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軍事研究第31回:C-Xについて

C-XことXC-2に関してのまとめ

比較対象の情報を探っているうちに一カ月以上もかかってしまったのであるの巻

XC-2はエンジンをB-767と同型のCF6-80C2型エンジン(推力:約27.9t)とし、大きな推力を得ている

これは短距離離陸性能と高速化を両立する為であろうが、民間機と同じエンジンとあって、何かあった時にも民間の部品を使用できるのは大きい

航空自衛隊型のXC-2の最大離陸重量は120t、民間型は160tと推測されている

XC-2の最大の特徴は、輸送機としては極めて早い巡航速度であろう

C-Xは26トン~37トンの貨物を積んで「民間貨物機と同じ速さ」で、5000km以上飛べるという民間型のスペックが仮にも正しいとした場合、B-767が運べないかさばる貨物を貨物室が大きい(貨物室容積256㎥、貨物室の高さはKC-767より遥かにある)ので積める上に、荷降ろしが直接可能なので荷役設備が整っていない飛行場にも対応できるし、B-767や、米空軍の戦域間輸送機が離着陸できない短い滑走路にも対応できる

その上、民間機と同じ速度で飛べるならば民航機の航路を直接使用できるので運用上民航機を気にする必要が無くなる等のメリットがある

まあ、燃費の良いターボプロップエンジンの方が速度を犠牲に航続距離は延びるんでしょうけどね

そんな戦術輸送機としては高速で大型なXC-2にも積めないものは当然ある。C-1やC-130Hに比べれば格段に減ってはいるが

CHFの日記-と言う名の駄文倉庫より
http://d.hatena.ne.jp/heinkel/20100126

名称:幅:高さ:長さ:重量
TKX:3.24:N/A:9.42:44(40)
90TK:3.4:2.3:9.8:50
74TK:3.18:2.25:9.41:38
87AW:3.18:4.4:7.99:38
99HSP:3.2:4.3:11.3:40
90TKR:3.4:2.7:9.2:50
78TKR:3.18:2.4:7.95:38.9
大ドーザ(?):4.365:3.485:6.83:22.1
91TKB:3.2:4:10.9:41.8
CH47JA:4.8:5.96:15.88:22.68
MH53E:4.8:8.65:22.35:31.6
MCH101:4.61:4.11:19.3:14.6
CH47JLR:4.8:5.96:15.88:22.68
各坐収容機:5:5.15:22.9:111.8
トートラ:3:1.575:8:47.9



TKは主力戦車、AWは自走対空砲、HSPは自走砲、TKRは戦車回収車、TKBは戦車橋の事である

基本的に中型以上のヘリは重量以前にローターだったり、横幅が広いとか、高さがあるので無理があるが

同じURLより、各種輸送機との比較

貨物室寸法(m):ペイロード(t):貨物室容積(m3):ランプ部容積(m3):1t当り容積:1t当り断面積
C-2:16+5.5*4*4 37.6:256:70.4:8.68:0.425
C-1:10.6+2*2.6*2.5:8:68.9:10.4:9.912:0.812
C-5:36.91+7.16*5.79*4.11:120:878.343:136.308:8.455:0.198
C-17:20.78+6.52*5.48*3.76:77.519:428.167744:107.474:6.909:0.265
C-141B:28.4+3.4*3.1*2.78:40.439:244.751:23.44:6.632:0.213
C-130:12.31+3.12*3.12(3.02)*2.74:19.09:105.235:20.653:6.594:0.447
An-124:36.47+5.08*6.4*4.4:150:1026.995:114.442:7.609:0.187
An-70:19.1+3.3*4*4.1:47:313.24:43.296:7.585:0.348
An-22:26.4+6*4.4*4.4:80:511.104:92.928:7.55:0.242
Il-76MF:19.6+4*3.66*3.25:60:233.142:38.064:4.52:0.198
A400M:17.71+5.4*4*3.85:37:272.734:66.528:9.169:0.416



※CHF氏曰く「ランプ部容積はかなり適当、貨物室容積もあまり正確とは言えない、でも調べてたらキリが無い」との事、一部読みやすいように改変しています

性能的には現在大炎上中であるA400Mと似ているが、ペイロード30tで4500km・ペイロード20tでは6600km飛行できるA400Mと比べても航続距離の点でXC-2は勝っている(XC-2は30tで6500km)

最大の差は巡航速度だ。XC-2の巡航速度マッハ0.8(高度1万2千mで980km/h)なのに対し、A400Mはマッハ0.68-0.72(833-882 km/h)と遅い

民間機からすれば胴体が太くて速度の出ない輸送機は民間航路に居ると邪魔である場合が多い。車と違って追い抜けばいいと言う物でもない(追い抜いている間はレーダー画像から見ると重なって見えるので、管制官の指定した高度次第では空中衝突の危険がある)

XC-2は、大推力エンジンを採用して高速化を成功させる事で戦術輸送機に良くあった「遅い」という事を無くした。この点は民間航路を使用する際に大いに役立つだろうし、民間機として売りに出す際にも顧客にとってはうれしい事である(足の遅い航空機は基本的に管制から後回しにされるので、事前にキチンと飛行計画を練らなければならない)

また輸送機の特徴であるランプにより、民間の貨物機が発着出来ても荷降ろし出来ない様な空港でも荷物を降ろせる

さらに、短距離離着陸能力は滑走路が破壊されていた場合等の軍事的にも、滑走路が極端に短い空港で扱う民間航空からしてもありがたい事だろう

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軍事研究第27回:F-XからF-XXまでを愚行する§1

当ブログも小説は休刊、軍事に関する研究も完全に月刊状態に落ち着いてしまっている現状です

実を言うと某鉄道企業の就職試験に落ちて専門学校へ行こうと言う話に落ち着き、今もそのペースを維持する事を決定しました

ご覧になられておられる皆様、申し訳ございません

予定としては3学期中に受けようと言う事で落ち着いています。なので余程の事が無い限り(個人的に物凄い怒りを感じたりするとかしない限り)暫くは勉強で更新に手が出せません。なので現状のペースを維持します


以下本題

F-X選定が来年以降になり、戦闘機製造関連企業の撤退が始まっている事は憂慮すべき事態である

しかしF-Xの大本命が無い事も、また事実だ

今の所、F-15FX・ユーロファイター・F-35の3機種が選定機種に入っている

ステルス機が欲しい空自にとって、F-35こそが本命であろう

だが、既に低レート生産の第8バッチまでの各国への分配は決まっており、F-4EJ改が完全退役する2014年の配備にはとてもではないが無理だ

間に合わせるには、米国・ロッキードマーチン社だけではなくイギリスやイタリアなどの「ロッキードマーチン社単独決定による分配を認めない」国々を説得しないといけない(日本国内での生産はさらにハードルが高い)

つまり、事実上不可能な話である

さらには、F-Xで無理やりF-35を獲得するとF-XX以降の国産戦闘機の可能性は潰える

これは、既に撤退を始めている企業の人員を呼び戻す事が不可能になるからだ

何故ならF-35を導入しても、高レベルでの開発関係国にでもならない限りは自国での生産は不可能である(やろうとすれば、レベル1・2の開発関係各国が猛反発するのは目に見えている)

次にF-15FXだが、此方は既に隣国の韓国がF-15Kを導入しており、戦力維持に大きな不安が残る(韓国は次回のF-XでもF-15Kを調達する模様。F-15SEの装備にも興味津々である)

さらには、F-15Jと任務内容が大きく被る(対地攻撃は副次、主眼は迎撃である事を忘れてはならない)

F-15JもイスラエルのF-15C同様にマルチロール計画に則った改修を行えば、十分なのである

また、ブラックボックスの存在も大きいだろう

F-15SEはステルス機としては中途半端であり、またステルス性が大きく絡むだけあってF-35同様政治的制約も大きい

さらにはステルス状態での兵器搭載量が極めて低く、防空における奇襲的迎撃には向いていない

では、ユーロファイターはどうか?

最大の問題は整備、これは努力次第でどうにかなるであろう

価格はどうだろう、F-15FX/SE・F-35とは異なり大なり小なり日本向けに改修する可能性は高い(特に視程外空対空ミサイルランチャー)

サウジアラビアに輸出された英国製タイフーンの値段は140億円/機である(政治的ゴタゴタがあったと言うから参照にはなりにくい事も付記しておく)

その為、金額はライセンス生産+改修で150億円/機を超えるのはほぼ確実視であろう

しかし、F-XXを国産機にするにはF-15FX/SEorユーロファイターのライセンス生産以外にない

細かい所に突っ込むのであればF-XXで国産機を採用するなら技術をフィードバックしやすいブラックボックスが少ないユーロファイターの方がいいだろう

今から新たに開発を始めたり、ATD-Xを叩き台にして開発(と言っても新規開発同然だが)するにしても、最低でも10年はかかるであろう。決めるのは早い方が確実に良い

そのF-XX選定の時期はいつぐらいかと言うと、F-15J/DJが退役を始めるのは2025年から、よって選定作業は2018年あたりが妥当だろう

このF-XXの時期はF-35が導入しやすくなる時期と一致しており、国産機が無理ならF-35かF-22輸出型が大本命となる

しかし、前述したとおりF-35の国内での生産は厳しいし、ステルス性を削られる可能性もある。かといって不透明なF-22輸出型に期待するのも危険である

そう、可能であれば国産機の方がいいのだ

・・・・とは言えども、周辺国は着々とステルス機の開発を行っている

中国はJ-12/14を開発し、これを2018年前後あたりに実働体制に持っていくと考えられる

ロシアのPAK FAは既に試作機2機を製造、試験中らしい。これは2014年前後に実働体制に入ると推定される

F-XでF-35を導入すれば、輸入による稼働率低下覚悟+今後の戦闘機自主開発は不可能。2個飛行隊分が一時的にでも空く

F-XでF-15FX/SEを導入すれば、韓国との戦力差が縮む。ユーロファイター同様、中露に後れを取りかねない

F-Xでユーロファイターを導入すれば、1機150~200億円程度かかり、F-15FX/SE同様中露に後れを取りかねないが、今後の自主戦闘機自主開発への可能性がF-15FX/SE以上につながる

どれが一番いいのか、そこが最も不明瞭なのだ

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軍事研究第26回:即応部隊の今後、自衛隊「海兵隊」の可能性

今回は即応戦力についての話だ

日本には陸自に中央即応集団がおり、空自の輸送部隊・海自護衛艦群共に命令があればすぐさま対応できる様にローテーションを取っている

しかしながら、海自の艦艇は度重なる海外派兵によってローテーションはかなりきつくなっていると聞く

陸自においても、ジプチの海自P-3Cの護衛やPKO等で一部部隊を送っているが、今後のアフガニスタンでの活動なども視野に入れると、国防の現状を維持しつつ送るのもきつくなってくるであろう

そこで、陸海空自衛隊とは独立した「海兵隊」を新設してはどうだろうか

新設、といっても人員や組織を0から作る訳ではない中央即応集団の派生に当たるものだ

さらには陸海空自衛隊の航空・海上部隊も巻き込んだ大規模な改編でもある

基本的に海兵隊は海軍の傘下だが、海自にそれほどの戦力がある訳ではない

なので、海兵隊の歩兵は陸海空自衛隊の志願者から募る

指揮権に関しては米海兵隊では大統領が直接の命令権を持ち、議会には決して左右されないという利点がある。それを見習い、防衛省もしくは首相直轄部隊として活動する

海兵隊、と言うと敵前上陸を思い浮かべる人も多いが、外国の自国大使館の警備などの即応性を要する懸案に対応できる完全な即応戦力である

さらには中国や韓国が離島への攻撃を仕掛けた時の反攻戦力として主力として担当させる戦力だ

編成は4千人・4個連隊でローテーションで任務を振り分ける。

任務1:離島奪還任務・2個連隊(1個連隊は対馬方面担当、もう1個連隊は南西諸島担当)

1個艦隊の旗下に1個連隊。補給艦艇も随伴する

編成:ヘリ10機、空中機動化普通科中隊(200名)2個、高射部隊1個中隊、特科部隊1個中隊、必要に応じて空自の輸送機による空挺降下作戦やCASを受けられる様に前線航空管制官が各普通科小隊に2名以上

任務2:海外派兵/邦人保護任務・1個連隊

海外即応戦力の編成。空自輸送機のある小松/入間基地、遠距離用の政府専用機のある千歳基地に展開。任務に応じて派遣部隊を調整する

海自艦艇の派遣の際にも必要に応じて乗艦する

任務4:後詰戦力・海外研修・国内部隊への教導任務・1個連隊

以上を1年程度のローテーションで回しながら運用すると言うのはどうであろう

防衛相、もしくは首相直轄で、任務1・任務2の邦人保護の場合のみ国会の事後承認という形を取れば法的にも大きな問題は無いだろう

中国・韓国・ロシアや各国でテロや軍閥などの危険が跋扈している現状からみて、それらに完全に即応可能な海兵隊、そういう組織があっても良いのではないのだろうか?


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軍事研究第25回:アフガン支援とMD

週刊オブイェクトの記事とコメントでも熱い議論となっている事ではあるMDとアフガン支援問題。今回は此処に焦点を当ててみようと思う

まずはMD

日本のBMDは米国製のPAC-3(FMS→ライセンス生産)とイージスシステム搭載DDG(対空ミサイル護衛艦)に搭載している試験品を急遽実戦仕様にしたSM-3Block1Aで成り立っている

現状では日本のBMDは「日本BMDが主体で、米国BMDが補助」である事を忘れてはならない

過去にも取り上げたが、日本のBMD対応艦とPAC-3が日本の首都等の重要箇所を防衛し、守りきれない箇所や在日米軍基地は米国のBMD対応艦と在日米軍のPAC-3(将来的にはTHAADもありうる。ただし、あくまで可能性の一つではある事は否定しない)が埋める事になっている

つまり、米国のBMD無しでは日本全体のMDは成り立たない

そこで重要なのは日米関係である。日米関係が崩れれば、米国が主体で進めるBMDの恩恵は受けられない

これは後に上げるアフガン支援問題も関係するが、後回しにしよう

米国の支援無しではライセンス生産しているPAC-3はともかくSM-3の部品も入らないし、BMDのテストも出来ない。システムの信頼性にも関わるデータも取れなくなってしまう。何より致命的なのは日本にとって本命であるSM-3BlockⅡシリーズが入ってこないのだ

それはつまり、日本は北朝鮮・中国(場合によってはロシアも)の核の恫喝に一切対抗できない事になる。さらに既に世界的にBMDは進行している中で、日本は取り残されてしまう

つまりMDだけでも日米関係は死んでも崩せない事が分かる

よく、「日本だけでBMD作れば良いじゃないか」と言う事を聞く事がある。確かに、今迄のノウハウから言えば不可能ではない。しかし、コストと時間を考えて国益と言う秤にかければ、明らかに国益に反する。ただでさえ削られ続けている防衛費をいくらやり繰りしても足りない現実が目の前にあるからだ

週刊オブイェクトでも書かれているが、東欧MD代替案の地上配備型SM-3に関しては、日本独自でキネティック弾頭を作り、米国にその技術力を見せつけてBlockⅡ以降で共同開発出来る様にしたお陰で利益がある。勿論、他の国が導入を検討しているSM-3地上配備型・艦艇搭載型も日本にとって利益がある

それらの国々の利益+日本の利益、その他諸々も考えれば、日本にとってSM-3Block2開発は技術的にも、政治的にも非常に重いものである

ロシアとも合意済みのSM-3BlockIIAならばIRBM(中距離弾道弾)の迎撃が主眼なので、ロシアも抗議もしない。メリット尽くしである(米国がSM-3とTHAADの増強を打ち出している事も大きい)

しかし、民主党はMD削減をさらに推し進める可能性がある。世界的に見ても日本の役割は極めて大きい、という注釈付きでも減らす可能性はある。先日悪口ばかりで上げた山口氏は結局防衛副大臣にはならないから多少ホッとしているが・・・新防衛大臣/副大臣が同じ様な人間では無いという保証はどこにもない(管理人:あんな記事作って今は反省しています・・・)

また、日本は米国ではあまりやらなかったPAC-3の「リモートランチ」形態での迎撃試験を成功させている

これは無線中継装置を使ってレーダー・火器管制装置と発射機を離して迎撃運用することだ。メリットとして言えば、少ないレーダー・火器管制装置で広範囲をカバーできる事だ

運用に関して詳しい事は以下のPDFを参照にしてもらいたい

リモートランチ形態での迎撃(PDF988K)

これによる利点は、市街地などでの狭い土地でも発射機だけを展開し、レーダー・射撃管制装置を演習場などに展開して柔軟に都市防空を展開できたり、発射機を前進配備して対レーダーミサイルを撃たれる前に攻撃機ごと迎撃するなど、迎撃の幅が広がる事が上げられるだろう

日本がこれらの有効性を先に実証していく事もある程度必要である。何故なら、必ずしも米国のPAC-3の運用がPAC-3購入国の運用に合うとは限らず、別の運用・派生運用が必要である場合に先例があった方が良いからだ

さて、次はアフガン支援問題だ

民主党中心の連立政権になって、アフガン給油支援から撤退する事がほぼ確実視されている

アメリカは給油から撤退する代わりに、別の支援を要請している。海自は世界的に数少ない高速給油艦を多数配備する「遠洋海軍」で、錬度も極めて高いのだ。そこが抜けるとなると、海上対テロ部隊の打撃は少なからずあるだろう

さらに、インド洋での安全は日本の国益にもつながるのに、なぜ止めるのか私にはとても理解できない

当然、米国の同盟国として代案は用意すべきなのは言うまでもない。同盟国の支援要請を「身内の理由」で断っていては同盟関係は冷え切るからだ

そして日本にとって米国は無くてはならない存在である。盾は持つが矛を持たない日本の防衛力は増援としてくる米国に依存している以上、誰も反論できない。″対等″な同盟関係など、寝言は寝て言えと言いたいのである

日本はそういう現実に置かれているのに、民主党は「自衛隊は若葉マークだから送らない」等と抜かしている。さらに「金で支援する」と言っている

正直、怒りを通り越して失望しかない。自分は後2年で有権者になるが、次回の総選挙は自民党に期待したい(自民もアレなのは重々承知してはいるが・・・政党の中から言えば、一番マシなのが自民と言うのも現実である)

彼等は1991年の湾岸戦争の時に、日本は何て言われていたのかすら覚えていないのだろう。少し調べればすぐにわかる

今、国際社会はテロリストという共通の敵を持っている。中国であれ、ロシアであれ、アメリカであれ、EUであれ、中東の各国であれ、共通の敵だ

いつか、核を持ったテロリストが出る可能性もある。その可能性を1%でも削り、それが無理なら1年でも先延ばしするだけでも効果はあるのだ

その為の行動は世界の先進国はとっている。既に共通の敵との戦争は始まっている。そこから逃げるのは、唯の責任放棄だ。日本に課せられた責任も極めて重い。つまり、日米関係でも国際関係でも日本はアフガンから逃げるべきではない

もし民主党が代案を用意しないのであれば、それは日本の存亡にもかかってくる。日米関係が悪化すれば、在日米軍全面撤退だってありうる。そうなれば、日本の防衛力は一気に弱体化するだろう

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軍事研究第24回:官僚政治の終了?ナメとんのかワレェ!!

!警告!管理人のゲシュタルトが崩壊しています!警告!

極めて口調も悪く、悪態付きまくりですし、本音も漏らしています

それでも見ますか?

YES/NO

YESなら「続きを読む」をクリックしてください

軍事研究第23回:SAMの今後

PAC3全国配備へ

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090816/plc0908160157002-n1.htm

国民防護の意思鮮明 PAC3配備拡大

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090816/plc0908160150001-n1.htm

産経新聞のネット記事だ。ここには

空自高射部隊を弾道ミサイル対処に特化させ、防空を陸自高射特科(砲兵)部隊の新中距離地対空誘導弾(新中SAM)に代替させることも検討している

とある。つまり米軍でやっている事と同様に、陸軍に通常の防空を任せると言う事だ

本来であれば高射砲は陸軍の管轄である。それはミサイルになっても変わらなかった

何故なら空軍はあくまで陸軍航空隊の正統進化にすぎないからだ

しかし、自衛隊は陸自と空自の間で様々な折衝があり、短・中距離防空=野戦防空は陸自が担当し、長距離防空=領空の防空は空自が担当してきた経緯がある

これには理由がある

領空の防空は戦闘機でやっていた空自は「自分が領空を防衛する」という、一種の自尊心。そして防空システムとの適合性だ

特に後者は重要だ。領空全体の状況を常に監視できるシステムを陸自は持っていない。あくまで師団防空をやってきただけだからだ

仮に防空を陸自高射特科に任せるとすれば、JADGE(Japan Aerospace Defense Ground Environment:新自動警戒管制システム)とリンクすることが必須だ。つまり自衛隊の考えは陸空自衛隊の連携強化―――つまり統合運用に近い。当然領海の防衛と哨戒機での海上監視、潜水艦での海域全体の監視を行っている海自も統合運用に近い運用をされる可能性は高い。その海自の情報は排他的経済水域全体をカバーする海上保安庁にとっても極めて有益であるし、自衛隊にとっても有益だからだ

つまり、かねてより検討していた海上自衛隊の海上作戦部隊指揮管制支援システム(Maritime Operation Force System:MOFシステム)、陸上自衛隊のDICS(師団新通信システム)とJADGEを統合して「統合戦術情報伝達システム」(Joint Tactical Information Distribution System:JTIDS)とする事が前提となる

空自高射MD専門化は今後導入が確実視されているTHAAD部隊新編成に向けての物と推測される

前にも書いたが、THAADはPAC-3の後継では無い。あくまでMD強化の一端である。新規に隊を設立するよりも、これまでの長距離SAMを陸自に明け渡してその要員をTHAADに回した方が良い。が、問題は無いわけではない

パトリオットは長距離の高空目標の迎撃に優れた防空ミサイルに対し、新中SAMである03式は視程外の超低空から高空の目標の撃破に向いているとされる

MEADS(Medium Extended Air Defense System:中距離拡大防空システム)ではPAC-3MSEと言うPAC-3の改良型が採用されている。これは野戦防空から領空の防空をも担当できるミサイルだ

しかし、日本はこれの共同開発を蹴って03式を採用した。03式中SAMは射程は50kmあるとされる

MEADSに採用される弾体のPAC-3MSEではPAC-3では小型化により弱体化した対航空機戦も大型化されてフィンやロケットモーターが変更・強化されているので、恐らくは70km以上と推測される。その能力の差はPAC-2の時と比べてあまり変わらない物となっている

それに加えてあくまで中SAMはパトリオットの迎撃で撃ち漏らした物を撃ち落とすもので、余程の改良を施さない限りは長距離防空とはなり得ない

そこで、PAC-3MSEを採用し、それをPAC-2の後継として陸自が運用すべきではないだろうか

何故ならMEADSが運用されればPAC-3MSE弾体の生産が先行しFMSで入手していた現状のPAC-3弾体の入手は難しくなる可能性があるからだ

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軍事研究第22回:北も限界?(特にネタが無い)

米朝が言葉の場外乱闘「北朝鮮こそ知性ない」

米朝が言葉の場外乱闘「北朝鮮こそ知性ない」
 【ワシントン=黒瀬悦成】クローリー米国務次官補(広報担当)は23日、北朝鮮外務省報道官がクリントン国務長官について「知性が感じられない」などと発言したことに対し、「愚劣なのは、国民を養うに足る食べ物よりもミサイルの生産を選んでいる北朝鮮政府だ。北朝鮮政府が選んだ道こそ知性がない」と反論した。

 クリントン長官は20日、米テレビの報道番組で、北朝鮮を「小さい子供」や「手に負えない若者」になぞらえ、「相手にしてはいけない」と突き放した。対する北朝鮮は23日、長官を「小学生」「市場を歩き回るおばあさん」などと呼んで非難。北朝鮮に核放棄を迫る6か国協議が完全に停滞する中、米朝間による「言葉の場外乱闘」が過熱している。

・・・・アメリカも北も子供ですか・・・?

少しはあんな北を必死に擁護していた中国を見習ったらどうです。あれの方が遥かの知性があります

そんなのは置いといて・・・・

「1人1発の銃弾を」…北朝鮮、国民に呼びかけ

【瀋陽=牧野田亨】北朝鮮が7月に入り、米国などとの「死闘」を強調し、「1人が銃弾1発を寄付しよう」とのスローガンを掲げ、全国民に鉄製品などの供出を求める国民運動を展開していることが22日、中朝関係者の話でわかった。


 この関係者によると、運動は金日成(キムイルソン)主席の死去から15年にあたる8日から開始。「各人が肉弾となり、米国を筆頭とするすべての反動派との死闘を決意しよう」と訴え、「銃弾」の呼びかけに加えて「10人で砲弾1発を、1000人でミサイル1発を」と続くという。

 住民たちはくず鉄などを供出。食事に使うスプーンを出す小学生もいる。住民の間では、「銃弾何発」を提供したかが話題になっているという。


・・・・64年ほど前の敗戦直前の日本じゃあるまいに・・・・

まあ、追い詰められているのは良く分かるんですが・・・「くず鉄の銃弾」って・・・・普通鉛の方を使うでしょう。そちらの方が威力(以下略)

まあ、そんなこんなで・・・・北では随分金属不足が嘆かれているそうですね。向こうは相当焦っているのが目に見えます。かと言って、弾道弾の脅威が取り除かれた訳ではないのであしからず

逆に、まだ此方の態勢が整っていない状態で開戦させられると痛い。犠牲者がたくさん出るのは必至です

しかもこの不況から脱却しようと言う時に、崩壊した北の支援なんかさせられた日にゃあ・・・・

嫌なことばっかりですねぇ・・・・

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軍事研究第20回:F-Xに関する事案§6(ステルスに関する話・防護ハンガーに関する話)

F-Xの最大最強候補F-22が日本への輸出を検討する議案が通って数日たった。果たしてオバマ大統領は拒否権を行使するのであろうか・・・

まあ、それをしてくれた方が防衛関連企業の自衛隊向けの部門は助かる。F-Xに関係する大口の契約の一つである戦闘機の生産・維持・開発などがあるが、F-Xを早期に決めなければならない状態になりつつある事を言わなければならないだろう

F-2の生産終了をもって戦闘機関連の生産ラインは閉じてしまう。そうなると技術を持った熟練工が他部門に散ってしまい、彼らが後任を育てる前に定年退職する可能性が高い

尚、新人から熟練工を育成する為に必要な期間は30年程度である

そうなってしまえば、戦闘機の生産が再開したとしても未熟な技工者が多くなってしまい問題が発生しても解決するまでの時間が長引く事、問題が多発する事、それらに伴うコスト増等が考えられる

そういった問題は当然ながら開発・整備といった事にも直結する。要は航空自衛隊の戦闘機運用で多大な支障が出るという事だ

さて、そろそろ本題に戻ろう

従来機(4.5世代戦闘機のF-X候補)に関しては先に挙げた様に従来機の能力比較も参照にして欲しい。

では、仮にF-22が輸出された。としよう。確かに航空戦力としては圧倒的なまでな向上は望める。だが、それは一時的な可能性が高い

F-22を導入できたとしても、FMSの可能性が非常に高い。さらには整備にロッキードマーチン社か米軍の関係者のみ、という事もありうる

さらには、部品調達で不利が生じる。部品供給が途絶えれば運用は非常に難しくなるだろう(FMS導入により他の機体の稼働率が低下+稼働率の低下+高額なので予算をただでさえ圧迫している=戦力の低下)

さらに言えば機体を改修して日本製のミサイル(特にAAM)を搭載できない可能性も非常に高い(特にAAM-4は指令送信機の為に大型化している。改修・・・出来るのか?)これに関しては米国議会と政府の許可(ライセンス取得後の改修以上に難しい)が必要不可欠だ

そして、時代に合わせた改修できる能力も戦闘機が生産されない事により格段に下がる(F-22の売りでもあるユニット式アビオニスクの意味が薄れる)

と言った様な極めて良くない事が連発する。出来れば従来機の方が良いのである

F-35は既にF-22に匹敵する様な価格となるだろうし、ライセンス生産取得まで時間のかかるものであるし、仮に米国仕様のが輸出されても上記の理由で戦力の低下を招きかねない。つまり、第5世代戦闘機は総合的に考えれば取得しない方が良いのだ。F-35までの繋ぎとしてF/A-18E/Fを導入したオーストラリア空軍の様に"繋ぎ"を用意すべきだろう(つまりF-XXで第5世代機を取得する)

因みに大規模な研究機関のSu-35を1とした場合のキルレートとRCS値は以下の通りだ

米国が実施したSu-27/Su-35との戦闘シミュレーション結果(被撃率)
U.S. F-22 10.1 : 1 (10.1 Su-35s lost for each F-22)
European Typhoon 4.5 : 1
French Rafale 1.0 : 1
Russian Su-35 1.0 : 1
U.S. F-15C 0.8 : 1
U.S. F-18D 0.4 : 1
U.S. F-18C 0.3 : 1
U.S. F-16C 0.3 : 1

イギリス防衛評価研究所(DERA)の試算
改良型Su-27(Su-35相当)との性能比較
F/A-22 "Raptor"        9:1 - 10:1
Eurofighter Typhoon       3:1 - 4.5:1
F-15 modernisiert(J改相当) 1.5:1
F-15E "Strike Eagle"     1.2:1
Rafale               1:1
F-18E/F "Super Hornet"   1:1.2 - 1:3
F-15C "Eagle"(pre相当)   1:1.3 ← 非MSIP F-15
F-18C "Hornet"         1:3.8
F-16C "Falcon" (Block 40)  1:3.8 

ステルス性(RCS)比較
           RCS(dBsm) RCS(平方m) RCS(平方ft)
F-15 Eagle         +26   400    4,305
F-4 Phantom II      +20   100   1,076
Su-27             +12   15     161
F-16 Fighting Falcon   +7     5       54
F-18E/F Super Hornet   0     1      11
Rafale            0      1      11
Typhoon           -3    0.5      5.5
F-22 Raptor         -22   0.0065   0.07

軍事板FAQwiki ロシア機 より引用

この結果をどう受け止めるかは個人の自由である。しかし、RCS値やキルレートを考えればユーロファイターの能力の高さが伺えると思う(個人的にはF/A-18を推しているので多少歯痒い・・・)

と言っても欧州機、規格違いである為整備性からその導入には多少高いハードルがある。ただ、かなり有利な条件も出されている。現状においてF-22の次に有利なのではないのだろうか。唯一痛いのはトランシェ3が出ていないのと、実戦の実績が無い事である

その次に有利なのがF-15SE/FXであろう。これらは多くの実績を持つ戦闘爆撃機だ。湾岸・アフガン・イラクにてその多大な搭載量を生かした作戦をこなしてきている

SEにおいてはRAM(レーダー吸収素材・塗装)を多用しレーダーブロッカーでステルス性を高めている。日本・韓国などのF-15ユーザー向けに約180機が製造されるとの事だが、その内の1/3~約半分を占める60~80機の需要があるF-Xにボーイングは期待しているだろう

しかし、待ってほしい。タイフーン・SEともに従来機だ。ステルス戦闘機とは、低RCS(レーダー断面積)、素材、ELINT、そして機内の構造から成り立っている

RAMを塗りたくれば良いと言う訳ではなく、機体の構造が従来機のままでは第5世代機と呼ぶには程遠いだろう

何故なら、非ステルス機の機体構造によってRAMに吸収されなかったり、機体で跳ね返らなかったレーダー波は機内に浸透する。これは決して避けられない事である。その時、機内構造がレーダー波の周波数に共振したり、跳ね返させたりする事が多い。つまりリフレクター(増幅反射器)の役割をしてしまうのだ

主に主翼、次に胴体や燃料タンクなどにその設計が為されているのであろうか?F-22がレーダーに捉まらないのはスーパーコンピューターと最新のCAD技術が合わさっていて、人間の脳では想像もつかない様なほんの僅かな機体の傾斜に考慮した結果でもあるからだ

次にELINT(電子情報の諜報)、自衛隊にとって頭の痛い話であろう。未だに進空しないC-Xとは異なり進空していて今後長い活躍が見込め、P-3C改修機退役前に任務に付けるであろう海自のXP-1の改修機ならともかく、空自のELINT機は耐用飛行時間が迫っているYS-11の改修型に頼っている。

C-Xが進空し、その発展形の一つである電子偵察型が出るまでの間、飛行が制限されていくだろう。ステルス機に重要なELINTが遅れる可能性がある。海自や在日米軍のデータを受け取れば良い、と思う方も多いが自前のものを装備した方が安上がり且つ制約もない。その上自分で情報を得られるなどの利点がある

こういった問題点を解消せねばならないというのが、空自におかれている現状なのだが・・・もう一つ、空自に問題点がある

それは「防護ハンガー」だ

空自はDCA(防勢対航空作戦)である事は周知の通りであろう。しかし、それに海上の航空優勢確保に必要不可欠な航空機を護る強固な掩蔽体があまり無い。完備されているのは千歳基地のみである

世界第2位の空軍(当然ながらトップはUSAFである。第3位は航空自衛隊だ)であるイスラエル空軍はエジプト空軍に「完全な奇襲攻撃」を受けた第4次中東戦争においての地上での損耗は少なかった。何故なら多くの空軍基地に防護ハンガーを設けていたからだ

今はレーダーの発達によりその様な航空攻撃による奇襲をするのは難しい。ただし、第5世代戦闘機に関してはどうかと思う点もある

しかし、ゲリコマの攻撃はどうだろう。彼らはRPG(対人・装甲ロケット弾無反動砲発射機)を持っていると推測され、戦車の側面・後方装甲を貫く事が十分可能だ。それだけの威力を持っていれば唯のハンガーなど紙切れ同然である。下手すると口径20mm程度のアンチマテリアルライフルで貫けるかもしれない

航空機は地上にいる間は何も出来ない、ただの高価な的でしかない。あまり知られてないが、旅客機は拳銃弾でも弾は抜ける。エアマーシャルの様なプロ以外が不用意に発砲すれば機体の重要システムが破損するだろう。戦闘機は一応装甲化されているがE-767・KC-767・C-X・P-Xなどは基本的に装甲は施されていない。喰らえば一溜りもないだろう

そうなれば離陸は出来なくなる。当然RPG等と言った対物火器を喰らえば、二度と使い物にならないだろう。仮にHEAT弾頭を喰らったと仮定すると表面上はあまり損害が無いように見えても、中身はジェット噴射でグチャグチャなのだ

特に沖縄の那覇基地は大きな問題である。沖縄には第204飛行隊が展開しているし在日米軍のF-15や臨時配備の繰り返されるF-22もいる。在日米軍の基地はともかく、那覇基地には防護ハンガーが無いに等しい。アラートハンガーが辛うじて施されているかどうか・・・

日本は戦略的縦深が浅く、敵軍に上陸されれば負けに近い。例え空海戦力が残っていても、である

今後出てくるであろう第5世代戦闘機やゲリコマに貴重な航空戦力を奪われたくなければ、防護ハンガーの新設も急務なのである

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軍事研究第18回:敵策源地攻撃・MD・不正規戦に関する事案

今回は与党・政府がようやく軍備拡大へと動いた事と、北関連も合わせての研究となる

日本、軍拡路線へ

個人的には「遅すぎる」という感想がある。何故もっと早く気が付かなかったのか、と

しかし、過去を悔やんでもはじまらない。今後何をしていけばいいのかを論ずるべきだ

記事内には

・南西諸島周辺からグアム島方面にかけての領域で、中国軍に対する「航空・海上優勢の確保」などを明記した

・内閣直轄の対外情報機関の創設▽安倍政権が推進し福田政権が見送った「国家安全保障会議」(日本版NSC)の創設▽「国境離島(防人の島)新法」制定と離島の領域警備体制充実も新たに加えた

・敵基地攻撃能力としての海上発射型巡航ミサイル導入▽米国を狙う弾道ミサイルの迎撃などの集団的自衛権の行使容認▽他国との共同開発のための武器輸出三原則の見直しも盛り込んだ

とある。私が注目したいのは南西諸島周辺からグアム島方面の制空・制海権確保、敵基地攻撃能力としての海上発射型巡航ミサイル導入、離島の領域警備体制充実だ

まずは制空・制海権の確保、これは中国軍が急激に軍拡を進めている事への警戒の表れといえるだろう。制空権の確保に関しては現状で最も良いのはF‐Xに期待する事だ。これを那覇基地に展開させる。マルチロール機(ユーロファイタートランシェ3、F‐15FXのいずれかが適当だ。加速力・巡航速度・装備などから高い作戦遂行能力が得られるだろう)を配備するのが好ましく、さらに当基地に海自のXP-1を配備すれば海上攻撃能力は飛躍的に向上する。現時点ではF‐15しか無い為、沖縄方面の航空機による対水上戦闘能力は限定的だ。さらに望めるならば海上保安庁の艦艇を2隻程度南西諸島に常駐配備させれるならばその水上監視能力も上がる

敵基地攻撃能力としての海上発射型巡航ミサイルの保有とあるが、これは別の方法を議論・模索すべきだろう。ノドン等の日本の脅威となる中距離弾道弾の多くは移動発射式である。移動目標に対しては長時間飛行する巡航ミサイルは適しておらず、さらに防爆核ミサイルサイロへの有効な貫徹力もない。宝の持ち腐れになる可能性が高いのだ。これならば航空攻撃の方が現実的なのだ。かと言って現状の装備や他国軍の装備を見ても最適かつ決定的な装備品はないし、どうやって目標を発見するのかすら決まっていない。これから議論を尽くし、その取得運用方法を模索していく必要がある

離島の領域警備体制の充実に関しては、大賛成だ。しかし、そのために配備する部隊規模、装備品など、それもまた0からの模索となる。日本の離島はアフガニスタン・パキスタン・ベトナム・イラク・ソマリア・北アイルランドと言った対テロ・不正規戦争の教訓が生かせない場合が多い。周辺は海というとても侵入しやすいが、戦闘となればそこは監視の目が光る為に退路ではなくなり、煮えたぎる地獄の釜と同義だ。さらに日本の離島の多くは森林・市街地・港などでできている。ゲリコマ等の不正規戦や市街地戦、森林戦などの防衛側に相当人員・時間のかかる戦闘となる。状況がめまぐるしく変わる場所での戦闘は部隊規模、装備品の選定、防衛作戦の計画、人員の選定に最も苦労する。


話は変わるが、F‐22がF‐X候補に戻ってくる可能性が出てきた

F‐XへF‐22復帰か?

F‐22がF‐X候補へ戻る可能性とは、F‐22J-Ex(モンキーモデル)の事である

しかし、問題は多い。特に重要なのは時間だ。

前にも言った通り、空自の戦闘機のIRAN(定期整備)を担当するMHIが悲鳴を上げている。戦闘機の製造ラインが維持できなくなる可能性が出てきている。そうなれば、空自の戦闘機運用に大打撃が来るのは間違いない

これを解決するには早急にライセンス・ノックダウン生産で製造ラインを維持しなければならない

現実的に考えれば次のF‐X回せばいいが、空自は4機種以上の戦闘機運用はすべきではない

終戦直後の比較的安価な戦闘機とは異なり、現代の戦闘機は高価で整備・運用に多大なコストを必要とする。その為運用コストは高く、さらにそれぞれの戦闘機の部品は規格は統一されていても共有できないものが多い

その為、多くの機種を導入するとその分多くのマニュアル・装具を調達せねばならない。その分コストがかかり、現場にも混乱が生じるだろうし、予算を圧迫し、稼働率も落ちる

今さらF‐22が導入されてもそれが良いとは限らないのである

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軍事研究第17回:日=米豪印の軍事協定・世界情勢

今回は国際的な日本の準同盟・同盟国との関係を纏め、今後への課題を見出す

日豪準同盟
・捕鯨問題を除けば大した問題は無い
・共通の仮想敵国として中国がある(正確には中国海軍の空母機動打撃群を想定)
・F-35統合打撃戦闘機100機導入、対潜・対空駆逐艦の増強、生産中のF/A-18E・F・Block2の半数をEA-18Gへの改修を容易化など軍事的プレゼンスは急激に強化されている
・これまで強大な脅威が無かった為、軍の規模は小さかった。その為、熱帯雨林の山火事等の大規模災害に完全には対応できていない
・特に上記の2点に関しては自衛隊の能力が大変注目されている(3mの高波や強風でも着水でき、貯水タンクに大量の水を取水・搭載でき、滑走路・水面と場所を選ばないUS-2の輸出相手国としての一つに挙がっている。そういった災害時に自衛隊のノウハウが生かせる等。さらに自衛隊は米空母打撃群とのリムパックで米空母を潜水艦で"撃沈"した事もある上に、旧日本軍が対空母打撃群との戦闘という前例がある)
日米同盟
・国際関係は実に順調
・核問題・核削減等、共通の脅威・課題が多く、互いの国益にかなった行動を取れやすい
・仮想敵国にロシア・中国・韓国(日本に対して公式に敵対論を出している以上、純仮想敵国として登録されているだろう)がある
・MD・国際貢献では日本・自衛隊側も実績豊富(イラクでの実績がある。仕事が無かった為それがデモ・テロの温床となっていた。自衛隊は「地域の人間に雇用を持たせて、不満を減らし、地域と一体化する」と言う米軍では出来なかった事をやれた。また日本のMDは米国のMDが補完しており、米国にとって極東アジア方向からの弾道弾対処には最高の立地。米国にとって、日本は「不沈イージスシステム搭載型航空母艦兼強襲揚陸艦」となっている)
・米国にとっては最適の防衛・攻撃・後方拠点であり、日本にとっては米国の比類なき非常に強力なパワーと言う強力な抑止力を得られている
日印準同盟
・大きな問題はこれと無く、インドは親日国家で有名
・仮想敵国に中国がある
・中国同様、急速に軍事力を強化しつつある
・ロシアの第五世代戦闘機の共同開発国である。日米とは違い、多種多数の空軍戦術戦闘機を採用している
・最近印海軍と日米海軍との関係が急速に近づいている。今年4月末~5月初めまで3ヶ国で共同訓練も行なった
・インド洋においてのパワーは強大になりつつあり、日本にとって欧州~中東~日本と言う「生命線」の一部を握れる数少ない国である
大体纏めてみた結果が上記のモノだ

これらの国に共通するのは強力なシー・エアパワー(海空軍力)を有する、又は有しようとしている国家である
中国はランドパワー・・・つまり、陸軍が強力であるがシー・エアパワーの関しては日本相手だと不十分すぎる。かといって莫大な費用が掛かる空母打撃群を「完全」に運用出来るならば十分な脅威ではある
空母打撃群は費用がとにかく掛かってしまう。まずは中規模空母とその護衛艦艇だけでも日本の2~3個護衛艦隊以上の費用は掛かるだろう。空母に定数の艦載機を載せた場合、その費用はもっと跳ね上がる。しかも、常に戦力として動かすにはローテーションで回す必要がある為、最低でも空母は3隻必要だろう。1隻は実戦体制、1隻は訓練に回し、1隻はドックで修理・整備すると言うローテーションだ。護衛艦艇も米海軍並を目指すなら護衛艦艇隻数の2倍は必要だ。さもなくば空母に防空戦力を頼る形になってしまう。空母が戦闘不能になってしまえば、その艦隊を殲滅するのは容易だ
中華人民解放軍は現在余分な兵力を切り捨て、機動力に優れた部隊を各地に配備する事でスリム化と兵器と兵士の質的向上や旧式兵器の更新を狙っている。これは何所の軍でもやっている事だが、先程の4つの国の軍ではRMA(軍事革命)と呼ばれる部隊のスリム化、それを補う為に全兵士への待遇・装備の質を情報技術などを使って向上させ失われた量を補う。情報技術を中心とする軍事革命だ。これは「兵士一人一人に高性能のパソコンを買い与えるようなもの」であり、予算は幾らあっても足りない
中国は最近になってRMAをし始めたが、米国ですら未だに達成できていないものをすぐに成し遂げるのは不可能だろう。それに加えて空母の事もある
すぐさま中国はソ連の様な脅威になりにくいのが現実だろう。しかし、先に備えておかなければ意味が無い
日本は可及的速やかに装備の更新を進める必要がある。既に東南アジアでは中国の空母に対抗する為に潜水艦の大量装備を決めている(東南アジア全体で現状の6隻から20年後には32隻に増加させる)オーストラリアはこれらの脅威にも対抗する必要があり、日本・米国もその必要があるだろう。対潜・対水上戦闘能力を強化する必要と中国軍の島嶼侵攻対処の為に空中機動(ヘリボーン)部隊を用意する必要がある。それを陸上から運用するのではなく、「ひゅうが」・「おおすみ」等から強襲揚陸艦的に運用する。空母艦隊に対抗する為にも沖縄の日米空軍力の強化(F-X・F-22配備等)・日本の海上戦力の更新(19DD)・海自の航空集団の更新(P-3C→P-1)など、強化すべきポイントは多くある
インドはその力が此方に向かないよう、常に管理下における様になっていなければならない。
(厳しい言い方かもしれないが、自国以外は基本的に「仮想敵国」として考えなければならない。同盟国であれ、その同盟が突如として効果を失った歴史があるからだ。それらと戦う為にも全ての軍(当然自衛隊も)は国家の上層部が和平を結ぶまで防衛戦略を練って戦う事を想定している。米軍は自衛隊と戦う事も想定もしてるし、自衛隊もそうだ)

さらにこの4ヶ国には同じ事で力を入れている。世界でも注目され、特に力が注がれている大量破壊兵器拡散防止と対テロ戦争だ
いずれの国も海に面しており、全ての国はそれは大洋である。そこを航行する不審船舶の捜査やアフガンのタリバンやイスラム原理武装組織の掃討への支援等も重視されているのである
この二つは、世界の安定を乱そうとする輩を強く罰すると言う姿勢を見せる事でそれを考える人間に対して警告を送り、行動へ移そうとするのを抑止させる。行動を起こしたとしても、安定が乱される前に排除し、世界の安定を維持する意味がある。これは重要な事だ
かつての日本政府のようにテロに対して屈したり、無政府状態となれば、そこは犯罪者・麻薬密売人・テロリストにとって絶好の隠れ場所・聖域になりうるし、今のアフガン・パキスタン国境周辺で燻ぶり続ける戦闘や無政府状態のソマリアの例を出すまでも無く暴れ放題・荒れ放題である。そこで一体何人の罪の無い人間が殺されると言うのだろうか。少なくとも、それは空爆による誤爆に比べて遥かに多いのは紛れも無い事実だ

イラクからそろそろ撤退を始める事となった米軍にとって、新たな敵は「退屈」となった。掃討作戦が相当減り、兵士達は暇を持て余している。散々騒がれていた戦争終結から数ヶ月の激しい時期から此処まで静かになってきたのは、穏健派の民衆を味方につけ、武装組織の一部さえも味方につけた事だろう。地域の人心を掌握する事こそが混乱・テロを未然に防ぐ事だ。イラクの警察軍や新生イラク軍は米国製兵器や戦術等を取り入れ、フセイン政権時とは比べ物にならない能力を得る事も出来た。その能力はテログループ等の制圧・掃討作戦で証明され、十分な治安維持が可能なレベルに達しているだろう。オバマ大統領も一安心だろう。これで無駄にかかっていた戦費の一因を無くす事が出来るからだ

さらにチェチェンからロシアが数万人程度撤退する事となった。チェチェン大統領に親ロシアの人間が就いた事や独立派武装勢力が、ロシア軍の作戦で壊滅した事も大きいだろう。両国はこの不況で圧迫されていた対テロ戦争の為の戦費を削る事にある程度成功したと言えるだろう。

国家間戦争では、多くの場合損耗を補う為に軍からの発注が増え武器・兵器・装備品の生産ラインが動く→軍事防衛関連企業は儲かる。だから「戦争は儲かる。ビジネスだ」とよく言われるのだが、損耗が少ない対テロ戦争では損耗補強は大きくなく、せいぜい個人装備程度しか生産ペースが上がらないのが現実だ(米国の場合、冷戦期に兵器を造り過ぎたと言うのもあるが)

しかし、アフガニスタン・タリバン掃討はイラクの様にはいっていない。彼らはパキスタンに聖域を得て、イスラマバードに100km程度まで近づく程だ。一応パキスタンは休戦協定を破棄、軍で追い返したものの根本的な撃滅は出来ていない。米国は無人機での越境攻撃などやアフガニスタン軍との共同歩兵部隊を国境の山岳部に派遣し、聖域から侵入してくるテロリストを「水際作戦」で何とかしている。しかし、米ア連合軍に多大な損耗が出ている事や、撃ち漏らしがあるのも事実だ

さらにソマリア沖では海賊が跳梁跋扈しており、つい最近ではヘリも比較的容易に撃ち落とすことが可能な23mm対空機関砲を海賊が入手したとの情報もある。海賊が商船を襲い、多額の身代金を得てウハウハやっているが、身代金を払う側である国・企業には大打撃だ。これは日本どころか、世界がダメージを受ける事であり。早急に駆逐し、今後も彼らが動けない様に周辺国や当事国の海上警察・海上軍事力を強化せねばならない。今後やるべき事は
・まずは海上での海賊の活動を著しく制限させる為に効果的に多国籍軍を展開させる(中国が出した国別海域警戒制なんてのはかなり良いと思う)
・やれる事ならば国連で承認を得た上で多国籍軍がソマリアの海賊の拠点に対し攻撃し、彼らを駆逐。その後強力な政権(この際傀儡政権でも構わない)を作り、早急に軍事・警察力を得させ、クーデター防止の為に軍人以外の人間がそれを治めさせる。さらにその後自立出来る様に経済・軍事的支援もしっかりとする
こういった素早く・即効性のある対応と長期的に効果の出る対応、その両方をせねば間違い無く全てが水泡に帰すであろう


ガザ地区での紛争では超兵器扱いにされた白燐発煙弾やクラスター爆弾の使用というデマ(第一最近のテロ戦争ではクラスター爆弾は使用されていない。敵の多くは地中に隠れている場合や市街地、陣地が多く、クラスター弾頭の意味が無いからだ)まで飛んだこの紛争だが、私はイスラエルの対応をある程度評価したい。イスラエル空軍はDIME・SDBと呼ばれる新型の小型・小破壊半径爆弾を使用したピンポイント爆撃で敵を潰し、陸軍をUAV・近接航空支援で援護した。ある意味日本の対ゲリコマ作戦に通じるものを感じる。SDBは250ポンドのGPS/INS誘導滑空兵器で、小型である為破壊力は小さくピンポイント攻撃に適している。DIMEは週間オブイェクトや私がネットで調べた程度の物では、タングステンを殺傷能力がある速度で非常に狭い範囲(2~3m)にばら撒くと言う兵器だ。何れも米国の最新鋭に当たる兵器である
つまり、イスラエルはガザ地区の人間を巻き込まない様にかなり考慮して作戦を行ったと言う事だろう。しかも、ガザ地区には隣国につながるトンネルまであり、そこからロケット弾などを補給していたそうだ。明らかにイスラエルに対しての敵意があったと言う事だ。攻撃を受けた以上、イスラエルには反撃する義務がある。それも、二度と反抗しない程度にしなければ繰り返すのは目に見えている事だ
先程述べた小型兵器は大量に航空機に搭載でき、CAS任務に回した航空機から何時でも都市地区でも構わず攻撃できる代物だ。陸自の市街地ゲリラ掃討支援に使える兵装であるのは確かだ
イラクでもM31等の単弾頭誘導ロケット弾が市街地での戦果を挙げている。敵を近接火器・兵器で足止め・釘付けにし、そこにM31を正確に打ち込む事で優れた費用対効果を発揮、兵士の犠牲を強いずに敵を殲滅できた。それに、先に展開すれば何よりも早く攻撃できるのも対市街地ゲリコマには魅力的だ

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