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第四十二話:共闘作戦

エリアB7R「円卓」 アヴァロン攻撃隊
≪此方ローレライ・・・敵機どころか、鳥すら居ませんよ・・≫
ローレライことアクセルは不気味そうに言った。確かに5分前まで戦闘を確認していたが、何も居なかった。
「お、おい地上を見ろ・・・どうなっているんだ!?」
クロスは地上を見て驚いた。黒煙がもうもうと上がり、戦闘機らしき残骸がゴロゴロしていたからだ。
≪・・・・・こいつはひでぇ・・≫
サンダー1がその光景の中にさらに酷いのを発見した。―――血だまりが白色のパラシュートらしき物の直ぐ近くに点々とある。明らかに狙って撃ち殺したものだ。
≪一体誰がこんな事を・・・!?≫
――ロックオン警報!!
すぐさま各機が散開しようとした時、上空からたくさんの機影が編隊に突っ込んで来た。しかも90度の直角で音速ギリギリの速度で至近距離に、だ。
「な、何だ!!」
クロスがその機影を追い駆けようとした時にはもう後方に付かれていた。
≪おい、バタリオンリーダー。本当にこんな甘ちゃん共が例の第六航空師団か?まるでお話にならない≫
軽くふざけた声が無線に響く。
≪まあ、な。こんな雑魚の連中がベルカを負けに導いた奴だ。本当に傭兵なのか疑いたくなるほどだが・・・空戦では中々やる方だぞ?≫
冷静な声がそれに補正を加える。攻撃はしてこない様だが・・・。
≪こんな所でやり合ってしょうも無いだろうが、コブラリーダーより各機。お遊戯は終わりだ。フォーメション・ランチャー≫
unknown機の一機が突如僚機の後ろから離脱するとunknown全機が編隊を組む。
≪お久しぶりですねえ・・皆さん≫
編隊とは別に単独で向かってきたファントム。その機体はさらに暗い色になっている。
≪あんた・・監禁されてたんじゃ・・・≫
誰かが言った。奴は今サンド島に監禁されている――そう報告を受けていたのだが・・・。
≪あんな暑苦しい所なんかに何時までも長居してる場合じゃないからね・・流石に腕が鈍ったよ。どうせあんた等じゃあ此処で全滅って言うのが落ちだと分かっていたからちょっと掃除をしただけさ。ま、とんだ雑魚だったけどな。愉しむ暇すらない≫
ニヤ付いた声が無線から漏れる。
≪まあ、此処は共同戦線と行こうじゃないか。アヴァロンを落とすのは容易じゃないし、こっちも損害は出来るだけ抑えたいからな≫

アヴァロンダム周辺 森林
「良し・・全員行動開始・・」
静かな声が森にとけていく。すると30m刻みで冬季迷彩服に枯れ草等を目一杯付けた兵士が動き出す。その数20。
フフュ・・フュフュフュィ・・
鳥の囀りに混じって聞こえた笛の音らしき音。
プシュプシュプシュ・・ズシュウッ、ビスッ、ビシャッ
サイレンサー・ダットサイト・フォアグリップが付けられた89式小銃改から放たれた銃弾によってパトロールをしていた兵士が3人斃れた。
フュフュ・・フュイ・・・
また兵士が移動する。音も殺気も出さずに、だ。
フュフュフュイ・・・フュフュフュフュィ
プシュプシュプシュプシュ・・・・ドシュ、ビシュウ、ズシャ、ドシャ・・
また、国境無き世界のパトロール兵士が斃れる。
フュフュフュ・・フュフュイ
今度は2人の兵士が姿勢を非常に低くしながら、音を立てずに敵2人に近づく。そして後ろからナイフで首の頚動脈を切断した
「・・・カッッ・・・!!・・・・」
ナイフを鞘に戻し、死体を雪に付いた血の上にのせた。
フュフュ・・フュ・ウ
兵士達が移動を開始する。ダム周辺の森林にいるパトロールを次から次へと始末する。彼等はSOGの中でも特に野戦・CQB・戦況・時間を問わずサイレントキルのみを専門とする連中だ。CSはSKT(サイレントキルチーム)、通称「暗殺専門隊」と呼ばれている。基本隊員構成はハイパーレンジャー隊員20名1チームで10チーム存在する。その内4チームが潜入している。
フュ・・フュフュ・・フュウ
プシュ・・・・ブシュ・・・
遠くに点のように見えた敵兵にヘッドショットさせた兵士は何の表情を変えずにゆっくり進む。
「周辺制圧・・次だ」

アヴァロンダム攻撃隊集結地点
≪此方タンカー、次どうぞ~ハイオクにしますか?レギュラーですか?≫
タンカーにゆっくり近づく青のF-15S/MTDのパイロットは黙っている。
≪・・・・サイファー・・・頼むから構ってくれよ・・≫
タンカーのオペレーターはあきれた様な声を出す。給油が終わり次はPJの番。
≪う~何かやりずらい・・・つーかじれったい!!≫
PJがぎゃーすか言うのは当然だろう。ろくに空中給油の訓練をしていないのだからだ。
≪此方コブラ1、先に行くぞ。コブラ隊各機続け!!!≫
空中給油をさっさと済ませたノースポイントのコブラ隊が一気にアヴァロンめざし加速して行く。風みたいな連中だ。
≪クソ!!先を越されてたまるか!!ファング1より各機奴等に後れを取るな!!≫
早速、給油を終えたファング隊が続く。制空隊も順次加速して行く。
≪此方デスサイズ、コブラリーダー制空戦闘は任せる≫
「・・・・」
サイファーは自分と違ってこの状況にしっかり対応している弟に驚きを隠せない。そんな時専用無線に切り替わる音がした。
≪姉さん。上の事は任せて下さい。アヴァロンの核はあんたが潰すんだ。じゃ無きゃシナリオが狂っちまう≫
「・・・・・何のつもり?」
サイファーは冷静に聞き返す。シナリオ?何の事を言っているんだ。と
≪いや・・・気にせずに、ね≫
その瞬間、背中がぞくっとした。まるで掌で踊らされている様な気がしてならないのだ。
≪サイファー?何やってんすか?さっさと行きましょうよ≫

アヴァロン上空
「此方コブラリーダー、さあ行くぞ!!」
目の前が見えないほどの激しい対空砲火にまったく動じずに、コブラリーダーは言った。
≪了解、地獄までお付き合いしますぜ!!≫
≪如何するんだ?コブラリーダー!!!≫

僚機から指示を仰がれて即答した。
「コブラ2、3は俺の援護!!4、5は西、6、7は東の敵機を引き付けろ!!!その他は対地攻撃!!」
≪≪≪≪≪了解だ!!コブラリーダー!!≫≫≫≫≫

僚機が一気に展開する。地上部隊からのデータリンクも同時進行で行なわれ、海上部隊がAWACSの代役として管制を担当する。
≪見えた、アヴァロンだ!!スゲぇ・・なんて数だ≫
レーダー上には約50機近い敵機がいる。
「コブラリーダーより各機!!一歩も持ち場を譲るな!!恐れる事は無い!!攻め続けろ!!」
≪≪≪≪≪≪了解!!≫≫≫≫≫≫

僚機の反応を確認すると自機の主翼とカナードを戦闘位置に固定する。被弾面積が増えるが、機体性能を最大限活用するためだ。
「来るぞ!!」
敵機が雲霞の如く迫ってくる。そのど真ん中に突っ込んで行く。連合軍機は距離を取って長距離ミサイルを放とうとしたが、コブラ隊が突っ込んだお陰で放つことが出来なかった。
≪う、うわわああ!!!≫
≪こ、こいつ等死ぬのが怖くないのか!!突っ込んで来るぞ!!≫
≪ブ、ブレイクだ!!こいつ等は肉弾特攻するつもりだ!!≫
≪こんな密集編隊に突っ込まれたら!!交わせぇぇ!!!≫

敵機群が一気にブレイクする。それに一気に喰らいついた
≪≪「ィィイヤッホゥゥゥゥ!!!」≫≫
一回突っ込んで機銃で攻撃しただけで5機が撃墜・衝突大破した。
「もう一回だ!!続け!!」
≪≪諒解!!≫≫

それを眺めていた連合軍機はここぞとばかりにミサイルを放った。
≪お前等ばっかりに言い所取られてたまるか!!≫
≪遅れるな!!続け!!≫
コブラ隊が作り出した混乱は、アヴァロン全域を混戦へと導く事になる。

fin
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第四十一話:決着

エリアB7R「円卓」南に50マイル アヴァロン攻撃隊
≪此方イーグルアイ。これよりエリアB7Rに突入する。最悪の場所だが最速の近道だ≫
イーグルアイから報告を受け全機の緊張がさらに高まる。
「体の震えがとまらねえ・・・」
シンキチはこっから先にいるであろう数多くの敵に身震いをした。
≪此方ローレライ。同じく・・・震えが止まりません・・≫
≪此方クロス・・嫌な場所だ・・・空気すら敵に感じる≫
≪此方サンダー1。クロス、そんなんだったら今頃俺達は死んでるぞ?≫
サンダー1が空気をやわらげようと軽い洒落を飛ばした。が、空気は一向に良くならない。
≪・・・ガガッ!!此方イーグルアイ!!円卓内にて航空戦を確認!!交戦機、両方ともIFF反応無し!!注意されたし!!但し、一方はステルスと思われる≫
イーグルアイが叫び、すぐに各機のマスターアーム、シーカーをオープンにした。
≪敵機?フルボッコにしてやんよ!!オービット1エンゲージ!!2・3援護を頼む!!4は少し遅れて攻撃!!≫
≪一方は国境無き世界だが・・もう一方は?・・いや、そんなの如何でもいい。成せば成るさ!!チェインエンゲージ!!≫
≪チェイン気にすんな!まあ、その時はその時だ!!クロスエンゲージ!!≫
≪こんな所で足止めを食ってるわけには!!ガルム2交戦!!≫
≪・・・そうですね。ローレライエンゲージ!!!≫

各機が即座に散開し、攻撃態勢に入った。

円卓
「・・・・・」
刹那は白のパラシュートを正面に捉え、ヴァルカン砲にセッテングした。空で戦い、尚且つ打ち勝った敵に対しての唯一にて最高の礼儀をする為に。そして約束を果たすために――
(もし・・もし、あいつと私が同じ様な境遇で国籍が同じだったら・・・こんな事には・・・)
そこまで考え、少し先の事を考えてフッと微笑った。
(何、直ぐだ。地獄でまた会える。だろう?友よ)
それを察したように宙に漂うカプチェンコが笑った様に見えた。距離がゆっくりと縮まって行く。
1000・・900・・800・・700・・600・・500・・400・・300・・・・・・
そして、0コンマ1秒間だけ引金を引いた。分間数千発の20MMヴァルカン砲だったが、主の言う事を上手く聞き。1発だけ放たれた。音速の3倍速で放たれた直径20㎜の金属の塊は・・風も気圧も湿度も関係なく。真っ直ぐカプチェンコの脳天を撃ち抜いた。
「・・・・・」
サイレンサーを通して聞こえるかすかなジェット音と機器の機動音だけが機内を包んだ。
≪カプチェンコが落ちたか・・・此方アシュレイ。こっちのジョーカーを取りに行く。ソーサラ1、頼むぞ≫
≪了解だ。役立たずめが・・・・出来る限り踏ん張る≫
その言葉に少々カチンと来た。即座にソーサラ1に機首を向ける。
「・・・貴様・・・」
いや、カチンと言うよりむしろこれは殺意を通り越した殺気を出している。そもそもこいつ等がこんな事を出来るようにしたのは自身が最も尊敬していたカプチェンコだったのだが。それを役立たずと言ったソーサラ1に強烈な怒りを感じた。
≪!?・・・手が震えている!?≫
ソーサラ1が驚きの声を上げた
≪な、何だ・・・この寒気は・・・さ、寒い!≫
その殺気は味方にすら影響を及ぼしている。「円卓」全体がが凍りついた
「貴様に・・空を飛ぶ資格も無ければ、戦う資格も無い・・貴様みたいな蝿はここで地べたに叩き落し翼をもぎ取る・・・」
もう既に戦闘マシーンと化している彼に声にすら感情は無い。余りにも強い殺気を含んだ声で一気にソーサラ1は凍ってしまった。
≪馬・・鹿な・・・体・・が・・動かな・・い!?≫
主が動かなくなり、機体は水平飛行をするだけだった。そこに刹那のファントムがソーサラ1の背後にへばり付いた。
「せいぜい地べたで悔やんでろ。カスが」
ヴァアアアアアアアアアア・・・ヴォンガンガキュンゴンギン!!!ボン!!
F-15S/MTDは全ての翼とエンジンが破壊され、錐揉みになって落ち始める。さらに刹那は敵機のコックピットの真上に自機のコックピットをかぶせるようにしてソーサラ1に対し人指し指を突き上げた。

FIN

第四十話:why do you Fighte? I do not know・・・・

エリアB7R「円卓」 11:21
≪コブラ6!後方下に敵機!!≫
僚機が専用無線で叫び、瞬間的に操縦桿左の白いレバーとスロットルを引き、エアブレーキを作動させた。
「ぐ・・おおおおお!!!」
非常に強い前に引っ張られるGを感じた。目玉が飛び出そうになるほどのGを耐え、スロットルとエアブレーキを戻し、レバーから手を離すと敵機が正面に現れていた。すぐにレテイクルをあわせ、機銃弾を放つ。
ヴァアアアアアア・・・ガンガンガン
敵機に数発だけ命中した。すぐに敵機は旋回を始め、射線から逃れようとするのを、今度はA/Bと操縦桿右の赤いレバーを引いて空戦エネルギーを戻しながら追い始める。このレバーはロケット推進システムで右のレバーは後方に噴射し、左のレバーは前方に水素ロケットを噴射する。そして、このロケットは水があれば半永久的に動作できるシステムだ。これも刹那が考え付いた事で、エンジンから発せられる電力によってインテークから入った水分を電気分解、旧軍の酸素魚雷と同様に最初は窒素と混ぜて爆発しないようにし、段々水素の純度を高めて噴射口で酸素と混ぜて爆発させる。こいつは低空であればあるほど有利で、天候が悪ければ悪いほど有利になるという変わった性質を持っている。無論、噴射口はステルス性も考慮されており、チタニウム合金の上に密接に取り付けられたファイン・セラミックによって完全にレーダーからは隠れる事になる。問題は大きさと重量だが、戦闘機に内蔵してもギリギリの大きさだったので急遽教導隊の「疾風」「烈風」に取り付けられた。重量は0.5tもするのだが、そこは上手くパイロットの技量で補っている。
≪イヤッホウ!!此方コブラ2!!F-15S/MTDをスプラッシュ1!!!!≫
≪良し!此方コブラ4!F-14をスプラッシュ1!!≫
≪コブラ5!!後方に4機!!≫
≪大丈夫だコブラリーダー!!すぐ振り切る!!≫

僚機も奮戦しているようだ。敵のSu-47はかなりやるが、時間の問題だった。
(・・・・ケツを取ったぞ!・・!?)
敵機がレテイクルが合わさる直前に別の機影が自機を抜いて行った。
≪コブラ6!!こいつは任せろ!!後ろにつかれるぞ!!≫
そいつは今迄多くの敵機を落とし、その煙や細かい破片を受けて灰色の染まったファントムだった。振り返ると確かに敵機が付いてくる
「ウオ!!気付かなかった!!済まない頼むぞ!!・・・良し、こいつに乗った頃のサーカスを試すか!!」
すぐに機を左ダイブさせて気速を増させる。そして、機を引き起こしずっと操縦桿を引いていく、スロットルを下げ、左に踏んでいたヨーフットレバーを緩めそして思いっ切り右フットバーを蹴飛ばして操縦桿を軽く右に倒した。この時の状態は背面状態で速度は150ノットと失速寸前である。すると機体は右に滑る様にして追って来ていて上昇中のSu-47の後ろを取った。すぐスロットルを戻し、レテイクルをあわせた。
「堕ちろ!!」
ヴァアアアア!!!!!
機銃弾は正確に敵機に向かって行き、あっと言う間も無く火球と化した。
「・・こいつの旋回性能と安定性と軽さは世界の第五世代の中でも最強だからな。お前等前進翼ごときに引けは取らん」

エリアB7R「円卓」 11:24
「く・・・流石はカプチェンコ・・こっちの特性を掴んでるって訳か」
刹那はカプチェンコのSu-47を追っている。だが、機体性能ではあちらが上だ。いくら改良を加えたって元の性能から引き上げられるのは限度がある。今はX-6エンジンの強力なパワーで敵機に喰らい付いてはいるが、問題は強烈にかかるGだ。人間も機体も強すぎるGに限界が近づいていた。
「クソ・・・中々、捉・・えら・・・れんな・・・」
旋回の高いGに意識を持ってかれそうになるが、必死に堪える。
「ッッ!!!!・・今度・・はシザースか!!」
敵機が右左右左と旋回を始める。それに付いて行く刹那。だが段々、前に機体が出て行ってしまう。
≪堕ちろ小僧!!≫
カプチェンコは半ば絶叫するように言った。刹那は即座に機体をコブラの体勢にする。
ヴァアアアアアア!!!!!
機銃弾が近くを通り過ぎた。死ぬ直前は不思議とスローモーションが掛かった様に機銃弾が見える。だが、幸運な事に全弾外れた。コブラから機体を戻し、正面に突き出たカプチェンコの機を捉えた。
≪なっ!?しまった!!≫
「終わりだ!!」
ヴァアアアア!!!!ガンガンガンガンガン!!!!!!
20mm機関砲が火を吹き機銃弾が右主翼とカナードを撃ち抜いき、カプチェンコは機体から脱出した。
「・・・・・」
刹那は何も言わずに、機首を宙に浮かぶカプチェンコに向けた。

fin

第三十九話:We Are Guardian Of Peace Keep

12月31日 ウステイオ クレスタ基地 06:00
「・・・・どうやら、皆揃ったみたいだな」
基地指令はこの基地に居るほぼ全ての搭乗員が揃ったのを確認するとゴホンと咳を払った。
「何です?最重要任務にあたる直前だと言うのに・・・」
アクセルが不満を放つ。どの基地も、もうすぐ出撃のための準備に入る所だったが、国境無き世界攻撃隊のいる基地はほぼ同時刻に緊急ブリーフィングが成されていた。
「・・・実は、昨夜から国境無き世界を監視していた衛星が奴等のZ・Y基地とベルカ北方海域での大規模戦闘を感知した」
基地司令は落ち着きながらも、言葉を選んで言った。
「!?如何いう事だ?」
「奴等まさか・・もう動いたのか?」
「もしかして・・だが・・」
ざわざわと騒がしくなるブリーフィングルーム。
「静粛に!!!・・・さらに、たった今入った情報だと、北方海域に見た事も無い空母を中心に機動二個艦隊が展開し、さらにZ・Y両基地には戦車部隊と砲撃部隊、さらに対空火器部隊をも含む約一個中隊と一個戦闘機中隊が確認された。明らかに国境無き世界の連中とは違う部隊だ。しかし、そのような別働隊は我々連合軍には出す余力も無い。・・・そしてこれが両基地に展開している不明勢力の高精度衛星写真だ」
そう言うと数枚の大きな拡大写真を正面に貼った。そこには一機の見た事の無い戦闘機に整備員らしき人が2人引っ付いて、機を見ている写真と戦車の写真に集められる捕虜らしき写真、そして、傷ついた兵士を治療する兵士の写真。その写真にある一つの共通点、兵士の迷彩服の左腕に白の四角の中に赤の丸の刺繍らしき物があり、戦闘機には日の丸が付いていた。
「こ、これは!?」
マーロンは目を丸くした。昨日のブリーフィングでの写真では、様々な国際表記の付いたF-14やSU-35、F-22、EF-2000等と言った物しかなかったのに、それらが全て無くなり、代わりにこいつ等が駐在している。
「そう、恐らく奴が呼び付けた物だが・・敵か味方かは判らん・・・今次作戦は彼等が来る可能性が高い為、警戒して貰いたい・・・・質問は?」
司令はサッと言って彼等に最後の時間をやろうと考えていた。だが、シンキチがそれを遮って言った
「ちょっと待て・・この写真・・真実であれば、大変有利だぞ・・・これがあるということは、だ。頭を下げてもノースポイントに支援要請するべきじゃないのか!?」
確かのその通りだ。Z・Y基地には主力とも言うべき航空隊が大量に配備されていた筈だった。それが彼等の手に落ちたということは、敵方の戦力の低下。さらに言えば敵の首根っこを押さえたと言う所だ。後は、止めの剣を立てれば良い
「それは既にやっているが、ホットラインに向こうは応じない・・・実質的に連合国とは一線を引いていると言う事だ。もう良いだろう。解散せよ」

デインズマルク空港 07:10
「もしもし・・ああ総理、作戦フェーズ1は終了しました。報告では死者は出ていないと言う事です。・・・何?ホットラインが五月蝿い?ほおって置いて下さい。大国に付き合う必要は無い。・・・・御命令を、我が主人(マイ・マスター)・・・・・・」
刹那は経過報告をした後、指示を待った。だが、すぐには返答は帰ってこなかった。
「・・・私は簡単に人は殺せる。微塵の躊躇も無く。何の後悔も無く。痕跡すら残さずに塵殺出来る。何故なら、私は[人間]と言う枠を超えて歩く感情も無くせて、人を斬殺し、千切り、撲殺し、握り殺し、瀟殺し、射殺するのを快感とも感じられる[化け物]だからだ。機銃に機銃弾は私が入れよう、照準も合わせよう、マスターアームも私が外し、トリガーも私が引こう。だが、撃つのは貴方の殺意だ。さあ、如何する?如何するんだ!?ノースポイント連邦国内閣総理大臣、村瀬・良郎殿!?さあ、御命令を・・・・貴方は言ったよな。世界平和の邪魔になる奴で話し合いで解決出来なければ、手を汚してでも良い方向に向ける、と・・・さあ、早く御命令を!!!!」
刹那は今までに無い哂ってるとも、苛ついているとも言える声で言った。
≪・・・・判ってる・・そんな事は判ってる・・・では、命令する。「国境無き世界」を殲滅し、一人でも多くの人間を救え!!!
相手は少し、つらそうな声で言った。
「了解・・我が主人」
ニヤァとしながら答える刹那。やはり、人を殺すのは愉しいのだ。この戦争で最も変わった人間は彼なのだろう。無線を切り、自らの機に歩き出した。
「ククク・・・クハハハハ・・・やっぱり、良いなあ。人を殺すって言うのは・・・ハハハ・・・」
だが、この様な理性が外れた状態は機に乗り込めばいつも通りに戻る。誰の見送りも無く、誰にも感謝される事も無く、誰も彼も知らないまま――だが、それでも逝かなければならない。誰も振り返らなくても良い。ただ、世界の為に――
「・・・・・・さて、と・・・・平和の為に逝って来ますか!!

ヴァレー基地 10:00
≪最後の出撃だな・・・≫
管制官の声が寂しそうな声だった。でも、行かなければ。相棒とのケリをつけなければならない。サイファーはそれに応じる事も無く。只、僚機たちを見つめた。皆、覚悟が在るらしい。
≪さあ・・・発進準備が完了した≫
それを皮切りに、全機がスロットルを上げて離陸に入った。滑走路脇には整備員達が手を振って、大声を上げている。でもその言葉は聞こえない。多分、一人でも多く帰って来い、とでも言っているのだろう。機体が浮き上がり、一気にA/Bで垂直上昇する。
≪頼むぞ・・必ず帰って来い!!≫

エリアB7R「円卓」 11:00
「・・・・ッッ!!来たな!!」
カプチェンコはレーダーに反応が検知されたのを確認する。機数は1機
≪此方、ソーサラ1。馬鹿が一機居るぞ。出迎えてやれ≫
ソーサラ隊が動こうとしたその時、無線が混線した。
≪舐めてくれんなあ。小僧!!デスサイズよりコブラ全機!!!戦闘態形に移行!!≫
≪コブラ1了解!!行くぞ手前等ァ!!!≫

いきなりレーダーに12の機影が現れた。可変翼ステルスのようだ。直感が言った。強い、と
≪フン、たった13機で何が出来る。こっちは腕利きが24機いるんだからな≫
ヤコフは余裕をかましていった。
≪吠え面かくなよ?この雑魚共!!!≫
敵の2番機が鼻で笑って言った。
≪雑魚かどうか、試してみろ!≫
ソーサラ隊が動き、16本のAMRAAMを放った。
≪どんなに実戦経験が豊富なミサイルでも、当たらなければ意味は無い・・・・ブレイク!!≫
次の瞬間レーダーから一気に機影が消えた。何故か奴のファントムまでも、だ。
「!!ECM!!!・・・馬鹿な・・ECCMが・・効かないだと!?」
ECCMを作動させてもまったく効果が無い。無線はノイズ交じりになっている。
≪やむ・・ん・・・機、ブレイ・・・・!?ミサイッッ!!・・・・≫
火玉が一つ空に散った。反射的に機体を捻る。次の瞬間接近警報が鳴った。咄嗟にチャフを連射し、7.8GものGに耐えながら、ギリギリで交わした。その瞬間、コックピットスレスレに見えたミサイル――AAM-4が至近で爆発した。
「ぬあっ!!・・・・クソ!!」
(ミサイルアラートが鳴らない!?クソッ!!こいつは核ノイズと一緒で、計器すら麻痺させるのかっ!!なんて高度な技術だ・・・!!!)
ほんの一瞬だけ考え反撃に移ろうと敵を探すが、後ろから曳航弾が2発飛んで来た。すぐに機を急降下させて、逃れようとする。
(何!?既に回り込まれている!?何てスピードと機動性だ!!しかも、落とせた筈なのに何故はずした!?・・!!ま、まさか・・情けを掛けられた!?畜生!)
機を上昇させて、敵機に喰らい付こうとする。
「捉えた!!落ちろ!!」
ヴァアア!! ヴァアアアアアアアアア!!!
機銃弾は敵機に吸い込まれていくが、命中する直前に我が目を疑う事が起きた。
「き、消えた!?」
敵機がガンサイトの中から消えたのだ。必死に探すが、何所にも居ない。
≪隊・・う!!下・・!!て・・は真下・・す!!!!≫
無線にハッとして機を急旋回させる。すると機銃弾が何発か当たった。
ヴァン!!ガン!!ヴォン!!
(な、何だ!!!今のは!!)

fin

長編小説のオリジナル設定

20071006221816
長編小説「ACECOMBAT死神の追憶」(1995年時)
主人公:コバヤシ セツナ 年齢:18歳 性別:男 職業:NOTHPOINT航空自衛軍:北部航空方面隊:第301航空隊:三尉
乗機:F-4E改シータ型(空戦特化型) コールサイン:ヴァルハラ04後にフェザー1、デスサイズと変わる。

・セツナはまだ94年の11月に初めてスクランブル配備になったばかりの新人、中卒で航空自衛軍に入る(倍率は大卒が35倍高卒が70倍中卒が140倍)天才的な空戦能力と、場と物の飲みこみの才能は特例で航空学生時に飛び級をしたほど。過去を聞かれるのを極力嫌う。元は孤児で傭兵によって育てられた、というのが最も有力な噂である。趣味は自作の横笛、腕前はプロ並み

・NOTHPOINT連邦自衛軍は世界的にみても少数精鋭のベルカ公国軍に勝る練度とSAPIN王国に匹敵する兵力があるが、FTA、安全保障同盟を組んでいてほぼ同じ戦力をもつSOUTHPOINTO共和国(NOTHPOINTのほぼ南直下の大きめの島{詳しくはACES WEB04で})と共に一切の侵略戦争の否定、世界平和を憲法に取り入れている。

・尚このNOTHPOINT連邦とSOUTHPOINTO共和国はかつて一つの国だったが前の世界大戦の敗戦国で、OSEA連邦とYUKTOBANIA共和国によって領土が丁度ほぼ半分ずつで分けられたが、1985年に両国の間で安全保障条約が結ばれ1990年にはFTAが結ばれるなど両国間の関係は日々親密なものになっている。

・軍事的な面でこの二ヶ国の関係を象徴するのは二ヶ国間の共同演習、そして両国の航空自衛軍の新人戦闘機パイロットで最も優れたパイロット5~6名を親善大使を兼ねて世界各国を廻り各国空軍と協同演習を行うことである。

・尚、NOTHPOINT連邦自衛軍は西側(OSEA・FCU側)のSOUTHPOINTO共和国は東側(YUKTOBANIA側)のが主であるが、近年は技術交流等により1985年以降に両国間で生産された兵器は基準と部品が統合され、経済・軍事共に両国間の関係は親密であることが分かる。

・その他重要な国々、OSEA連邦・YUKTOBANIA共和国・SAPIN王国etc・・・くわしくはACEWEBにて。(説明すると非常に長くなる)
分かりやすくいえば
OSEAはこの世界で膨張を続ける超大国
YUKTOBANIAはOSEAに対抗している(旧ソ連みたいな)もう一つの巨大国家
BELKAは財政難でUSTIO・GEBET・RECTAを独立させてしまうし、OSEAに領土を削られていく国(物語に重要な国)
USTIOはBELKAから独立し観光業等を中心に発展していく国(最も物語に重要な国)

ジパング BGM みらい「戦闘」

http://www.youtube.com/watch?v=04FF3uSv5nQ

第三十八話:We Are Not Hero And They Are Not Unsongs

12月30日 ベルカ国内 Z基地敷地内 01:20
「9時方向!!敵装甲車!さらに随伴歩兵確認!!目標照準・・・撃ーーーッッ!!!!」
ドウン!!!!・・グワッ!!!
「命中!!撃破確認!!」

戦闘は熾烈を極めていた。此方も負傷者が50名中6名出ている。だが敵には数十倍に上る死傷者が出ていているが、敵の敢闘精神――ファイティングスピリットはまだ衰えていない。
「F-2より支援要請!!一時方向!!」
「了解!!目標、敵兵郡!!射ーーーーッッ!!」
ドン!!・・・グワッ!!
「nice shot!!敵を蹴散らした!!次!!」

90式戦車5台と89式歩兵戦闘車2台は基地内を縦横無尽に駆け回りながら敵を攻撃し続ける。上空でも北方海域の艦隊に攻撃を仕掛けて帰還してくる部隊を心神、烈風、疾風、各5機、計15機がサイクルで入れ替わりながら迎撃をしている。
「G-1より報告!!敵GCI、タワーを制圧!!」
「了解!!各車両へ!!もうすぐ制圧可能だ!!踏ん張れ!!」

状況は優勢、だが予断を許さない状態だった。艦隊にも何隻か被弾し、撃沈はしてないものの「ムラサメ」は戦闘継続は不可能と報告を受けた。
「さて・・・こっちはもう大丈夫だが・・海も本当に大丈夫なのか・・・」

ベルカ 北部海域 01:35
「クソオオオ!!!!沈めてたまるかあああああ!!!」
ムラサメは00:48に対艦ミサイル一基被弾し、現在も弾薬庫に引火させまいと決死のダメージコントロールをしていた。幸い死者は出てないが負傷者が多く、ダメージはかなり深刻だった。
「負傷者二名発見!!救護班!!医務室に!!!!」
「レーダーの回復は何時頃か!!・・・何?後二時間?遅い!!!!一時間にしろ!!」
「馬鹿野郎!!お前等何やってんだ!!木の当て方が違う!!!!艦を沈める気かァ!!!」
「負傷者は何名だ!!さっさと集計せんか!!・・・・何?58?クソッ!!!」

命中した箇所はヘリ甲板に一発だけだったが、対潜ヘリの潤滑油、航空燃料に引火、火災が一気に広まった。
≪僚艦、ハツユキより報告!!ワレ ザンダン ザンヨ ナシ!!≫
≪僚艦、アタゴより報告!!ワレ カサイ チンカ コレヨリ セントウヲ サイカイスル≫
≪敵第六波、撤退!!総員、ダメコンに全力を注げ!!≫
≪現在、傾斜左舷に5度!!右舷バイタル区画に注水!!左舷ちょい排水せよ!!≫

艦隊は数隻被弾したが戦闘継続不可はムラサメだけだ。そのムラサメもあと2時間で戦闘を再開できる。撃墜数は第一~第六波までで約130機中52機。相当敵戦力を削った筈だ。
「こっちはもう楽になったな・・・後始末は頼むぞ!!連合軍!!」

アヴァロンダム 管制室 03:00
「・・・第六次攻撃隊・・全滅・・です。Z、Y両AB(空軍基地)沈黙・・・健在は、XABだけです」
通信員から報告を受け、愕然とするラリーとジョシュア。いきなり現れた不明勢力の艦隊による陽動作戦。Y・ZABの奇襲攻撃・・・これにより7割以上の戦力を失った事になる。これでは連合軍の攻撃は防げない。その奥でカプチェンコは少し微笑を浮かべていた。
(流石はノースポイント。兵力が足りなければ、練度と戦術で完全にカバーするのか・・私の読み通りだな・・やはり世界の君主にはあの国が相応しいのかも知れん・・・・)
そこまで考え、ジョシュアに進言した。
「・・・・ジョシュア、こうなってしまった以上。我々が迎撃せねばなるまい・・・出撃許可を」
それを聞いたジョシュアは、少し考えてから言った。
「良かろう・・但し、パーマーとアシュレイとヤコフ・サイフーリンも連れて行け・・あんた等だけでは戦力は足りない筈だ」
カプチェンコはすぐにジョシュアの考えを読んだ。自分を逃がさない為に、彼等を付けるのだろう。確かにこの国境無き世界の最強チームなら奴等、第六航空師団には勝てるだろうが、99.9%の確率で最新鋭機を持ち単機でも「鬼神」を軽く手玉に取れる程の練度を持つノース・サウスポイントの飛行教導隊「コブラ」には勝つ事は出来ない。それをカプチェンコは知っていた。
「了解だ・・・・」

fin

第三十七話:we can not come back

12月30日 ベルカ北方海域 イージス護衛艦「キリシマ」 18:00
「来ました!!第一波敵機35機!!方位1-8-0、距離150マイル!!!」
レーダー員が叫ぶ。15分前索敵機を確認してすぐに敵はやって来た。
「総員!!対空戦闘用ーー意!!!第一波はSM-3とシースパローでしのぐ!!!」
艦長は艦内放送に大声で言った。すぐに隊員達が動き、所定の位置に待つ。
「総員戦闘配備完了!!!いつでもどうぞ!!」
部下から報告を受け、砲雷長は下令した
「よし、SM-3、諸元入力急げ!!主砲、CIWS、迎撃用意!!」
命令を受け、すぐさまデータ入力を始める。空母からも迎撃機が続々上がっていく。
「艦隊直援機、10機上がりました!!IFFの作動確認!!」
「SM-3諸元入力、完了!!イルミネーターリンク!!」

続々と報告を受け、すぐさま攻撃を下令した。
「よし!!味方を巻き込むな!!SM-3!発射始め!!」
「後部VLS!!SM-3!発射ァ始め!!!!salvo!!!!」
ズズズン!!
スタンダードミサイルは護衛艦全てから同時に25発発射された。するとミサイルに気付いたのか、敵機は散開を始める。
「逃がさん!!コース再確認!!敵機を逃すな!!」
「敵機12機対艦ミサイル発射!!弾着まで4分30秒!!」
「シースパロー!!諸元入力!!」

CICは敵の動きを確実に捉え、的確に指示を下していく。まさに高い練度が成す、徹底的な艦隊防空。
「何隻かの犠牲は止むおえん・・だが、絶対完璧であり続ける!!」

ベルカ Z基地周辺 19:00
「時間だ・・・後方支援部隊、攻撃開始!!」
隊長は無線に言った。傍受の危険はあったが、電撃攻撃には必要だったのだ。
≪了解、指向性砲弾と多弾頭ロケット弾での支援開始する!!撃ち方始め!!≫
無線から報告を受け、すぐに戦闘態勢に入るよう、部下に手信号で指示した。
≪此方、空挺部隊後15分で上空に着く。頼むぞ!!≫
≪此方第二戦車中隊、突撃開始。デカ物は任せろ!≫
他もすぐに現場に突入を開始するようだ。
「後・・30秒・・・・・・・20秒・・・攻撃開始!」
部下に敵兵を狙撃するように言った。このカウントは、支援部隊の攻撃弾着である
パン!!バン!!タンタンタン!!
滑走路付近にいた敵兵5人が足を撃ち抜かれ、倒れた。そこに他の兵士がすぐに安全を確かめようと近づいて来る。
ギュウウウウウウウウン・・・ズグワアン!!!!!!シュウウウウウウウウウウウウウ・・ズガアン!!
そこに砲弾や、ロケットが雨の様に降り注いだ。
「良し・・突撃イイィィィ!!!!
隊長は部下達と共に偽装網の付いた塹壕から飛び出た。銃には既に着剣が成され、さらにライフルグレネードを発射して、怯んでいた敵を吹き飛ばしてすぐに近くの遮蔽物に隠れた。だが相手も馬鹿ではない。機銃を連射し、敵を撃退しようと必死に応戦する
「チッ!!此方G-1!!敵に釘付けにされてる!!援護を頼む!!
その支援に応じたのは戦車部隊だった。
≪了解!!目標捕捉・・・撃ッッ!!
ドン・・・ギュウウウウウウウウウウウウウ・・グワッ!!!
2500M先から放たれた90式戦車の120mm滑空砲のAPFSDS弾は、見事に機関銃の防護する土嚢に命中。機関銃は蜂の巣に機関銃手と給弾手は破片を全身に喰らい、爆風で吹き飛んだ。
「ざまあ見ろ・・グッ!!」
隊長の腹には機関銃弾の弾片が突き刺さっていた。セラミック入りの防弾チョッキでも貫通してしまったのだ。
「隊長!!くっそがあああああ!!」
ダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!!
隊員が反攻に出ようとする敵に向かってフルオートで撃った。その隊員の撃った銃弾は5人以上の兵士を撃ち抜き、蹴散らした。
「此方!!G-1!!隊長が被弾!!至急メデックを!!」

エリアB7R「円卓」 19:45
「居た!!」
刹那はB7Rでの敵の掃討を任務にしていた。敵機を見つけ、バンクで僚機に知らせる。
「こっちには気付いていない・・全機戦闘態勢へ」
無線封鎖をやっているので、機内の明かりを点け、手信号で指示を出していく。僚機のバンクを確認するとすぐさま、零式奮進弾を選択した。敵機はおよそ35機、こっちはたった7機。一機辺り5機を撃墜しなければならなかった。
両手をバッと広げると、僚機は散開した。
「さあて・・奴等に夜戦ってのを教えてやるか!!」
IFFは敵のに合わせているので、バレはしないのだが早急に片さなければならなかった。
「FOX1!」
ゴッ・・・シャアアアアアア・・・・
零式奮進弾8発は迷う事無く、敵のウステイオ第六航空師団迎撃編隊に向かっていく。僚機もAAM-4を二発ずつ放った。計20発のミサイルは周りからゆっくりと編隊を包囲していく。敵機はこの時点でこっちに気が付いた。相手にはステルスも居たが、高精度IRSTと相対距離計算用のスーパーコンピューターには歯が立たなかった。必死にブレイクするが必中圏内に居た為、回避は不可能だった。
「3・・2・・1・・ショットダウン・・」
零式奮進弾が炸裂し、黄燐による炎の壁と鉄球と破片によって12機が撃墜した。さらにそこにAAM-4が突っ込み、傷ついた敵機を全機落とした。
「良し・・全機、一度帰還し、補給する。方位3-4-2」

ベルカ北方海域 護衛艦「ムラサメ」 23:00
「敵第五波!!さらに来ます!!機数、20機!!」
レーダー要員から報告を受け、五度目の迎撃体制に移る。
「しつこい奴等だな・・SM-2!!シースパロー!!主砲!!迎撃用意!!
まだ、弾数には余裕があり戦闘は継続できるが隊員達に疲れが出始めている。
「頑張れ!!まだ、掃討作戦は始まってはいない・・せめてそれまでは持たせろ!!」
副長が部下に励ましの言葉を言う。
「SM-2!!諸元入力完了!!いつでもどうぞ!!」
「敵機対艦ミサイル発射!!基数34!!」
「SM-2発射始め!!シースパロー!!急げよ!!」
ズバババン!!

スタンダードミサイルが敵機を追って行き、CICではシースパローの諸元入力に入った。
「シースパロー、諸元入力完了!!」
「了解!!後部SAMランチャー。シースパロー発射始め!!Salvo!!」
ズババン


この戦いは一切、表には明かされては居ない・・・・。

You Can Not Know If We Die
But It Is Not a waste

fin

第三十七話:覚悟2

11月30日 エルジア首都より東に70マイル 「国境無き世界」攻撃艦隊旗艦イージス護衛艦「アタゴ」 14:00
「さあて・・揃ってきたな」
刹那は艦橋から周囲を眺めた。周囲には「リュウジョウ」、「ソウリュウ」を中心とした機動艦隊が展開し、最後の補給が成されている最中だった。
「良いんですか?彼女を置いて来て」
コブラ1が聞いてきたが首を縦に振って答えた。半ば無理やりリョウコ一尉を置いて来たのだ
「・・それより、貴方達は良いのか?家族も居るんでしょ?」
刹那はコブラ1に本気で尋ねた。彼等は皆志願して来たのだ。
「ええ、良いんです。遺書も既に書きましたし」
ニッと笑いながら答えるコブラ1。それを聞いてフッと笑うことしか出来なかった。
「それに、今立ち上がらないで何時立ち上がるんですか?我々はその為に存在するんですから」
コブラ1は空母から訓練の為に飛び立つ烈風とF-15A改とF-2Cを眺めながら言った。
「じゃあ、悪いですが。貴方方の命を全て私に預けて下さい。自分の持ち場を死に場所と思って下さいね」
そう言うと、相手の目を見た。
「勿論だ。ちゃんと任務は完遂して見せるよ。もう、陸戦隊と輸送機部隊に陸上機部隊はデインズマルクに着いた頃でしょうな」

デインズマルク空港 15:00
「あれが、ノースポイントからの復興支援の空輸部隊か・・随分物々しいな」
空港の職員は日の丸が付いた輸送機と戦闘機を眺めた。既に20機から荷が運び出されている。運び込まれる先は荒廃してしまった市街地だ。だが、開けられていない輸送機の10機の中には、最新の機動兵器、武器と精鋭中の精鋭の完全武装の兵士を満載していた。全員が志願者であり死を覚悟している。表向きには彼等は、復興支援の為に作られた宿営地で活動する隊員だ。

エルジア首都より東に70マイル 「国境無き世界」攻撃艦隊 イージス護衛艦「キリシマ」 16:00
≪レーダーに感!!不明艦隊が接近中!!方位1-7-6!!速力15ノット!!相対距離80マイル!!≫
キリシマからの報告を受け、全艦が戦闘体制に入った。相対距離が30マイルになってから、打電が入った。
「コ・チ・ラ・サ・ウ・ス・ポ・イ・ン・ト・ダ・イ・ニ・キ・ド・ウ・カ・ン・タ・イ・キ・カ・ン・タ・イ・ヘ・ノ・ゴ・ウ・リ・ュ・ウ・ヲ・モ・ト・ム・・・だと?・・・奴等にも我々と同じ覚悟あると言う事か・・」
この打電を受け、艦隊は受け入れる準備に入った。視認すると間違い無く、同じ旭日旗を掲げた艦隊が接近してくる。
「・・・どうやら、ツキは我々にある様だな。艦隊再編!!臨時統合軍を編成する!!」

12月15日 ベルカ北50マイル 「国境無き世界」攻撃統合艦隊 18:00
「さて、目的地に到着したのは良いが。いささか早すぎた様だな。当初の予定通り、此処から重戦力を出すぞ」
輸送艦「オオスミ」の艦長は部下に指示を出すと、90戦車、96式装輪装甲車等と言った、重戦力を強襲揚陸艇に積み込みを始めた。目的地は国境無き世界の基地であるZ・Y基地周辺だ。時が来ればすぐに行動を開始する。
「・・・・流石に寒いな・・潜伏する隊員達は、大変だろう・・・」
艦長はこう言うと、移動を開始した揚陸艇を眺めた。防諜部の報告では、敵は年末に行動を開始するだろうと言う事だった。
「大変なのは我々ですよ・・・もしも、戦闘となれば狙われるのはこの艦隊ですよ・・ですが、何としても・・・」
副長はこう言うとそこで言葉を切った。彼も家族が居るし愛する子供も居る。だが、ここに居る以上死を前提にしているのだ。
「なあに、心配するな副長。今回も何とかなるさ」
艦長は嘘と分かっていながら、安心させるために言った。副長は少し安心したようだ。
「艦長。バタリオンリーダー以下B7R制空隊がデインズマルク空港に向かうそうですが・・・」
通信士官の報告を受け、ウィングに立つと、空母から1機のファントムを先頭に、F-2C、F-15A改とSu-30mkiが二機ずつ発艦準備に入る所だった。
「確か、あのファントムには脱出の為に必要なものを全て取っ払ったそうだな・・」
艦長は、先頭で待機するファントムに敬礼を送った。
「・・・・我々はやらなければならない。だが、決して靖国や、国に奉られる事は無い・・悲しい事だがな」
皮肉るように言ったが、そんな感傷に浸ってる暇は無かった。
「総員に通達・・第一警戒態勢をとれ!!」

12月17日 ベルカ Z基地周辺
「あ~寒ぅ」
隊員の一人が森の中に掘られた塹壕の中でぽそっと言った
「仕方なかろう・・朝は氷点下を下るんだからな。と言うよりちゃんと監視しろよ」
隊長はその隊員に言った。だがその手には家族の写真があり、手は震えていた。
「隊長・・」
隊員が不安げに聞いてきたが、不安にしてはいけないと思って、明るく答えた。
「なんだ?こっちは無問題だが?」
「あ、いや。可愛いお子さんですね」
意外にもそっけない質問だったので少し拍子抜けした。

彼等の心中は、2015年現在でも明かされる事は無い。

fin

刹那の国防計画書2

20071102171902
01式小銃ーーー89式小銃をベースにしながらも、銃身の一部をワンタッチで外せる様にし、銃床も伸縮出来る様にし薬きょう排出口は両側にあり、5.56mm弾を30発バナナ弾倉とベルト給弾式を採用、これ一丁で軽機関銃、バトルライフル、カービンライフルの三役をこなせる、システム・ウェポンの中でも万能性と使いやすさを追求したもの。
故障を減らすため、主なパーツ数は8個でAK-47並の安全性・頑丈性を持ちながらも命中精度は89式と大差ない。
「こんな変わった小銃は初めてだ」と、生産者は言ったが、テスト射撃をすると「なんて銃だ。まったく銃身がブレないし、頑丈で、撃ちやすい」と、言った
このライフルの装備品は、フォアグリップ、ダットサイト、スナイパースコープ、銃剣、銃身を外した短い状態だと消音・消炎装置が銃口に取り付けが可能、逆に長い状態だとライフルグレネードを取り付けられる。制退器はオミットされている

 

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