距離を詰めた。
セツナとその4機は格闘戦に入った。4対1なのにまったく怯まず、互角、いやそれ以上に戦っている。
「凄い・・・これがセツナ三尉の本気・・・」
<<・・・・・>>
セツナはずっと黙っている。相手のパイロットは焦りだした。
<<くっ、なんて腕前だ!!ファントムなのになんて動きをするんだ・・・!!>>
その内殆どの機が戦うのを止めその戦いを眺めていた。そして敵の二番機がついに捉えられ、機関砲を喰らった。
<<ロト2!大丈夫か!クソたれめ!!いったん引くぞ!>>
その敵機は引き上げて行った。その直後、基地から連絡が入った。
<<此方ナイメーヘン基地!敵の陸上部隊の攻撃熾烈!!もう持たないので撤収する!!迎撃隊もディレクタスまで引き上げろ!>>
「なっ!?何時の間に!?」
理不尽な撤退命令により我々は急速に引き上げる以外なかった。
<<十分な時間稼ぎにはなったでしょ、皆さん?私が落とした奴は皆脱出したしさ>>
引き上げるときにセツナがこう声を掛けてきた。
(まさか、セツナ三尉は犠牲を減らすために来たの?わざわざ自らの危険を顧みずに・・・)
セリーヌは驚き。信じられない感じのままディレクタス基地まで行った。

fin
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コメント

眠る前に来てよかった
もう第四話まで来てしまいましたね。
マクベス隊まで出させてくれて、ありがとうございます
とうとうベルカ戦争勃発
セツナ三尉も、海外遠征隊も戦争に巻き込まれてしまいました
ここから『日の丸の死神』の伝説が始まるんでしょうか?

>ノースポイントの国際表示は外斑の白い日の丸、サウスポイントは外斑が黒く卍が入っている日の丸
ナチスドイツ!?と思ったら、違いますね(笑
仏教国かな?

次の展開に期待します

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